2013年11月7日木曜日

2013年11月号 月間報告

ECI創設10周年記念と将来の備え

【ブリュッセル】 いよいよ来週、11月13日、ブリュッセルにてECI主催の設立10周年記念会が開催されようとしています。10年という歳月はある成長した段階に達したと言えますが、しかし、これで終えてはいけないのです。イスラエルに向かったチャレンジは成長し、ここECIにおいて私たちの努力はその達成に向かって進めていくべきであり、戦略を実行しつつ、再考していく必要があるのです。

ここ数年の働きはダイナミックであり、新しい局面が進む中で、パートナーとの信頼関係が築き上げられてきました。欧州だけでなく、各国政府、国連のような国際機関においても専門レベルで相互関係が深まってきているのです。このようなことは、10年前までは考えられないことでした。

私たちはこの最初の10年間を心から感謝しています。皆様の助けと祈りなくしては、ここまで来ることはできなかったことでしょう。私たちの働きが成長し、拡大していくにつれ、皆様とのコンタクトも新しい方法を加えつつ、さらに関係を深めていくつもりです。この月間報告書を読まれている一部の方だけが、10周年記念に出席できることは理解していますし、会は平日行われることもあり、欧州議会の席にも限りがあります。

総会の主な内容をビデオで提供できないかと考えています。次の祈りのカンファランスは、2014年3月21日~23日の平日に開催される予定です。さらに多くの方々が出席できることを望みます。どうか、その日を覚えておいてください。皆様にも、次の新たなる10年目の歩みとなることでしょう。

EUガイドラインに反対する公開書簡

【ブリュッセル】 2014年1月1日もあと少しとなり、西岸・ガザ地区のEUガイドラインが停止されるか、更新されることもなく実行されようとしています。EUガイドラインでは、東エルサレムを含む、西岸・ガザ地区で、イスラエル産品に対するEU交付金、賞与金、経済的援助が停止されることになります。EUガイドラインこちらから読むことができます。今月11月に、ECIは、このガイドラインに反対する政治指導者の名前を募る意向です。

8頁におよぶ公開書簡の中で、ECIは、「ガイドラインの取り消しと、パレスチナ国家と紛争地域に関する政策の緊急の見直し」を要求しています。公開書簡を作成してからの最初の週で、数名の欧州議員、国会議員、前EU外相、副国会議長からすでに評価を得ています。もし皆様の中にも、EUガイドラインに反対署名することができる政治指導者の方がおられるなら、お知らせください。

欧州議会での最近の会議では、冷戦時代のイスラエルとルーマニアの特別な関わりについて語ってきました。(共産圏の中でルーマニアだけが唯一、イスラエルとの外交を絶ったことがありません。)元共産圏出身の現在欧州議員のひとりがこのように断言しました。「共産国の赤軍を恐れていた時代に、ルーマニアがクレムリンの支持を無視することができたのであれば、今日、EU委員会が発したガイドラインも無視することができるはずです。」

EUガイドラインは欧州そのものと全く矛盾するものです。つまり、気づかれることなく実行され、秘密裏に作り上げられ、全議員の休暇中にできたものであるからです。そして、今こそ、欧州議会、各国政府、議員、市民が、ブリュッセルで選出されていない者たちから力を取り戻す時です。中東は今や、無名の非EU役員の手中に残さている微妙な状態であるといえるでしょう。

この書簡は最初に、来週行われるECI総会で提示しますが、まず、署名を今月11月の期間に募る意向です。来月12月に、欧州加盟国の政府に提示しようとしています。

衝撃的な事実:ユダヤ・ビジネスに75年前の出来事「水晶の夜」が再び起こるのか

【ブリュッセル】 今から75年前の1938年、11月9日の夜から「水晶の夜 Kristallnacht(クリスタル・ナハト)」というユダヤ商店の窓ガラスを割った反ユダヤ暴動が欧州各地で発生しました。

現在の欧州はユダヤ商店の窓ガラスを割ることで反ユダヤ暴動が起こった1930年代とは違います。

しかし、以前の報告書で指摘したように、ユダヤ商品に対するボイコット運動の呼びかけと、ユダヤ人が生きる権利に対して疑問を持っている者たちがいることを耳にするのです。EUガイドラインとともに、EUガイドラインとは別に、西岸・ガザ、東エルサレムで生産されたイスラエル産の良い製品があることを言及したいのです。

クリスチャンとして、私たちは同じ誤ちを繰り返さないよう勤勉であるべきです。過去においては、一カ国だけが反ユダヤの脅威をもたらしましたが、今日においては、世界的な負の投資運動とボイコットが繰り広げられ、歴史的には教会でさえ、その主要な役割を担っているのです。ですから、教会も、クリスチャンも、どちらの側に立つべきか、今、決断すべき時といえるでしょう。

ECIを支持する欧州キリスト教指導者

反イスラエルの政治的戦いが進む中で、多くのキリスト教指導者たちが立ち上がっています。真理と正義に立つキリスト教の指導者らが存在することはうれしいかぎりです。ECIを公に支持するクリスチャンの中には、ペンテコステ欧州フェローシップの新しい指導者である、Arto Hämäläinen氏がいますペンテコステ欧州フェローシップとは、何百万もの欧州クリスチャンを代表する団体です。最近の彼らの役員会で、ECIがユダヤ人を支援する団体のパートナーとして認められることが決定しました。Ulf Ekman氏は、ECIを公に支援する、影響力のあるクリスチャンのリーダーです。

もし、皆様が教会の指導者であるならば、ユダヤ人を支援するために、教会の活動の中で、ECIを祈りと経済で支えてくださるよう考えていただければ幸いです。欧州出身者でなくても、歓迎いたします。イスラエルの敵は、イスラエルの地域に対して、戦いを挑んできています。イスラエルの友であるならば、新しい道筋の中で、共に働こうではありませんか。

牧師会から始まったECI設立10周年記念会をお知らせできることをうれしく思います。来るべき年は、皆様方とともに、また各教会との関わりを強化していく意向です。

増大する反ユダヤの動き、ホロコーストを覚えつつ備える時

【ブリュッセル】 反ユダヤ主義が台頭し、公然とネオナチ政党やホロコースト否定論者が、欧州議会の議席数を獲得としている時、一世代前に欧州大陸で何が起こったのかを記憶することは重要です。特に、過去のこの恐ろしい記憶のない若い世代に、その事実を伝えることは大切であるのです。若いリーダーたちにとって、フランス革命が事実であったように、ホロコーストが起きた事柄は物語ではなく、歴史的事実であるのです。

過去8年間、ECIは、EU議会でホロコーストの日を覚えるとともに、世界の各教会の礼拝においても、この日を覚えるように励ましてきました。

ECIは、ベルリンでホロコースト記念日を組織化し、主要パートナーであるロンドンとベルリンにおいても進めていく方針です。皆様もこの日を覚えてくださるのであれば、どうぞお知らせください。世界の各教会も2014年1月26日(日)をホロコース記念日としていただければと思っています。詳細は来月の月間レポートでお知らせいたします。


ECIのメディアの働き拡大、新しい人々に届く

【ブリュッセル】 10年前にECIがスタートしたときは、YouTube, Facebook, Twitter を知る者はだれもいませんでした。当日、メディアの働きは、高価で、作ることだけでも非常に複雑で難しいものでした。しかし、10年後には、まったくちがったメディアの存在の中で、私たちは生活しているのです。どの世代であってもスマートフォンからニュースを読み、ビデオを見ることができる時代となりました。

ですから、ECIも、新しいメディアツールを使って、働きを進めています。

まず、ソーシャルワークのFacebook で毎日情報を発信しています。Facebookでのメンバーは、10,200以上にのぼり、記事を発信すると共に、現在の問題点について討論しています。どうぞこのディスカッションに参加してください。ECIのFacebookここです。また「いいね。」をしたい方はこちらへ。また、ECIのTwitter は2つあります。1つは国連関連のもので、もう一つは欧州関連のものになります。Twitter でもフォローされる方はこちらこちらになります。

昨年、英国のジャーナリスト Simon Barrett 氏と私たちは、「ヨーロッパ・レポート」という毎月1回行われるトークショーを立ち上げました。この番組で、ブリュッセルのEU議会内にスタジオを作り、現在のイスラエルが抱えている問題をEU議員、専門家、外交官を交え、語る番組です。ご興味のある方は、Revelation TV で、毎月放送されているトーク番組でご覧いただけます。フィンランドでは「TV7」で、ルーマニアでは「Alpha and Omega」で字幕付きで見ることができます。現在、他の国々でもこの番組が放映できないか検討しています。TV7で放映された30分番組のアーカイブはこちらでご覧いただけます。

来年は、皆様とのコミュニケーションをさらに改善し、進めていくつもりです。改善を加えつつ、この月間レポートもよりよいものへと変えられていくことでしょう。これらのメディアを通して、皆様と個人的にもお会いできる日が来ることを期待します。