2014年11月15日土曜日

2014年11月号 月間報告

中東、イスラエルで厳戒態勢、そしてヨーロッパも


今月のレポートをまとめてみると、イラクとシリアで続行されているクリスチャンや宗教的少数派に対する組織的大量虐殺と同様に、イスラエルでの新たなるテロの波についてメディアの報道に見ることができる。 ブリュッセルを含む世界の国際主要都市は、それに対していまだに沈黙を保っている。

中東のクリスチャンとユダヤ人の被害者に対する国際社会のこの沈黙と消極的な姿勢は、ヨーロッパに対して増長している脅威と同様に、来週行われる年次政策会議の主要議題になる。

今こそ我々の声を上げて共に立ち上がるべき時だ。皆さんが、実際に来週の会議にともに参加できないとしても、我々がこの声を上げることができるように我々のこの働きを支援していただける機会がある。我々が行動すべき時は今だ。

ストックホルムで危険信号をならす:ノルウェーの閣僚、パレスチナ国家容認への参加を拒否

【ストックホルム】 10月最後の週、反イスラエルに対する国際法不正使用の国際的キャンペーンは頂点に達した。

スェーデンの少数派政権は10月30日(木)にパレスチナ国家を認める声明を出したが、それは際立つ孤立の中にあった。

その決議は、ストックホルムの同国議会の多数の支持を欠いたものだっただけでなく、近隣の北欧諸国は、すべての北欧各国が一致してパレスチナ国家を承認するようにするスウェーデンのキャンペーンをきっぱりと拒絶した。

もし一つの政府が孤立したとすれば、それは、これまでのところパレスチナ国家を承認するという唯一のEU加盟国であるスウェーデン政府である。したがって、イスラエルーパレスチナ間の紛争を交渉によって解決しようとするEUの決定を破るものであり、テロリスト組織であるハマスと契約しないという誓約を破るものである。

10月13日に、パレスチナ国家承認に賛成した英国下院の投票には失望したが、それは現在の英国政府の立場を変えるものではなく、国際法に基づく義務を順守することを約束している。

資金に限界のある小さな団体として、ECIは我々の身近な北欧諸国に戦いを集中させることを決めた。英国の投票と比べて、スウェーデンの決議は政府の法令で、それゆえ決定的なスウェーデンの公式の立場となった。

しかしスウェーデンは単独ではなく、より広大な北欧圏の主要な一部として重要だ。国連においては、北欧諸国は、比較的小さな国々であるにも関わらず、人道的な大国として、また時流を作り出すものとして多くからみなされている。(最初の国連事務総長の2人はスカンジナビア出身者だった。)もし他の北欧諸国がスウェーデンの議決に習うものとなっていたら、それは実に災いを引き起こすものとなっただろう。

こういった理由で、ECIは北欧圏に支援を動員して、北欧協議会(北欧諸国の地域的な組織)が年次セッションを開催した時にストックホルムにいることを選択した。スウェーデン政府は、今一度、北欧の仲間である国々に彼らに習うように説得しようと試みた。諸国はそれを拒否した。今のところは。

同じ週、ECIは、北欧協議会の年次セッションに関連して、最初の北欧とイスラエルの朝食会を開催した。そして新たなる北欧イスラエル友好グループが公表された。その結果、北欧諸国のイスラエルの友人たちは最近の危機のゆえに、より意欲的に、より権限を与えられ、そしてまたイスラエルを支持することにおいてその必要により強力に意識的になっている。 ECIは他のEU加盟国の状況を引き続き、監視していく。

ヨムキプールを国連の休日にの話し合い、ジュネーブとウィーンで続く

【ジュネーブ】 ニューヨークの国連本部で、ヨムキプールを国連の祭日にする話し合いが、第5回委員会の中で行われたと同時に、ECIは、世界の他の地域にある国連本部で、同じ議題を持ち出した。

先週、ECIのジョージ国連担当ディレクターは、ジュネーブとウィーンにある国連高級事務官と会合し、ヨム・キプールをいかに国連の欧州各国に理解してもらうかを話し合った。

国連事務局は、ヨム・キプールを国連の祭日にするための実際的な解決を見つけ出すために、ECIと協力して専門的かつ積極的な取り組みを行った。国連の骨組みに建設的に組み入れられることによって、我々は前進し続けるのである。ニューヨークの国連本部へは、12月の第1週に、新たに訪問する予定である。

ブリュッセルから世界の果てまで

【ブリュッセル】 ECIは中心的には欧州を基盤として活動しているが、その影響力およびパートナーの組織は欧州だけに限らない。先週数週間、ヘラルドECI会長は、この危機的な時代、イスラエルを支援するために各国をめぐり、その必要性を伝えてきた。10月末の二週間、香港、インドネシア、フィジー諸島、ブラジル、メキシコを巡り、集会が行われた。

1930年代、40年代、この時期、ドイツで(ヨーロッパで)、反ユダヤ主義の動きが高まったが、今日、われわれは、肯定的影響力を及ぼすために立ち上がっている。これこそが、ECIの中心的なヴィジョンであり、世界に働きかけている理由である。

ヘラルド会長のメッセージは快く受け入れられた。太平洋諸島に位置するフィジー諸島に訪問できたのは、タイムリーであった。国連でイスラエル支援への質疑が、この国の首都で初めて行われたからだ。国連で南太平洋諸島のサポートは、長年にわたり、イスラエルにとって大きな励ましの源となっている。その絆は変わることのない不動なものとするために、ヘラルド会長の訪問がフィジーを励ました。

ヘラルド会長が訪れたイスラム国では、国営テレビで放映するので再び訪問してほしいと要請されている。

これが、イスラエルを支援するために、また、アウシュビッツ解放70周年に関連し、ユダヤ人のために立ち上がる責任を担うために、各国の政府のために祈るよう、クリスチャンに勧めている、世界祈りの呼びかけ(グローバル・プレイヤー・コール)のすべてである。

2015年1月25日-29日にポーランドのクラクフの集会からスタートし、5月10日-13日にエルサレムの集会で終わる、100日間キャンペーンが始まる。キャンペーンについての詳しい内容、集会についてはここをクリックして、お読みください

トマス・サンデル記 tomas.sandell@pp.inet.fi
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翻訳:翻訳委員会