2014年8月8日金曜日

2014年8月号 月間報告


通常今月は、ECIの事務所は休業の月となります。しかし、イスラエル国家の安全と防衛にとって、最も危機的な時期であることは明らかです。このニュースレターは、現在のイスラエルの「境界防衛作戦」からの広範囲にわたるレポートではなく、この危機的な時期に行った活動のいくつかを要約したレポートです。どうぞ、私たちがイスラエルの側に立って働きを広げられるように、この夏、ECIを経済的に支援していただけるように考えていただけないでしょうか。

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ECIの公開文書、予想外のEU外相からの支援を得る

【ブリュッセル】 7月22日に開催されたブリュッセルでの欧州理事会に先立って、EU外相に宛てた公開文書で(ECI新聞参照)、ECIはEUの指導者たちに、ハマスがガザで人間の盾を用いていること、ヨーロッパで反ユダヤ主義を増大させたことをはっきりと非難するように訴えました。そのレターで、いかにハマスが現在の戦争の中で国際法を破っているかを詳細にわたり説明しています。

7月23日の劇的な声明で、EU加盟28か国の外相は、満場一致で、ガザからのテロ攻撃に対するイスラエルの自己防衛の権利を支持することを表明し、人間の盾を使うハマスを非難することで、ECIの公開文書の内容に同意しました。

その声明文は、ブリュッセルからは何の支援のメッセージも得られず非難されることを予想していたイスラエル政府を非常に驚かせました。EUの共同声明文の中で、EUのリーダーたちは、「直接的に一般市民に害を与えているハマスとガザの他の武装勢力によるイスラエルに対する無差別のロケット弾攻撃」を強く非難し、彼らを「犯罪であり、容赦できない行為」と断じました。「ガザにいるすべてのテロリスト集団は武装解除されなければならない」という言葉でEUの声明文は結ばれました。

しかしながら、イスラエルの専門家は、もし情勢が悪化し民間人の死者数が増加し続ければ、EUはすぐに、より批判的な立場に立つだろうと懸念しています。7月22日の声明以来、このようなことは一部起こっています。

ECIは、イスラエルに対するEU政策の多くの面について大いに批評的ですが、最近の声明文は私たちの働きが無駄ではなかったことを現しています。ブリュッセルとEUで発言権をもって継続している私たちの働きをサポートして下さっていることを感謝しています。

反ユダヤ主義的暴力の増加が、ユダヤ人のヨーロッパからの新たな出エジプトを引き出す

【ブリュッセル】 ガザの危機が悪化する中、別の戦いがヨーロッパの通りで勃発しています。これは、偏見を持つメディアのガザからのレポートによってすでに一部火がつけられていたユダヤ人に対する「街の通りでの戦い」です。最新のニューズウィークは、「なぜヨーロッパのユダヤ人は再び避難しているのか?」という特集記事を掲載しています。同誌はイスラエルやユダヤ人コミュニティーとは関係がなく、むしろ報道内容は反イスラエル的ですが、ヨーロッパの状況がどのような状況なのかについての手に負えなくなってきているか、詳しい情報を提供しています。その記事は、繰り返し行われている最近のパリでの通りでの暴力行為で始まりますが、これは1930年代からのものではなく、2014年の出来事だと述べています。

ECIは2003年の創設以来、反ユダヤ主義の台頭を警告し続けてきました。生命の危機を感じる恐れを理由に、ヨーロッパを離れることを考えるユダヤ人の数が増加していることを明らかにした、2013年11月のEU基本的権利機関の調査のような公式なレポートや調査によって、私たちの警告が間違いのない事実だったと確認されています。「ユダヤ人がヨーロッパを離れるのにいつが適切な時でしょうか?」との質問に、著名なユダヤ人ジャーナリスト、ジェフェリー・ゴールドバークは記事の中で、「今がその時と思われます。」が彼の答えだと引用しています。

ゴールドバークの発言は多くの人々の心に留まり、記録的な数のユダヤ人がヨーロッパを離れています。フランスのユダヤ人評議会(CRIF)の代表、ロジャー・クーキーマンは、2012年には2千人以下だったが、今年5~6千人のユダヤ人がフランスを去るだろうと予測しています。

ヨーロッパにおける反ユダヤ主義の台頭の引き金の要因の一つは、多くのアラブ系のヨーロッパへの移民が、シリアやイラクでカリフの領地を設立する試みをもって保守的なイスラム教徒のグループに合流した、中東の過激化があります。ヨーロッパの当局は、今年5月のヨーロッパ選挙の直前、ブリュッセルのユダヤ人博物館で残忍な方法で4人のユダヤ人を銃殺した、フランス市民権を持つメディ・ナムシュと同じような動機で帰国するジハード参戦者に対しての警告を発しています。

反ユダヤ主義の暴力の大半が過激なイスラム教徒から発していますが、しかし、「伝統的な」反ユダヤ主義は、最近の選挙区でギリシャのゴールデンドーンやハンガリーの極右政党ヨビックのようなネオナチの躍進にみられるように一般大衆の中で増長しています。

私たちの2003年からの警告は、もはや無視されるものではなく、ニューズウィークのような著名な雑誌や、フランスのマヌエル・ヴァルス首相のような政治のリーダーたちに取り上げられるものになっています。同首相は最近、「フランスは新しい形の反ユダヤ主義に直面している、それは、世界のすべての病気をユダヤ人のせいだと非難したコメディアンのデュドーネのような政治的な活動家と極左派によって助長されている。」と警告しています。

7月22日のフランスの外相の発言に加えて、イタリアとドイツは「反ユダヤ主義的な社会運動やユダヤ人に対する敵対行為の存在を我々の社会に許さない。」といい、「ガザの武力衝突を含め、ヨーロッパではそのような行為を正当化することはない。」と加えました。

等しく明確な行動によって、これらの発言は支持されていることを私たちの共同の責任と確認しています。

イスラエルがガザからのロケット弾攻撃にさらされている時、ECIは国連での戦略的会議に

【ニューヨーク】 普段は休暇の月に小さなECIのチームは、69回期国連総会の準備のため、ニューヨークの国連を訪問していました。このミッションは、偶然にも、ガザに対するイスラエルの「境界防衛作戦」が始まった時と重なり、非常にタイムリーであったことがわかりました。国連のメンバーとの私的な会談において、ECIは、ハマスからのミサイルの一斉砲撃に対するイスラエルの防衛権を支持するように述べました(ECI新聞参照)。

国連安全保障理事会は、いかなる国際紛争においても中心的な仲介者ですが、国連がクリスチャンによって多く支援をやめてきた中で、唯一イスラエルの側に立つユダヤ人擁護団体があります。過去3年にわたり、ECIは、イスラエルについての肯定的なメッセージをもって国連のメンバーたちに接してきました。ヨム・キプールを国連の祝日として認めさせるECIの計画が今、65ヶ国により支持されています。国連における働きは、国際的なフォーラムと文化的外交という新しい構想の下、進められています。

最近の訪問で、ECIは、69回国連総会の新しい議長となるウガンダのリチャード・Nduhuura博士と会談、9月に始まる国連総会の開会セッションで間違いなく非難の的になるであろう、イスラエルの側に立つように励ましました。大使はフォーラムの働きに対する支援を表明し、彼らが議長である限り彼らのオフィスへのとびらは開かれている」と語りました。


ECI、ラウル・ワレンバーグを記念する金メダル授与式に出席
 
【ワシントンD.C】 グレゴリー・ラフィットとトマス・サンデールにとって、7月第2週に、アメリカ議会でラウル・ワレンバーグを記念するための金メダル授与式に招かれたことは大変名誉なことでした。ラウル・ワレンバーグは、第二次世界大戦末期のブダペストで、数万ものユダヤ人を救うために尽力した功績のゆえに、議会で最も高貴な名誉受けた、数少ない非アメリカ国民受賞者の一人です。議会のリーダーのスイスの外相とその家族(写真:ラウル・ワレンバーグの異母妹のNina Lagergren)からのスピーチで、彼らはラウルの勇気と、今日もなお私たちを鼓舞する手本となるべき行動をたたえました。姪のLouise von Dardelのスピーチでは、彼女はアメリカ政府に、1945年のラウルの失踪とその死に光を当てるように強く迫りました。

スピーチからの引用:

―ラウルは彼を軽蔑する人々から「ユダヤ人の犬」と呼ばれましたが、ラウルにしか彼らの望みを見出すことのできなかった人々からは「守護天使」と言われていました。

―ラウル・ワレンバーグが直面した脅威(反ユダヤ主義)は、今日なおも私たちと共に存在しています。
― ラウルは命を救うために、またナチスを止めるためにできることをしました。同じことを再び繰り返さないためにあなたがたは何をしてきたでしょうか?

―ラウルの失踪後70年がたち今日に至るまで、ラウルの人生とそこから受け継がれたものは違いを作り出していきたい私たちすべてにとっての証しです。ラウル・ワレンバーグはこういうでしょう、「私にとっては他の選択肢はない。」

これまでと同じことをしないようにしましょう!

今月のレポートのメッセージは、まじめで地味なものでも明らかです。私たちは深刻な時代に生きています。これらは私たちの定めとなるような瞬間です。ヨーロッパで再び反ユダヤ主義という悪が、醜い頭をもたげて台頭してきている時に、そして中東ではジハード参戦者の殺人者たちが力を増している時に、私たちは何をしなければならないでしょうか?今私たちがすること、あるいはし損なうことは、私たちの将来の方向性を決定づけます。覚えてください、私たちは悪い者たちを恐れなければなりません。しかし、別の悪があるのです。私たちが最も恐れなければならないのは、善人の無関心さです。さあ、これまでとは違う歩みをしましょう。

ブリュッセルでの欧州議会での年次政策カンファランスは、2014年11月20日(木)に予定されています。

エルサレムにおける国際的な世界祈りの呼びかけカンファランスは、2015年5月10日~13日
(今年の祈りのサミットで合意済みですが、来年の祈りのサミットはエルサレムで行われ、世界祈りの呼びかけカンファランスの一部となります。)

トマス・サンデール記  sandell@pp.inet.fi
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