2014年12月15日月曜日

ECI、ヨーロッパ議会と国連安全保障理事会が一方的なパレスチナ国家を検討する中、公開書簡を発表

【ブリュッセル 12月15日】 ECIは、ニューヨークの国連とブリュッセルのEUでの最後の2週間を過ごしながら、国連安全保障理事会のメンバーへと同様、ヨーロッパ議会のメンバーに対して、一方的にパレスチナ国家を承認することを再考するように説得する公開書簡を送りました。

「イスラエルとパレスチナ間の、公正で包括的な和平合意は ヨーロッパの首都で、あるいはニューヨークの国連で準備することはできず、ただイスラエル政府とパレスチナ自治政府との直接交渉を通してのみなすことができる。」とECI創設者トマス・サンデールは、月曜、声明の中で語りました。

「国際社会の役割は、れらの交渉が円滑に進むように助けることであって、彼らに変わって最終的な結果を一方的な宣言によって命じることではない。」とサンデールは付け加えました。

12月17日(水)のユダヤ人の祝日であるハヌカの祭りの時に、ヨーロッパ議会は、パレスチナ国家承認の拘束力のない決議の投票をする予定です。承認は政治的影響をすぐにもたらすものではないにしろ、和平交渉に悪影響を及ぼすだろうとサンデールは信じています。

「そのような承認の政治的メッセージは、独立国家樹立を達成するためにパレスチナ側に交渉や譲歩の必要がないと伝えることになるでしょう。これは幻想です。」とサンデールは警告しました。「公正で包括的な和平合意に到達する唯一の道は交渉と犠牲を伴う双方の歩み寄りを通してであって、一方的な宣言によってではありません。」

票決は、エルサレムのシナゴーグで祈祷中のユダヤ人のラビたちを惨殺した事件を引き起こした「怒りの日」をパレスチナの指導者ムハンマド・アッバスが、呼びかけたわずか一週間後に実施されています。ハマスはいまだにユダヤ人国の滅亡を誓っている中、穏健的なファタハも最近過激化しており、神殿の丘のわずかなユダヤ人の存在が「汚した」と呼びかけました。

これらとその他の扇動する声明はEUの首都ではまったく反対されず、ヨーロッパ議会は今や勢いよく承認に向かっています。

「EUは、中東の一部のテロリズムに報いることはできない、いたるところでテロと戦おうと試みている。」公開書簡はこのように述べています。EUの中心的な焦点はその地のイスラム過激派と戦うことであるべきで、唯一の、真の民主主義国家で和平のためのパートナーを抑圧することではありません。

ヨーロッパ議会での票決はとじられると思われます。一般的に中道右派政党が国家承認に反対なので、左派寄りの政党はパレスチナ国家承認に票を投じるようにしています。先週、第二番目に大きな政党のグループ、社会主義と民主主義の同盟が、パレスチナ国家をより積極的に支持するための努力をする、ファタハとの新たなる協力関係の締結に合意しました。

国連安全保障理事会の加盟国の大使にあてた同様の書簡で、ECIは、新しい国連決議に対する反対をわかりやすく説明し、最終的な和平合意のための条件を押し付けることによって紛争を解決しようとしているとしました。

決議は、ヨルダン人が急先鋒に立ったもので、2年のうちに西岸地区からのイスラエルの完全撤退を要求しており、パレスチナ国家の承認を完全にするものだと説明した。

この書簡は、ECIの法律顧問アンドリュー・タッカーによって書かれた、パレスチナ国家についてのECI position paper に沿うものです。

「パレスチナが交際法の者で国家としての構成をなしていないのは明らかです。国連の新しいメンバーとして受け入れるなら国連憲章の第一の信念、つまり平和のために貢献するということを破ることになります。」と彼は書いています。「皆さんは他の国連加盟国のメンバーの破滅を呼んで、同時に国連のメンバーシップを適応することはできません。」と結んでいます。

「国連が、ユダヤ人に対する扇動を助長することに対する発言において失敗し、パレスチナ自治政府の過激化に目をつぶるかぎり、その地域に平和はないことになります。」とトマス・サンデールは付け加えた。

現在、ニューヨークで国連決議を提出するための努力がヨーロッパ議会の投票が行われる同じ日、それはハヌカの祭りの日になされています。

一か月と少しで1月27日にアウシュビッツからの解放70周年記念日が国連とEUによって記念されます。「ヨーロッパ人として、私たちは、ユダヤ人たちが彼らの先祖伝来の故国に平和で安全に暮らすことができることを保障することによって、国際社会に私たちのユダヤ人に対する責任があることを思い起こさせる道徳的義務があります。

もしヨーロッパ議会と国連安全保障理事会が、ユダヤ人国家の滅亡を求めることを構成要素に含んでいるパレスチナ自治政府を支持するなら、私たちは歴史から何一つ学んでいません。」とトマス・サンデールは結びました。

トマス・サンデル記
翻訳:翻訳委員会

2014年12月4日木曜日

2014年12月号 月間報告

事態改善のために助けの手を!

この直近の報告書を送る頃には、ECIの年次総会はすでに終わり、ECIの一部はニューヨークの国連を後にし、他のメンバーは、一方的なパレスチナ国家格付けを欧州議員がどのように投票するかの行方を見守るために、国連に残っている。

イスラエルの政治的戦いは、勢いを増している。今まで以上に、イスラエルは、私たちの助けが必要だ。今月は寛大なる献金によって、イスラエルの側に固く立ち、助けていただけるだろうか。私たちはあなたがたの助けが必要だ。再び、今月の報告でどれだけ助けが必要か確証するとともに、その助けによって、私たちは事態を改善することができるのである。

ECI、増悪を助長するだけの資金援助の停止をEUに要請

【ブリュッセル】 ECIは、EUに対して、パレスチナが指導権を握るのであれば、パレスチナ自治政府への資金援助を停止するよう求めた。2週間前に欧州議会で年次政策会議が行われ、ECIディレクターのトマス氏は、EUの中東政策トップ事務長のクリスチャン・ベルガー氏に問いかけた。

先日、パレスチナ自治政府のアッバース議長は、神殿の丘にユダヤ人が存在することは「汚れている」とし、「怒りの日」を呼び起こした。これは平和をもたらすものではなく、怒りを刺激するものにすぎない。」と、トマス氏は語った。「中東での和平を考えるのであれば、この憎しみをなくす必要があるでしょう。パレスチナ政府に最も資金援助しているEUは、その大きな責任があるのです。」

「私たちは、シリアとイラクで、テロと戦うことはできませんし、ラマラでテロに力をかすこともできません。なぜなら、EUが資金援助しているパレスチナ政府の一部はテロリスト組織のハマスであることは事実であるからです。」 ベルガー氏はこの発言に異議申し立てをすることもなく耳を傾け、中東の和平には、教育が重要であることに同意した。

第11回年次政策会議では、エルサレムのシナゴーグの祈祷中に殺害された4名のラビのために黙祷の時が持たれた。政策会議の終わりに、トマス氏は、エルサレムは、イスラエルの首都であり続けることこそ、エルサレムに宗教的自由と人権が守られる最善の道であると語って、閉めた。

代替案は明らかである。穏健派のヨルダンが旧市街を支配していた頃は、ユダヤ人は聖地へ行くことができなかった。しかし今日、信じる者はみな聖地で自由に祈ることができるべきである。もし普遍的価値に信頼するならば、私たちはそうすることができるのだ、と述べて、会を締めくくった。

この討議の後、ECI顧問弁護士アンドリュー・タッカー氏は、簡潔にまとめたパレスチナ政府に対するECIの文書をベルガー氏に手渡した。その文書では、イスラエル・アラブ紛争は交渉で解決すべきであり、交渉もなく、一方的にパレスチナは国家であると主張すべきではないと述べている。その文章はここから読むことができる。


迫害下にあるクリスチャンのための共同声明
反ユダヤ主義に対する首尾一貫したEU戦略

【ブリュッセル】  ECI年次総会に関連し、2日火曜日、EEASにて中東局総長のクリスチャン・ベルガー氏に、数千万人もの人々が署名した共同声明が手渡された。その声明は、欧州で高まる反ユダヤ主義撲滅のための首尾一括したEU戦略の支援と共に、迫害されているクリスチャンと他の少数派の宗派を支援する声明である。

声明では、シリアとイラクの難民を受け入れる安全な場所を確保することも述べられている。難民受け入れは、欧州議会の最大政党である欧州人民党に支援されている。この声明は、ECI、欧州ユダヤ会議、ペンテコステ欧州フェローシップ、カナダの人権団体であるワン・フリーワールド・インターナショナルの共同声明による。声明は緊急の課題として、ベルガー氏に受け取られた。声明の文章はここから読むことができる。


エジプトの人権弁護士、イスラエルを支持

【ブリュッセル】 ワン・フリー・ワールド・インターナショナルから出席した、エジプト生まれのエル・サフィー(Majed El Shafie)氏は共同声明の署名者の一人だった。イスラエルは永久にエジプトの敵であると信じて成長した後でさえ、サフィー氏は現在、イスラエル国家の忠実な支持者となった。サフィー氏は、イスラム教徒として生まれたが後にクリスチャンに改宗、イスラエルを支持する理由はイエス・キリストのゆえと説明している。

エジプトから逃亡した時、イスラエルに逃れの場を見出した。今日、彼は世界中で、宗教の自由と人権を支持することでのクリスチャンとユダヤ人の一致が成長しているのを見ている。カンファランスで、ハマスとイスラム国は過激なイスラム教という同じ木からとれる実で、EUは彼らを同一のものとして扱う必要があると強調した。ハマスとイスラム国はユダヤ人とクリスチャンに憎悪の念をもっているだけでなく、彼らのイスラム法の全体主義的イデオロギーに同意しないすべての人々を憎んでいる、と彼は語った。

カンファランスの他の講演者は以下の通り:
ホストはのBas Belder欧州議会議員、Lars Adaktusson欧州議会議員、Branislav Skripek欧州議会議員、イスラエル副大使Ronen Gil-or、ヨーロッパのユダヤ人会議の副代表、ラヤ・カレノバ氏、ECIの法律顧問アンドリュー・タッカー、ECIの議長Harald Eckert。金曜日、ECIはトレーニングの日を準備、そこでアンドリュー・タッカー、Harald Eckert、トマス・サンデール、Gregory Lafitte、Elise Coolegem、そしてフェイス・コリンズが講演した。ECIヨーロッパ支部ディレクターのPerrine Dufoixは祝宴の議長を務めた。カンファランスのビデオレポートは来週中に公開される。


12月17日に行われる欧州議会のパレスチナ国家承認の投票
-今こそ欧州議会議員とコンタクトする時

12月17日(水)に欧州議会は、EU加盟国がパレスチナ国家を承認することを促す決議案を票決する。

  • これからの数日間、数週間に、この慎重を要する問題についての皆さんの見解を、皆さんのメンバーにメールしてぜひ、表明してください。
  • ぜひ皆さんの言語で自由に書いて、皆さんの欧州議会議員にお送りください。


パレスチナは国際法の下では国家ではなく、国家としての国連の基準を満たしてはいません。

―パレスチナは、パレスチナ人の領地と主張するすべてを治める能力を持つ政治体をもっていません。パレスチナ自治政府の指導者ムハンマド・アッバスは命の危険があるため、現在はガザを訪れることができません。

―国連憲章4条は国連加盟国に平和を愛することを求めています。テロリスト集団ハマスは、パレスチナ自治政府の一部ですが、イスラエル国家の滅亡を求め続けています!

パレスチナ国家承認に関する包括的文書については、こちらをクリックしていください

私たちのメッセージは次の通り:
私たちはテロを支持することはできません。今、パレスチナ国家を承認することは、平和への期待を弱めることになるでしょう。

来るべきイベント

グローバル・プレイヤー・カンファランス 於:クラクフ 2015年1月25-29日

アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所解放70周年を記念し、ECIはポーランドのクラクフで祈りのカンファランスを開催します。第二次世界大戦終了でアウシュヴィッツが解放され、ホロコーストが終焉してから70年目にあたるこの日をスタートとし、100日間の祈りと断食をします。1月27日の午後には、ホロコースト記念日とし、ユダヤ人コミュニティと共に、クラクフのシナゴーグでECI主催のコンサートを行います。

詳細は、12月1日に先にメールした内容です。
カンファレンスについては、www.100-days.eu をご覧ください。

トマス・サンデル記 tomas.sandell@pp.inet.fi
Copyright (c) European Coalition for Israel
翻訳: 翻訳委員会