2014年10月3日金曜日

ECI、NY国連本部でヨム・キプール前に官僚朝食会を主催


【ニューヨーク】 2014年10月3日、ECIはニューヨーク国連本部で、ユダヤの祭日を重視する歴史的イベントを主催した。官僚との朝食会で、「紛争が許されるこの時に、ヨム・キプールの精神である、赦しと和解」が国連総会の一般討論会と共に行われた。パン・ギムン国際連合事務総長は、ECIに宛てた手紙の中で、「国連本部で重要な会議」のイベントであると記した。

基調演説では、欧州委員会の対外関係の元次長であるカレル(Karel Kovanda)大使が、紛争時にあるこの時こそ、赦しと和解が必要であることを語った。

「和解こそ、事態を改善させる手段です。和解があれば、それが反映され、後悔、良心の呵責、謝罪、過ちの赦しとなり、そして、過ちの償いへとつながることにもなりえるのです。」

大使は「和解」とは、「フランスとドイツ」のような国家間の和解と、ドイツ人とユダヤ人の民族間の和解、ルワンダの和解プロセスのような個々の単位の和解とを区別した。

しかし、大使はまた、文化革命という集合記憶が、未だに抑圧されている中国のような国々についても語った。「中国の歴史はいまだ空白で、公にされていなページがあります。」

ジャンヌダルク・バジャエ(Jeanne D’Arc Byaje)大使は、1994年の大虐殺後、ルワンダで起こった統一と和解の国のプロセスについて見解を述べた。

「何百万以上もの人々の虐殺に処理するために、ルワンダ当局は、ガチャチャ村の習慣に基づいて、移行期の司法・正義(トランジショナル ジャスティス)を適応するために、従来の司法制度を取り除かなければなりませんでした。

この移行期の司法・正義制度は、ジェノサイド(大虐殺)容疑者40万人の処理を管理しました。ある者は釈放され、ある者は地域の労働を課せられ、他の者は罰金、また、別の者は、実刑判決を下されたのです。そして、この制度は昨年、閉鎖されました。」

グレゴリー(Gregory Lafitte)ECI国連ディレクターは、未来を期待するためには、過去を振り返る必要があることを強調しつつ、ヨム・キプールの普遍的な価値について語った。

「ユダヤの祭日は、私たちに重要な事柄を教えます。ヨム・キプールは、過越の祭のペサハで見られるように、奴隷からの解放、赦しと和解の事例を提示しているのです。」

グレゴリーは、国連本部前のモニュメントにゴールデン・ルール「行動規範」(あなたがされたいように他の人にしてあげなさい)の原則として、なぜイザヤ書2章の平和のヴィジョンが刻まれているのかを出席者に思い起こさせた。

「イザヤのヴィジョンは、剣をさやに収め、戦争がない未来を指摘しているのです。このビジョンは国連の創設と同様、歴史を通じて社会の改革者にインスピレーションを与えてきました。

私たちが前者後者に耳を傾け、国連の主要な目的と原則を強調するゴールデン・ルールの価値を認識するためにです。」と彼はスピーチを締めくくった。

朝食会では、世界的なヨム・キプールの価値を手紙に記したイスラエルのネタニヤフ首相からの公式の挨拶を受けた。その手紙では、ネタニヤフ首相はヨム・キプールを国連の公の休日にするよう努力しているECIに感謝した。

朝食会では、ロン(Ron Prosor)国連常任委員が、イスラエル政府の水衛生から農業技術に至るまで、今日、ユダヤ人の国家の国際社会への多くの貢献について語った。

主な米国ユダヤ人団体の議長であるマルコム(Malcolm Hoenlein)氏は、ユダヤ社会のヨム・キプールの宗教的重要性について述べた。

ECI創設者であるトマス(Tomas Sandell)氏は、「世界は混乱している!」と語ったマデライン・オルブライト(訳注:第64代アメリカ合衆国国務長官)の言葉を引用し、次のように述べた。

「平和を築くためには、私たちは赦しと和解の文化を育成する必要があります。ヨム・キプールを国連の休日にすることは、ユダヤ人に休日を与え、歴史的な不公平を修正することになるのです。

しかしながら、ヨム・キプールの意味合いは、普遍的であり、赦しと和解を反映する日であり、これこそが国連憲章の中心的な意義でもあるでしょう。」

ECIの国連関係の働きは、文化外交フォーラムによるものであり、ECIが国連本部で組織的に進めた2番目のイベントであった。

将来的に、ECIの文化外交フォーラムは、ユダヤ人の多くの貢献を国際社会に認識させ、これらの原則の上に構築する場を提供することにある。