2015年12月23日水曜日

国連がヨムキプールを公の祭日として認める


ニューヨークで祭日の奇跡!
国連がヨムキプールを公の祭日として認める

【2015年12月21日 ニューヨーク】 クリスマス前の最後の就業日、ヨム・キプールが国連の正式な祭日として認められた。70年間に及ぶ国連で、ユダヤの信仰を遵守する職員たちは初めて公に祭日を祝うことができるのだ。その日には公式の会議も開催されない。

祝日に決定されたのは、ヨム・キプールの他に、カンボジアのウェーサーカ祭、インドのディーワーリー祭、グル祭、正教のクリスマス、正教の聖金曜日、そして、大統領の誕生日が変動休日として職員が休暇を取ることができる。クリスマス、聖金曜日、イスラム教の祝日であるイド・アル=フィトル、イード・アル=アドハーはその前から国連の公の祝日として認められていた。

この決定に至るまで、2年半にわたるイスラエルの尽きることのない努力とECIの活動によって決定された。国連のヨム・キプールの祭日案は、2013年の夏、ECIとイスラエル政府との会議の時に出された。10月1日、第68回国連総会のハイレベル・セッションの時に、エルキン外務副次官がエリアソン国連事務次長に提案した。

しかし、2014年5月12日、ロン国連イスラエル大使がすべての国連加盟国に公開書簡で承認の要望を明示するまで時間を要した。祭日案は、公にECIが新しく立ち上げた文化外交フォーラムの昼食会で発表された。それはちょうど国連のイスラエル加盟65年目にあたった。

この提案に対して、65カ国(EU27カ国と38各国)が支持を表明をした。特に、サマンサ米国国連大使は、変動的な祭日であるアメリカの祝日、大統領の誕生日で重要な役割を担った。米国のこの主導的な動きがあったために、国連の多数の反イスラエルの動きをブロックすることができた。ヨム・キプールと共に国連で認められた他の宗教の祭日は、他の主要な宗教を代表する国連加盟国の支持を守るためにも、ある意味妥協的な合意であったといえよう。

会議はニューヨークの国連本部で18日の金曜日に開催され、グレゴリーECI国連問題ディレクターとECI創設者トマス・サンデルが、カレンダーで祝日が表示されるという敬意は、イスラエル、ユダヤ人にとって重要なステップであると感謝の意を表した。

また、この決議は、9月21日に国連本部で行われたユダヤの祭タシュリフにバン・ギムン国連事務総長と国連高官らが出席し、その積極的な支援によって実現したものでもある。

ヨム・キプールが国連の祭日に決定されたことによって、通常イスラエルに反対票を投ずる国よりも多くの友がいる事実が明らかになった。ユダヤの祭日が世界的に認められることは、国連憲章の価値を強めると共に、各国をイスラエルに近づけることができる。と、ECIのグレゴリーECI国連問題ディレクターは語った。




2015年12月16日水曜日

ECI、EUのラベルガイドラインに反対

ECI、EUのラベルガイドラインに反対で草の根運動を展開

【2015年12月14日 ブリュッセル】 ECIは11月11日水曜日にブリュッセルで決定されたEUガイドラインに対して、EU加盟国の反対者を募り、いままでにない草の根運動を展開している。EUガイドラインでは、ヨルダン川西岸地区、ゴラン高原、東エルサレムでのユダヤ人入植地域で生産された商品に限り、生産地を明記する方針をEU諸国に明示した。世界には他にも同じような地域はあるが、このようなラベルの貼付けを明示している地域はない。

ECIは、EUのガイドラインは「差別的で、逆効果で、なにより不適切である。」と主張してきたが、12月3日、ブリュッセルの欧州議会で行われたECIシンポジュウムでも、EU高級事務次官との討論会で、公に繰り返し主張した。すでに、ギリシャ、ハンガリー、スロバキア、チェコ共和国のEU加盟国はガイドラインに反対の立場を表明し、ドイツ連邦議会のノルベルト・ランメルト議長は、「愚かな」ガイドラインと呼んでいる。

このユニークな汎ヨーロッパの草の根運動は、EU28カ国中の20カ国以上のガイドラインに反対する議員を動員し、ECIの公の書簡を各国の外務大臣に送った。書簡の反応は良い方向に進んでいる。

12日木曜日にECIは書簡を送ってから、イスラエルに批判的であったEUの南部の1カ国の外務大臣がECIの代表者との会合を求めてきた。

ECIの書簡を要約すると、法的、実際的なラベルの反対表明であり、EUの方針は将来的にパレスチナ経済を弱体化させ、3万人以上のパレスチナ人の職が奪われる危険性がある。そればかりか、イスラエルからパレスチナを分離させるだけのものであると記した。

EU外務理事会は、12月14日月曜日、ブリュッセルで会合を開く。ラベルを貼る通達は公式協議議題ではないにしろ、EUの加盟国によって、公になる議題であるのだ。







2015年12月8日火曜日

反ユダヤ主義についてのEUの新任コーデイネーター


反ユダヤ主義についてのEUの新任コーデイネーター:
「もはやカナリアが鳴かなくなる時、ヨーロッパは危険な状態になっている。」

【ブリュッセル 2015年12月4日】 12月1日(火)、欧州委員会は、反ユダヤ主義と戦う初めてのコーデイネーターが任命された。2日後の12月3日(木)、新任のカタリーナ・コーデイネーターは、ブリュッセルにあるヨーロッパ議会内でのECIのシンポジウムで「ヨーロッパ文化へのユダヤ人の貢献とその価値」について公に演説を行った。

その演説の中でヨーロッパのユダヤ人を炭鉱の中のカナリヤにたとえた。「カナリアがもはや鳴かなくなったら、ヨーロッパは危機的な状態になっている。」と警告した。

この表現は、炭鉱産業におけるカナリアの歴史的な役割を引用している。カナリアが歌い続けているかぎり、酸素の供給は十分で安全だということを鉱夫たちは知っていた。もしカナリアが死んでしまったら、即、避難した。

そのシンポジウムで、シュナーバン氏はヨーロッパにおけるユダヤ人の生命の危機と、早期の警告システムの必要性を説いた。同氏は、フランス・ティマーマンス欧州委員会第一副委員長に直接報告する。どう第一副委員長は、10月初め、ブリュッセルでのEUの会合で、反ユダヤ主義にと反イスラム嫌悪に対応する2人のコーデイネーターを任命する決断を発表した。

この新しい職務は、誰でも反ユダヤ主義的事件を経験した人に連絡をとること、またヨーロッパ内の反ユダヤ主義と戦う戦略を構築するという役割がある。シュナーバン氏は、問題は欧州連合とともにあるのではないことを聴衆に思い起こさせた。「欧州連合はホロコーストを否認することを非合法化しているが、加盟国28カ国中13カ国だけしかその方針を履行していない。」

その他の演説で、EU政府高官や欧州議会のメンバーらが、ヨーロッパ文化と価値観に対するユダヤ人の貢献について数多くの実例を挙げた。

会議の主催者であるハンヌ欧州議会議員は、ユダヤ人たちがヨーロッパで恐怖を感じるなら、もはやヨーロッパとは言えないと警告した。同氏は、近代国家イスラエルとの強力で良き関係を持つこと同様、ヨーロッパのユダヤ人コミュニティーに対するいっそうの保護を求めた。

欧州議会のリチャード・ヘンリー副大統領は、自身の出生地ポーランドでのユダヤ人の生活の長い歴史を思い起こさせた。いくかの情報源によれば、「ポーランド」という名前はヘブライ語で「安全な住まい」を意味しており、これは世界のユダヤ人口の80% 以上がポーランドに住んでいたという事実を説明する助けになっている。ナチスによる占領とホロコーストの間、ポーランドは国内のユダヤ人口の90%を失った。しかしながら、戦後ポーランドは特別なビザなしにユダヤ人をイスラエルへ帰還させた唯一の国となった。

初期のポーランドとイスラエルは、党の提携に関わりなく強力な関係を結んたので、ユダヤ人の生活がポーランドに戻ってきたと、リチャード・ヘンリー議員は説明した。

同様に、ドイツ政府のフェリックス・クライン大使は、自国ドイツのユダヤ人は、ユダヤの生活と文化の復興を体験していると語ることができた。戦後、ほとんどのユダヤ人たちはドイツでの生活は終わったと思っていたが、今日、20万人以上のユダヤ人がドイツで自国の文化を維持しながら生活しており、戦後新たに建設されたシナゴーグは2カ月ごとに公開されていると説明した。同大使はユダヤ人のドイツ移民のユニークな成功事柄は、今日また難民危機においても役立つだろうと希望を述べた。

EUの中東部門代表はスペインにおけるユダヤ人の歴史を分かち合った。スペインは1492年にユダヤ人を強制退去させた時に、自らの過去の栄光と独自性を失ったことを認めた。スペインは近年、スペイン人の祖先を持つことを証明できるスペイン系ユダヤ人の市民権承認を決定した。彼は、世界中から追放されたユダヤ人について「我々はあなたがたを失い、残念に思う」と語ったスペイン国王の言葉を引用した。

すべての演者がヨーロッパは繁栄したユダヤ人コミュニティーとイスラエル国家とのよき関係とともに豊かになっていることに同意したが、しかし、2週間前に決定された入植地域に限り商品にラベルを貼る方針に表されているように、今日イスラエルが欧州連合から公正に取り扱われているかどうかについては、明らかな不一致があった。中東及び北アフリカに対するクリスティアン・ベルガー欧州対外行動局長はガイドラインの方針の決定を「専門的事項」と呼んだが、一方、イスラエルのシュリ副大使はEUの二重基準だと非難した。

週の初めのイスラエルのベニヤミン・ネタニヤフ首相による決定のため、副大使はEUが外れた和平プロセスについて述べることは許されていなかった。

会議の主催者であるECIのトマス・ディレクターはラベルを貼る方針に失意を表し、ECIは、12月14日にブリュッセル行われる次の理事会のために、この決定の見直し求めて各加盟国の政府に遅れずに接触していくことを約束した。

「3週間前のパリ多発テロでヨーロッパが麻痺状態になった時、我々を援助し、ハノーバーやヨーロッパの他の地域でのさらなるテロ攻撃を阻止する助けに最初に来たのは、イスラエルの諜報機関幹部だった。」と語った。「ヨーロッパはイスラエルやユダヤ人コミュニティーと良い関係を持っている時いつも、よりよい状態にある。これは我々ヨーロッパの過去の歴史においてのみならず、我々の共通の未来においても真実である。」と結んだ。

2015年12月2日水曜日

2015年12月 月刊報告

イスラエル、欧州で許されたテロ攻撃に助けの手を伸べる

【パリ】 2週間前のパリで起きたテロ事件で、「戦争と戦争の噂」を多くのところで聞いた。その後の1週間、ベルギーは硬直状態になり、欧州で戦争が起こるのではとささやかれた。

11月13日に起きたパリのテロ攻撃の後、ペリーヌECIディレクターは、フランス大統領宛に、欧州とイスラエルはテロに対して共に戦うべき書簡を送った。
ECIを含む、多くのオブザーバーは、ジハードの脅威を何年も警告してきた。そして、欧州からの適切な支援を受けることもなく、何年も国際テロに対して最前線で戦っているイスラエルに目を向けさせ、いつの日か、同じようなテロに欧州は攻撃にさらされることを警告した。

今回のパリのテロ事件以前、欧州で起きたテロは、2004年のスペインのマドリード、2005年のロンドンが有名であるが、1月7日のパリでのテロ、そして再び、11月13日で起きたのはショックが大きい。

今こそ欧州と欧州の政治家は、目を覚ます時である。コーエン・ベルギー法務大臣は、「テロのターゲットは、もはやシナゴーグや、ユダヤ人の博物館だけではない。多くの人々が集う場所や、公共の場所であるのだ。」と語った。古いことわざであるが、「それはユダヤ人で始まるが、それは決してユダヤ人では終わらない。」 今、私たちはみな標的なのである。

この世界規模のテロに対する戦いで、イスラエルが私たちの最高の同盟国であることは明々白々である。パリでのテロ攻撃のわずか1週間後、ガディ主任イスラエル国防相がブリュッセルへ行き、ベルギー安全保障高官と秘密会議を持った。ドイツの雑誌『スターン』によれば、イスラエルの情報によって、11月17日行われる予定だったハノバースタジオのサッカー・ドイツ・オランダ戦は友好的な形でキャンセルへとドイツを導いた。

イスラエルはここ数カ月常にテロの攻撃にさらされている。しかしそれにも関わらず、EUは助けの手を伸べるどころか、イスラエルの入植地商品に対してラベルを貼る方針で応答した。しかし、今や、欧州が、文明社会の中で展開された戦争で「入植地」されているかのようだ。イスラエルへの助けが欠如している欧州、イスラエルが喜んで助けに来てくれるのは、ただ幸いであると思わなければならないだろう。

ECI、EUガイドラインに
自国ブリュッセルで新たなる闘い

【ブリュッセル】 ECIは、イスラエルの入植地の商品にラベルを貼る合法性について、EUのガイドラインの発行に至るまで、ブリュッセルで開かれた個別会議でのぞんだ。

正式決定は、すでに2012年の欧州理事会(EU加盟国の外相ら)によって作られたが、イスラエルに政治的圧力を適切なタイミングでかけるために、棚の上に置かれていた。「適切なタイミング」とは、11月11日、ナチスが何千ものシナゴーグと、最初に「ユダヤ人」とマークした後、ドイツにあるユダヤ・ビジネスを破壊した日、「水晶の夜」である。今年はちょうどその77年目にあたる。

ブリュッセルで、EU高官はその決定は単に専門的なものであるとしたが、高官と話し合う中で、EUはイスラエルに政治的メッセージを送ったことが明らかになった。

商品にラベルを貼ることは、現在入植地のイスラエル企業で働く約3万人のパレスチナ人に直接打撃を与えることになる。

このラベルの方針はブリュッセルで決定されたが、その内容は各国のメンバーに送られ、ガイドラインを実行するよう各政府に求めている。しかし、各政府は拒否することも、単に、保留にして置くこともできる。すでにハンガリーとギリシャはラベルを貼ることに疑問を持っており、ドイツは反対の立場を表明している。欧州理事会の28カ国のうち16カ国の外相が積極的にラベルのガイドラインを推し進めてきた。

欧州の指導者らが、平和を生み出さない脅迫、不合法な義務付けをする代わりに、道徳的指針に則って行動することを望むものである。

ECIはまもなくこの危機的な時代に、イスラエルを支持する明確なメッセージを携え、EU加盟国政府と連絡を取り合う方針だ。

つまり、EUはテロリストにラベルを付ける必要はあるが、イスラエルのトマトにラベルを付ける必要はないのである。



ECI、国連安全保障理事会に書簡を送る
イスラエルの法律はエルサレムの少数派の権利を最もよく保証するもの

【ニューヨーク】 イスラエルは国内の連続するテロリストの攻撃に直面する一方で、国連や欧州連合といった国際的な機構で別の闘いに直面している。それは国際法の不正使用として知られるものだ。これは「言葉の闘い」だが、その結果はどのようなテロリストの攻撃と同様、致命的なものをもたらす。

イスラエル国家の法的歴史を長い間無視してきた後、国連事務総長のバンキムン氏は最近、イスラエル国家設立の背後にある根本的な書類と、その領土と居住者の保護を定めた様々な歴史的前例に興味を示している。

ECIは多年にわたり、1920年のサンレモ決議に関わるイスラエル国家の建設についての合法的な根拠を知ることを喚起し続けてきた。2012年、ECIはJacques Gauthier博士とともに、この議題についての講演をニューヨークの国連安保理の大使の方々に対して用意した。

2015年11月17日付けの国連事務総長と15名の国連安全保障理事会のメンバーに提出した文書の中で、ECIは、国際法の下でのエルサレムと「西岸地区」の法的な位置付けについての青写真を提供した。この書簡でECIは国連安全保障理事会に「すべての既存の法律文書、特にパレスチナの委任統治と国連憲章の信条に基づいて権利と義務を尊重する」ことを訴えた。そして「イスラエルの法律は、その地域で法の支配に基づいて少数派の権利を保護するための最も洗練され、かつ進歩的なシステムである」と結んだ。

結びの言葉で、ECIは国連安全保障理事会に「既存の規則や法律において定められている権利、義務、そして信条に基づいて紛争の解決を交渉するためのイスラエルの権利を、国連加盟国の独立したメンバーとして尊重する」ことを求めた。


地方教会はイスラエルにとって重要
フィンランドのヴァーサにあるシオン教会

【ヴァーサ、フィンランド】 ECIの強さは我々を支持してくださるみなさん、祈りと経済的サポートによってイスラエルとECIと共に立ってくださるヨーロッパの地元のクリスチャンと世界中のクリスチャンによって構成される支持者のみなさんと同じだけ強くなる。

先週、トマス・サンデールは、ECIの働きについて分かち合い、彼らのイスラエルに対する支持がより効果的になるために、活動する人たちをトレーニングするためにフィンランドのヴァーサにあるシオン教会を訪問した。

その夕方、在フィンランドイスラエル大使のダン・アシュベル氏はセミナーに参加し、そこでイスラエルが直面している現在の問題について話をした。

シオン教会は長年にわたり積極的にイスラエルを支援しており、また今日、そこの前委員長のFredrik Ekholm氏は初代在フィンランドイスラエル名誉領事である。イスラエルについて学ぶよう全週末を組織したので、Stefan Sigfrids 牧師はイスラエルのための聖書的支持についてメッセージをクリスチャンの新しい世代に届けたいと願っている。

シオン教会は、イスラエルとユダヤ人とともに一致して立ち上がることを決意したヨーロッパと世界中の多くの教会の一つだ。我々は彼を私たちの友と呼ぶことを誇りに思う。

2015年11月17日火曜日

ECI、フランス大統領に慰めの書簡

ECI、フランス大統領に慰めの書簡
EUとイスラエルは、対テロ共同戦線が必要

【ブリュッセル 11月16日】 ECIは、フランスで起きたテロ事件に対して、フランソワ・オランド仏大統領に慰めの書簡を送った。

金曜日の夜にパリで起こったテロ事件で、最低129人以上もの一般市民が殺され、多くの負傷者が出ている。11月16日に宛てたその書簡で、ECI創設者のトマス・サンデルは、「人道犯罪」行為であると記した。

「テロを正当化することなど決してできませんが、どこで起ころうと、訴えなければならない突き付けられる事件といえるでしょう。今こそ、世界中の民は、フランスを襲った共通の敵に対して、一致する時です。」

これをきっかけに、イスラエルは、テロに関与した人物と欧州の他のテロ計画についての情報をフランスに提供したことが明らかになった。フランス大統領に宛てた書簡の中で、ECIは世界的なジハードに対する戦いでのイスラエルの中心的な役割を指摘した。

「集団安全保障と平和、生存する自由のために、EUとイスラエルがこの戦いで一致協力することが必要不可欠です。唯一、共通の価値観の絆を強化することで、我々は、この戦いに勝利することができるのです。」

「フランス国民が喪に服しているように、私たちも祈りと団結で、フランス国民と同じ思いでいます。」と書簡を結んだ。



2015年11月11日水曜日

ECI、EUガイドラインに反対

ECI、EUの入植地ラベルのガイドラインを非難
EUは分裂ではなく一致を促進すべき

【ブリュッセル 11月10日】  EUが、ヨルダン川西岸地区、ゴラン高原、東エルサレムでのユダヤ人入植地域で生産された商品に限り、生産地を明記する方針を決めたことに対して、ECIは、反対声明の書簡を発行した。この法案は11日の水曜日に決定される。

10日火曜日、ブリュッセルで、ECI創設者のトマス・サンデルは、ちょうど「水晶の夜(訳注:ナチスがドイツとオーストリアのユダヤ人に対して行った一斉襲撃)」の77年目の一日前にあたり、暗黒の時代に再び戻る幕開けになるかもしれないと行動を呼びかけた。

10日火曜日に発した声明で、「そのような決定は、時ではなく、不相応で、なにより不備がある。合法的なイスラエル企業が汚名を着せられるばかりか、現在入植地のイスラエル企業で働く、数万人ものパレスチナ人の生活が危険にさらされることになるであろう。」と語った。

ラベルの義務付けは、究極的にはイスラエルのボイコットを完全に狙う、急進的欧州反イスラエルNGO団体によって何年もの間、提唱されてきた。

書簡の中で、アンドリュー・タッカーECI顧問弁護士は、次のように指摘した。「EUは、モロッコ、トルコ、ロシアのように、占領地区に入植を維持するため、多くの国々に援助と財政協力を提供してきました。もし、占領地区の入植を支援しないというのがEUの政策であれば、すべての同じ状況下で、公平にその政策を適応すべきでしょう。」

入植地区での商品はEUとイスラエルの自由貿易協定からすでに除外され、EU税関を通過した他のイスラエル商品とは別にラベル付けされている。間近に迫ったガイドラインが決定されるのであれば、消費者に届くまでこのラベル付けが義務付けられる。

ダビデ・ワルツEUイスラエル大使は次のように述べた。「このような決定は、イスラエル、そして世界中にあるユダヤ人コミュニティに、77年前の水晶の夜のように痛い記憶を思い出させます。」

欧州委員会は、イスラエルを分離させ、悪魔化させる過激グループに屈してはならないと、トマス・サンデルは主張した。「このような決定は、平和と協調を生み出すものではなく、分離と敵対にしかすぎない。1950年代に発足した欧州統合は、互いに分裂することでも、敵対関係を築くために創設されたわけではない。共に働くために発足されたのである。中東全体が暴力とカオスで荒らされている状況の中で、EUは、唯一の民主主義の価値を共有できる国、イスラエルを支持するべきである。このような時期に、ラベルの義務付けによってイスラエルを弱体化させるべきではないのである。」
















2015年11月10日火曜日

2015年11月 月刊報告


イスラエルのためのヨーロッパ連合
権威ある立場にある方々へのユニークな召命
一致の心をもって

2003年のECI設立以来、その影響力は本拠地のあるブリュッセルからすべての大陸の多くの国々に、着実に広がり続けている。今年だけでも、ECIは、世界中のいくつかの新しい計画に指導力と導きを与えた。

先月、我々の法律顧問であるアンドリュー・タッカーはナイジェリアに行きカンファランスに出席した。そこでは初めてイスラエルのためのアフリカ連合のアイデアが検討された。今年の初め、彼はニュージーランドにいて全国イスラエル支持の戦略を政府と結ぶのを助けた。

先月、創設責任者のトマス・サンデールは、財源を分かち合い、緊密な協力関係を育成するために新しいヒスパニックのイスラエル指導者連合と親密な関わりをもった。今年中に引退する議長のハラルド・エッカート もまた、イスラエルを支持することに関与するようにとクリスチャンを鼓舞するために世界の隅々を旅し、我々が共に働く時にどんなことが達成できるのかの模範としてECIをあげている。

しかしながら、ECIは、ただ単に世界のどこかに行くことだけに召されているのではない。我々はより大きな働きの一部である。ちょうどネヘミヤの時代のように、「この工事は大きく、また広がっている。私たちは城壁の上で互いに遠く離れ離れになっている。」(ネヘミヤ4:20)これが2003年にECIが創設された理由の一つだ。

特にその国々の政府とコミュニケーションをとることにおいて、以前は働きが活発ではなかった地域の不足を補う助けをするためだ。今日ECIは、様々な国際的なフォーラムでクリスチャンがイスラエルを支持することをより効果的にコーディネートするために、クリスチャン・フォー・イスラエル・インターナショナルや、オペレーション・エクソダス、国際クリスチャン商工会議所、ペンテコステ・ヨーロッパ・フェローシップ、ワード・オブ・ライフ・インターナショナルといったよく知られた団体と組んでいる。

個人も団体も同様に、特別な任務と召命が私たちすべてにある。来るべき年において、ECIは、「召されたことを確かなものとする」(2ペテロ1:10)ことを求めていく。同時に、より大きな働きの一部である他の団体との一致のためにも奮闘していく。これは先週ヘルシンキで、イスラエルのためのヨーロッパ連合の代表幹部とインターナショナル・クリスチャン・エンバシー・エルサレムが会談した時の結論だった。これらは主が立ち上げておられる2つの重要なミニストリーだと我々は信じている。イスラエル関連のミニストリーが拡大する動きいおいて、時には使命が重なり合い、しかしより大きな一致、相乗効果と有効性を求めている。

ともにイスラエルの利益のため、そしてユダヤ人のため仕えていこう。

英国訪問はECIのビジョンを広げる助け

【ロンドン】 イスラエルのためのヨーロッパ連合は、その支持基盤がその働きの強さになる草の根の運動だ。10月第2週、創設ディレクターのトマス・サンデールはロンドンを訪問、ジョセフ・ストアハウスのBaryy Segal とBatya Segalによって主催されたエマニュエル・センターでの仮庵の祭りカンファランスで話をした。

エマニュエル・センターの会場いっぱいに集まった多くの人々はECIの話を初めて聞き、その多くが我々の月報を受け取るための申し込みをした。ジョセフ・ストアハウスは、社会福祉で手を差しのべるユニークなプログラムを通して、イスラエルで最も弱い立場の人々のお世話をするという重要な働きを担っている。

ECIはいつも我々の第一の優先すべき使命は政治的指導者に対するものであることを明確にしている。そして社会的に助けの手を述べることによってイスラエルを祝福する働きは他の団体に委ねている。この観点でECIは多く存在するイスラエル支持のミニストリーに賛辞を述べ、そしてより大きな働きにおいて価値あるものとみなしている。

我々が焦点を絞る政治的な指導者たちへの働きでは、我々の団体をイスラエルの友人たちに広く知らしめることができるわけではない。それゆえ10月9、10日のロンドンでのように、時に応じて働きを分かち合うことは重要なことだ。

日曜日、トマス・サンデールは、ホーシャムにあるキングダム・フェイス・チャーチに招かれメッセージを語った。そこは我々の友人Clive とJane Urquhartによって牧会されている。再び、数百人の人々がイスラエルのための祈りと教育と擁護についてのメッセージを聞いた。

英国の我々のミニストリーの協力者AlistairとConnie Scottのイニシアチブのおかげで可能となった。我々は今、ロンドンでもっとミーティングを開催しようとしており、我々の核の後援者とコンタクトをとる他の方法を探し、我々のビジョンを新しいグループの人々に分かち合あおうとしている。ECIはまたヨーロッパの他の首都を訪問するためにも開かれている。もしみなさんが私たちを皆さんの都市に招きたいと思われたら、お気軽にご連絡ください。

ECI、EU内でイスラエルでの暴力を引き起こす根について語る

【ブリュッセル】 10月は2015年で最も暴力が頻発した月の一つだった。ユダヤ人たちを殺すようにパレスチナ人の指導者たちに扇動された、いわゆる「一匹狼のパレスチナ人テロリストたち」は、長きにわたり残忍な暴力行為によって10以上を殺し、その他50人以上に傷を負わせた。ユダヤ人に対する殺傷行為は、直接的に彼らの政治的指導者たちによって扇動されているのと同様に、パレスチナ人のモスク、学校、そしてテレビ放送での、毎日の暴力の呼びかけによって煽られている。

ECIは長年にわたり、この憎しみの文化に対抗してき、そして繰り返し欧州連合と西側の政府に、パレスチナの権力者に対して、いかなるヘイト・スピーチをも即刻停止することを条件とする資金提供をするように求めてきた。

いまだに、ブリュッセルの指導者たちは、欧州連合がパレスチナへの唯一最大の経済的な支援者であるにもかかわらず、暴力の責任を認めようとしない。

問題の事実は、EUの資金提供なしにパレスチナ自治政府は存在し得ないということだ。パレスチナ自治政府の指導者マフード・アッバスがブリュッセルを訪問していた時、彼は再び、外国の高官としてEUの外交上級のフェデリカ・モゲリーニに受け入れられた。モリゲーニ氏はアッバス議長の扇動的な発言に対して釈明を求めることを拒否し、イスラエルで起こっている暴力の理由として「希望がもてない」からだと言及しただけだった。

合間で、ECIはEUの上級官僚と最近のイスラエルでの暴力の波について、パレスチナ自治政府の指導者が暴力を煽ることをやめる責任と、EUにはパレスチナへの資金提供をこれを条件とすることを指摘しながら会談することができた。会談は率直でざっくばらんなものとなり、我々の観点との違いも明らかになった。しかし会談は良い雰囲気の中で、相互に尊重しあいながら行われた。

トマス・サンデールを通してECIが最初にその懸念を持ち出したその日、イスラエルにおける暴力に対して公的な反応はまだ何もなかった。しかしその2、3時間後、在イスラエルEU大使が突如、哀悼の意を表し、それは事態を静める助けになった。在イスラエルEU大使はブリュッセルのEU官僚の元で働いており、我々には大使がブリュッセルから直接指示を受けたと信じることのできる理由がある。

欧州連合内で影響を与えるための唯一の道は、EU官僚たちと建設的で相手に敬意を表しながら関わりを持つことだ。多くのEU官僚たちとの開かれた扉が与えられていること、自由に我々の見解を述べることができ、そしてまた我々の努力が影響力をもっていることを誇りに思っている。

ECI、新国連ジュネーブ本部事務局長と会合

【ジュネーブ】 ECIグレゴリー国連ディレクターは欧州の国連本部に新たに就任したマイケル・モラー事務局長と会合した。その会合で、グレゴリーは、ニューヨーク国連本部でのECIの活動を報告し、ヨム・キプールの認識の進行具合を説明した。

ジュネーブ国連本部では最近、公の書店で反イスラエルを促進する本が出版されたり、国連人権理事会の議長に、サウジアラビアが選出されるなど攻撃にさらされてきた。しかしながら、国連には他にも多くの決定機関がある。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)や公に組織されていない機関での議員を選出する加盟国がそれにあたる。

ECIは今年、ジュネーブ国連本部での活動が増えた。今年6月、ECIは、世界ユダヤ人会議が主催した大規模な親イスラエルの集会に参加した。国連本部前で行われたこの集会のメインスピーカーは、ECIディレクターのグレゴリーであった。

また、パリでは、ペリーヌECI支局ディレクターが、58のメンバーで構成される常任理事として、族長たちの墓(訳注:アブラハムとその家族の墓とされる)とラケルの墓をイスラム教が世界遺産の候補としてあげているが、反対を意味する赤旗を掲げた。

イスラム教が、エルサレムにある西の壁を世界遺産に登録する試みは、イリナ・ボコヴァ ユネスコ事務局長が率いる国際的な反対運動で阻止された。ユネスコはフランスに本部がある、教育、科学、文化の発展と推進を目的としている機関である。


北欧会議でパレスチナ国家承認を阻止する新たな試み

【レイキャビック アイスランド】 北欧諸国の議員らは、北欧政府に速やかにパレスチナ国家承認をアイスランドの首都レイキャビックで開催される北欧年次総会で阻止するよう求める意向だ。昨年、スウェーデンの新政権は、パレスチナ国家を認め、他の北欧諸国(フィンランド、ノルウェー、デンマーク、アイスランド)も追随するよう求めた。

しかしながら、パレスチナ国家承認の試みは昨年失敗に終わり、今年も、多くの議員の反対によって引き継ぐことはないであろう。妥協案として、「平和と和解の必要性」が強調された。国家承認の可能性は後回しとなったのだ。一方的な国家ではなく、交渉することが前提にあることは言うまでもない。

多くのECIのメンバーは、北欧諸国をめぐり、パレスチナ国家格上げ拒否のため支援を動因してきた。国家格上げにおいては、国際法の軽視であり、国際社会に危険信号を送った。北欧諸国の議員らは、それに対していかなる法的な力はないが、訴え続けることはできるのである。ECIは親イスラエルのために積極的に活動する北欧諸国のサポートに感謝する。

2015年10月14日水曜日

EUはイスラエルのテロに対して立ち上がる時


EUはイスラエルのテロに対して立ち上がる時

【ブリュッセル 2015年10月14日】 10月13日現在、エルサレムでの暴動はエスカレートしている。フェデリカ・モゲリーニEU外務・安全保障政策上級代表は、「イスラエルとパレスチナは平静さを取り戻すように。」との声明文を発表した。

モゲリーニ氏の声明と、13日にブリュッセルで行われたEU上級代表者会談の中で、トマスECI設立ディレクターは次のように述べた。

「テロとエルサレムで起こった罪のない一般市民の残虐的な殺害に中立であってはなりません。パレスチナ当局へ唯一最大な基金を援助するEUは、すべてのパレスチナを扇動する暴動を直ちに止めるべきであり、これ以上の財政援助をEUは凍結すべき道徳的責任があるのです。」

ECIと賛同する欧州議員は数年間、パレスチナのテロを扇動する基金援助を止めるよう求めてきた。そのような行為は、パレスチナの幼稚園、UNRWAキャンプの子どもたちから、パレスチナ当局の上層部に至るまで、憎悪文化を社会全体に生み出す結果となることを警告してきた。

パレスチナ自治政府のアッバス議長は、この秋、「汚らわしいユダヤ人は黄金ドームへ立ち入ることを禁ずる。」と言い出し、EU本部やアメリカ政府の抗議を無視し、「エルサレムで流された殉教者たちの純粋な血」を讃えた。

一方、パレスチナ自治政府にあるモスクのイマームらは、ユダヤ人殺害を要求し、それゆえに、かつてないエルサレム市民の残虐的な殺害を炎上させ、ついには、イスラエルのいたるところでテロ行為が起ころうとしている。

13日、トマスECIディレクターは、罪のないユダヤ人が刺されて死亡している時、「EUはイスラエルとパレスチナに平静さを」と要求する中立の立場に立つだけではならない、と語り、罪のないユダヤ人市民への攻撃を扇動し、実行するパレスチナの指導者らを拘束するよう明言すべきだ。」と述べた。

ユダヤ人がエルサレムで生きることは、ベルギー、フランス、デンマークで生きると同じように重要なことだ。もしEUが価値ある一致を望むのであれば、見てみぬふりなどできないはずだ。テロ行為を支援、扇動する政府への財政援助をこのままにしておくことなどできない。

13日のtwitterで、アンダーソン・イスラエルEU大使は、テロによるエルサレムでの死傷事件を下記のようにツイートした。

「私はエルサレムで起きた残虐な殺害を非難します。殺された3人のご家族と多くの被害者を思い、心を痛めます。このようなテロ行為は人的被害の原因となるだけではなく、信頼できる一般市民を害し、街行く人々の感情を損ないます。平和を望むのであれば、市民が安心して住めるコミュニティが必要であることは言うまでもありません。」

2015年10月9日金曜日

2015年10月 月刊報告

パン・ギムン国連事務総長、ECI共同主催のユダヤの祭日タシュリフに出席  

【ニューヨーク】 ECIの共同主催であるユダヤの祭日タシュリフ行事に、50カ国以上もの大使・外交官らがニューヨーク国連本部のロ ーズガーデンに集い、ユダヤの新年ロシュ・ハシュナーを祝い、大贖罪日ヨム・キプールを迎える備えをした。 

この行事は、ECIが国連に働きかける文化外交フォーラムの一環で、ユダヤの祭日の普遍的メッセージと原則を、国連に取り入れるためのミッションであり、国連で双方且つ多国間に渡って多くの年月をかけ話し合われた結果の最高潮のイベントであった 。

ローズガーデンには過去最多人数である約150名が集った。パン・ギムン国連事務総長の導きで、新年のスタートと第70回国連総会の新たな出発のために、タシュリフの罪を流す行事がイー ストリバーで行われた。

グレゴリーECI国際問題国連ディレクターは、パリの大シナゴーグの主任ラビ、モシェ・セバッグの言葉を引用し、このように説明し た。 「川にパンくずを投げることで私たちの罪を清めることはできません。しかし、神に対し、人に対しても赦しと和解をする必要があることを思い起こさせるのです。」 

グレゴリーはユダヤの祈りの歌 アヴィヌ・マルケイヌにある「我らの父よ、我らの王、我らは神のみ前に罪をおかしました。我らと我らの子孫を憐れみたまえ。」の原則を説明した。 

彼はまた、若いユダヤ人の預言者であったイザヤが「その剣を鋤に 打ち直し。」と書いた時から、1945年、サンフランシスコで国際連合憲章が採択された時のユダヤ人コミュニティの役割が国際社会と国際連合の創設に至るまで、ユダヤ人から多大な貢献があったことを、聴衆に思い起こさせた。 

ECIの文化外交フォーラムの主要な目的は、ユダヤの祭から普遍的なメッセージを学ぶことにある。ヨム・キプールから赦しと和 解を学び、過越しの物語からは奴隷からの解放の意味があり、ハヌカから信仰の自由を学ぶ。

ECIは過去2年間、ヨム・キプールを国連に認識してもらうために働きかけてきた。今年、国連は初めてこのユダヤ暦にある祭日の重要性を理解し、その後、ヨム・キプールの日に国連事務局は休日であった。そして、今年、偶然にも、イスラムの祭日であるイード・アル=アドハーも国連事務局は休みであった。 

さらに、今年辞職するロン・イスラエル常任大使の最後のスピーチともなり、国連の改革の必要性を語り、国連は最終的には自由の砦、 平和の神殿となるべきことを語った。 

アーサー主任ラビによって導かれたこの画期的なタシュリフ行事は、感謝の祈りの中で、国連で最初のタシュリフが行われた生ける証人であることを語った。 

イベントの夕暮れ時、トマスECI創設ディレクターは、ECIがなぜユダヤ人とユダヤ文化を国連で祝い、尊重しなければらないのかを説明した 。

 「ホロコーストが許されたのは、ユダヤ人とユダヤ文化を尊重しなかったからだと思います。忍耐するだけでは反ユダヤ主義に対してなんの効果ももたらしません。ユダヤ人とユダヤ文化に助けられたことを感謝することを学ぶことだけが、過去の世代の過ちを繰り返さないことにつながるのです。」

 写真左から:ヘラルド・エクカート、トマス・サンデル、カレブ ・パラウ大使、ルドルフ・ゲイギー、グレゴリー・ラフィト

Photo credit: Arnold Brower

 文化外交行事で一つに

【ニューヨーク】 中東の政治的情勢がますます二極化する中で 、我々が行った国連でのイベントのメッセージは、その橋渡しとなる助けになったことであろう。

多くの国連大使、高官らが、9 月21日月曜日に行われたタシュリフ行事に参加したことによって 、国連総会で通常イスラエルに票を投じる国連常任理事国の数よりも、多くの国々がイスラエル支持であることが分かる。

伝統的にイスラエル寄りでない国の多くの大使や外交官らが、タシュリフ行事に出席する中で、この歴史的なイベントを知るきっかけとなったことであろう。 特に、パン・ギムン国連事務総長とその側近たちがユダヤの祭りを重んじ、出席されたことに感銘を得た。

ECIの文化外交フォーラムは、文化的な外交を通じ、正しいアプ ローチへと導くことを基盤としている。このようなイベントを通して、イスラエルの新しい友を作る助けとなれる。近年まで、イ スラエルが尊重され、感謝されるばかりでなく、イスラエルの懸念する事柄を表現できる国連での足場がなかった。我々の文化外交フォーラムではそのようなグループを確実に建てあげていく助 けとなろう。

欧州討論会、ECIに高まる懸念についての発言の機会を提供

【ブリュッセル】 ECIのリーダーたちは、エルサレムで幹部会議が開催され、それからニューヨークの国連総会の一般討論会に出席するので、9月は歴史的に多忙な月だが、ブリュッセルで開催された欧州委員会の基本的権利に関する第一回年次討論会に出席することができた。

ECIは、イスラエルに対する欧州委員会の政策に関しては、必ずしも一致するわけではないが、対話する場に留まること、そして彼らにイスラエルが孤立しているのではないことを認識させることは重要である。そしてイスラエルを支持する非ユダヤ人の声の存在を欧州連合に認めさせることも重要だ。

事実、ECIは、2003年から2004年、欧州委員会のロマノ委員長が反ユダヤ主義と闘うための第2次インティファーダと反ユダヤ主義の高まりの後で欧州会談の中から生み出されたシンポジウムを開催した。

11年後の2015年、欧州委員会はブリュッセル、パリそしてコペンハーゲンでのテロ攻撃に対して、反ユダヤ主義と反イスラム嫌悪を話し合うシンポジウムを行った。

多くのユダヤ人団体と同様、ECIは、欧州委員会が反ユダヤ主義を反イスラム嫌悪と同等の問題と捉え、もはや反ユダヤ主義を特殊な問題と見なすことができないと考えた。

しかし、2004年に大きく覚醒された後、欧州委員会は働きから数歩引き下がったと多くの出席者は述べた。極端なイスラエル批判を含む古いEUの反ユダヤ主義についての定義は、現在EUのホームページからは取り除かれている。

円卓会議の席で、トマスECIディレクターは、シオニズムは反ユダヤ主義を引き起こす要因ではなく、歴史的にその解決になってきたと指摘した。この討論会の主催者である、欧州委員会の第一副委員長のフラン氏も、「反イスラエル主義は反ユダヤ主義をカバーすることはできない」と言及した。

ECIは、多年にわたり、アメリカやドイツと同様に反ユダヤ主義のための特使を任命するよう欧州委員会に訴えてきた。先週、フラン氏は、そのようなコーディネーターを、反イスラム嫌悪に対応する別のコーディネーターと一緒に任命する決定を発表した。

ECIは、反イスラム教主義を含む、あらゆる形態の人種差別主義と外国人嫌いと闘う決意をしているが、しかし、反イスラム嫌悪とセットでなければ、欧州委員会が、ヨーロッパのユダヤ人たちに対する反ユダヤ主義の脅威の実存を話し合うことができない今日の現状を遺憾に思う。

この2つの問題には相互関係がない。このアプローチは、フランスやその他のヨーロッパの主要の国々で起こった反ユダヤ主義暴力が過激派イスラム教徒によるものであった事実を隠蔽したかのように考えられる。これは次回の欧州討論会の議題になるだろう。

イスラエルのためのベルギー連合、シャローム・フェスティバルを共催 

【ブリュッセル】 イスラエルのためのヨーロッパ連合は政府関係の中で活動しているだけでなく、例えばイスラエルのためのベルギー連合のような、パートナー団体を通して草の根の活動でも働いている。

ベルギーで、この連合は、同じ考え方を持つクリスチャンとユダヤ人の団体とともにシャローム・フェスティバルを立ち上げた。そのメッセージは、過去の痛みを伴う経験にもかかわらず、世界のすべての国々の平和への希望を表明している。

9月上旬、彼らはベルギーでシャロームイベントを組織したが、たくさんのクリスチャンとユダヤ人が参加した。次のブリュッセルでのシャロームイベントは10月25日にアントワープで開催される予定。詳しい内容はホームページをご覧ください。http://www.shalomfestival.be/

ECIイベントの重要なお知らせ

ECI政策会議が祈りのサミットと共に、2016年4月21-24日に開催することが決まった。以前は2つのカンファランスでどちらに出席しようかと思われた方もいるかもしれない。しかし、今回は2つで1つのセットになっている。

そして、その前に、2015年12月2-3日、ブリュッセルで小さなイベントを開催し、2日は祈りの欧州祈りのブレックファーストになる。このイベントは、欧州議会で行われ、夕食、ECI説明会、シンポジウムが含まれる。

12月2日水曜日 19:30 年次夕食
12月3日木曜日 9-11:30 年次ECI説明会
12月3日木曜日 13-15:00 欧州議会で開催されるECIシンポジウム:現在と過去におけるユダヤ人の欧州での貢献

席は限られていますので、出席をご希望される方はお早めにお申し込みください。

2016年4月21-24日 場所:ブリュッセル
ECI年次政策会議および祈りのサミット


Editor Tomas Sandell tomas.sandell@pp.inet.fi
Copyright c European Coalition for Israel


2015年10月2日金曜日

ECI、基本的権利についての最初の欧州討論会に招待

首尾一貫しないEUの政策が、反ユダヤ主義に対する効果的な対策を妨害

【ブリュッセル 2015年10月2日】 欧州委員会は、反ユダヤ主義の台頭とイスラムに対する嫌悪の高まりを受け、基本的権利についての初の年次討論会を開催した。

反ユダヤ主義と反イスラムをまったく同一のものとして嫌悪する、とまとめた取り決めに、代表団からは賛否両論が上がった。

Frans Timmermans 欧州委員会第一副委員長は木曜日、彼の決定を弁護して、「今は両方のグループがともに座り、お互いについて話す代わりに、お互いが話し合う時だ。」と語った。Timmermans はこの2つの現象はその起源、歴史、現れや与える影響においてそれぞれ違うことを認めているが、いまだに、両者は同じ会合の中で取り組む必要があると信じていた。

イスラエルのためのヨーロッパ連合の創設者のTomas sandellは円卓会議に招かれたが、彼は唯一の非ユダヤ系で親イスラエル団体の代表だった。発言の中で、彼はTimmermans 氏を「反ユダヤ主義を隠す覆いとして反イスラエル主義を用いる者たちがいる」ことを認めたことを評価した。続けて、「シオニズムは歴史的に反ユダヤ主義に対する解決であって原因ではない。」と語った。

今日、ユダヤ人国家が、存在するというだけで、イスラエルをボイコットすることを求める過激なグループに、再び問題視されている。同グループはまた、そういうものとしてユダヤ人について否定的な見解をもっている。サンデール氏は、別に書かれた声明の中で、「欧州委員会は、西岸、カザ地区で生産されたイスラエル産品にラベルを貼ることを求めている。そのような態度は、再びイスラエルを孤立化させ、反ユダヤ主義を阻止するという目標に対して傷を付けるというリスクを負うことになるものだ。」と警告した。この新しい法案の導入は現在、日々持ち出されようとされ、すべてのイスラエル産品を禁止することを望む反イスラエル勢力に火をつけるかのようだ。

レイキャビク、アイスランドの市議会は国際的暴力の後、すべてのイスラエル生産物を禁止する決定を撤回しなければならなくなった。「イスラエル生産物にラベルを貼る要求は、イスラエルが中東紛争の問題の唯一の原因だと信じる勢力とヨーロッパのユダヤ人に報復する勢力を強めるだけだ。」

彼はまた、ナチスの第三帝国の反ユダヤ主義はユダヤ人ビジネスをボイコットするところから始まった事実を欧州委員会に思い起こさせた。

この会合において、Timmermansは、反ユダヤ主義に関わる問題ともう一つ別にイスラム恐怖症に対する問題に対する特別な責務を持つ2人のコーディネーターを任命することを決めたことを発表した。

ブリュッセル、パリそしてコペンハーゲンでのユダヤ人を標的にしたテロ攻撃に対する欧州委員会の消極的な反応に、多くのユダヤ人グループは失望の意を表明してきた。彼らはヨーロッパに別の形での人種差別主義と外国人嫌いの存在を認め、彼らは欧州委員会が真の懸念に言及していないことに恐れを抱いている。

この討論会でMette Bentowは、コペンハーゲンのテロ攻撃の生存者の一人だが、彼女の若い家族に負わされたトラウマの証を分かち合った。彼女は率直にヨーロッパにいて将来があるのかと問いかけた。

ヨーロッパユダヤ人会議の代表Moshe Kantorは、EUはユダヤ人たちがヨーロッパから離れることを防ぐために十分な努力をしていない、と演説の中で警告した。昨年、何万ものユダヤ人たちがより安全な場所を求めてヨーロッパを去った。そして今日ヨーロッパにいる250万人のユダヤ人のうち三分の一が他国への移住を考えている。全ヨーロッパでユダヤ人が去って空になる、そしてその対応は十分になされていない、と警告を発した。

文書にされた声明でSandellは、欧州委員会が、もはや反ユダヤ主義をヨーロッパのユダヤ人の構造を脅かす特別な問題として認めず、単に他の形の民族主義と差別問題として言及しているように見えるのは明らかだと語った。ヨーロッパが2003年に反ユダヤ主義暴力の最後のピークに直面した時、EUの世論調査はイスラエルを世界の平和を脅かす最悪の脅威と呼んだ。Romano Prodi欧州委員会委員長は台頭する反ユダヤ主義に特別に取り組むために緊急サミットを招集した、と指摘した。

その批判的な意見にもかかわらず、ECIはヨーロッパの機構や組織と共に働くことに深く関与することにとどまっていることは、EUとその加盟国に反ユダヤ主義の脅威が完全に認識され、取り組まれていると確信させるものである。また共同社会の相互の対話と、男子の割礼と儀式的虐殺の禁止令を求めるような、ユダヤ人とイスラム教徒間で直面している共通の脅威においての提携の必要にも気づくが、しかしEUは次世代のために、ユダヤ人の生活をより安全で安心できるように一層の努力をする必要があると言及している。


2015年9月24日木曜日

国連で行われたユダヤの伝統行事タシュリフに、ECI、初の共同主催者


ユダヤ人とユダヤの文化を尊重すべき時

【9月11日 ニューヨーク】 パン・ギムン国連事務総長と約50カ国の国連高官らは、ニューヨークの国連ローズ・ガーデンに、ユダヤの新年ロシュ・ハシュナーを祝い、大贖罪日ヨム・キプールを迎えるために共に集った。この会合は、国連イスラエルミッションとECIが進める文化外交フォーラムの共同主催で行われた。

ユダヤの伝統であるタシュリフ(大払い)を行うにあたって、今年はゲストとして、パン・ギムン国連事務総長をお招きした。総長の導きで、過去の罪を洗い流し、新しい年をスタートする象徴として、イーストリバーにパンくずを投げたのである。この行事は国連で初めて行われ、ヨム・キプールが始まる2日前、そして、第70回国連総会のスタート時に行われた。

宗教行事を司るパーク・イースト・シナゴーグのアーサー主任ラビは、多くの人々の長年の祈りの答えであると同時に、国連高官らが、ユダヤ暦の祭日であるヨム・キプールの重要性を理解し、国連で普遍的関連性があると認識されたことを見届けた。

グレゴリーECI国連問題ディレクターは、ニューヨークの国連本部の壁にはイザヤ書が目に見える形で刻まれ、世界平和のビジョンが唄われていることこそ、国連が創設した目的には、ユダヤ的な概念が中心にあることを、聴衆に思い起こさせた。モニュメントには、「その剣を鋤に打ち直し。」という、有名なイザヤ章2章が刻まれている。

グレゴリー氏は、「ヨーロッパで高まる反ユダヤ主義について語るのであれば、寛容が答えなのではない。単にユダヤ人を寛容に受け入れるだけではなく、我々は、ユダヤの文化を重んじ、祝うことこそが、人類の貢献へとつながるのである。」と述べた。

彼は、ヨム・キプールの初日に伝統的に歌われるユダヤの祈りの歌 アヴィヌ・マルケイヌをささげ、スピーチを閉じた。

続いて、ロン・イスラエル常任委員大使は、世界を良い場所にするためにも、憎悪、無関心を捨て、平和を築き、自由の要塞となることこそ、国連の目指すゴールであることを心から望むと表明した。

国連本部で、タシュリフの儀式が行われ、罪を洗い清める象徴として、ラビ・シュナイダーとパン・ギムン国連事務総長が、イーストリバーにぱんくずを投げたことを、各高官らが語った。

パン・ギムン国連事務総長には、ヨム・キプールの重要性を理解し、個人的にタシュリフの行事に国連事務総長として初めて出席されたことを主催団から正式に感謝の意が述べられた。

タシュリフはユダヤの新年ロシュ・ハシュナーの初日の午後、今年は9月14日に行われた。

この行事は、同時に、ヨム・キプールの祭日を国連の祝日にするためのキャンペーンでもあり、すでに60カ国以上の賛同を得ている。今年は、ヨム・キプールが9月23日水曜日から始まったが、その日には国連での活動は何も入っていなかった。

ECIはここ2年間、国連にヨム・キプールを認めてもらうようキャンペーン活動を行ってきた。ダビデ・ロエット・イスラエル副常任委員大使は、ECIの努力に感謝の意を述べた。

ECIとラビ・シュナイダーによる共同主催の行事に、私、トマスは、「ヨム・キプールのメッセージである、赦しと和解は、ユダヤの文化の友として、継続し築き上げていく価値があるものである。」と語って、話を締めた。

(写真:左から ラビ・シュナイダー、パン・ギムン国連事務総長、ロン・イスラエル常任委員大使、グレゴリーECI国連問題ディレクター、トマスECI設立ディレクター)




2015年9月19日土曜日

2015年9月 月刊報告

ハッピーニューイヤー!


9月13日日曜日の夕方、ユダヤ暦の新年、ロシュ・ハシャナが祝われた。ロシュ・ハシャナに続くこの期間は、「畏敬の時」(または悔い改めの期間)と呼ばれ、ユダヤ暦で最も聖なる日と言われるヨム・キプール(大贖罪日)に向かう。今年のヨム・キプールは9月22日の夕方から始まる。ヨム・キプールは、多年にわたりECIの働きの中心であり、この重要な祭日を国連が認めるように活発に働きかけてきた。我々の努力は無駄ではなかった。今年はついにヨム・キプールの日に国連の活動はなかったのである!

9月という月はECIにとって、別の意味においても重要だ。ECIのビジョンと使命が最初に生まれ現されたのは、2001年の9月だった。南アフリカのダーバンで国連反人種差別国際会議が開催されたのもこの年で、多くのオブザーバーたちがホロコースト以来最悪の反ユダヤ主義の波を解き放ったためだった。1年半後、2003年3月、プリムの祭りの日に「この時のため」、ECIは合法的にブリュッセルに創設された。

このような重要な出来事が起こるタイミングは単なる偶然ではなく、神の定められた時 ―ユダヤ人と異邦人にとって― の実例だと我々は信じている。これまで忠実にECIとともに立ってくださり、また我々がEUおよび国連でイスラエルを支持する働きを推し進めるため、継続したご支援をしてくださったことを皆さんに感謝をしている。

国連の活動をヨム・キプールに行わないとして、ヨム・キプールを認めることになることは、励ましのしるしだ。共に我々はさらに働くことができる。今週9月15日に始まる、ニューヨークで行われる第70回国連総会のセッションに行くため用意をしているが、どうか皆さんの寛大なご寄附もご考慮くださるよう、お願いしたい。

見張り人の交代、 ECI、新議長を選出

【エルサレム】 歴史の浅いECIでは3人の幹部の議長しかいなかった。Willem Glashouwer, Helmut Specht,そしてHarald Eckertだ。9月3日木曜日、ECIは、新しい議長としてスイスのバーゼル出身のJ. Rudolf Geigyを選出した。Rudolf GeigyはECIで過去5年間活動し、それ以前は、長年にわたり、別のイスラエル関連の計画に関わってきた。同じ会議で、Tor Gull が新しい幹部のメンバーとして選ばれた。Gullは生粋のフィンランド人で、銀行業と開発援助の分野で長いキャリアを持っている。GeigyとGullの任命は、Harald Eckert、Antti Hamalainen、Rick Ridingsらと協力して、幹部を強めるだろう。ECIはHarald Eckertの議長としてのことばに感謝し、また新しいメンバーを歓迎する。

(写真は、左から、Tomas Sandell、Perrine Dufoix、Gideon Behar大使、Rudolf Geigy、そしてGregory Lafitte。エルサレムにて。)

欧州議会、イスラエル製品に対する新しい制裁をもって、イスラエルの新年を祝福

【ブリュッセル】 ヨーロッパ議会は西岸地区の係争地で生産された製品にラベルを貼ることについて投票を行った。イスラエルの副外相Tzipi Hotovely氏によると、「生産物にラベルを貼ることは、結局ボイコットするということで、1930年代ドイツでユダヤ人のものにラベルを貼っていたことを思わせる。」

751人の強力な欧州議会中、たった70人の議員だけが議決に反対、棄権は31だった。投票はユダヤ暦新年の前夜のたった数日前のことで、イスラエルに対する反感の増長を覚えさせる厳しいものだった。

EUは、シリアの内戦の結果生じている空前の難民危機と中東でのイスラム過激派の台頭に直面している。しかし欧州議会がイスラエル-パレスチナ紛争に悩まされたままである事実から見ると、その地域の真の問題の解決に至らなければ無力なものだ。シリアでの戦争はすでに20万人の死者を出し、400万人の難民が国境の外に追放させられていると推定される。

シリアとイラクのすべての村と地域は、イスラム過激派組織「イスラム国」によって民族的に浄化されている間、欧州議会は反応がおそい。破滅を招くような中東政策を隠ぺいするのに力を尽くし、その代わりに中東地域の唯一の民主主義国家のイスラエルに立ち向かっている。

2012年1月に、ヨーロッパ議会で行われたECIの共催のホロコースト記念日のイベントで、Martin Schulz 欧州議会議長は就任演説の中で、欧州議会の新しい議長として最も重要な自分の役割は「ユダヤ人の方々とイスラエル国家と共に立つことだ。」と述べた。彼の最後の数年の業績はこの誓いの通りではない。

木曜日の別のメッセージで、欧州委員会の初代の副委員長Frans Timmermansは、欧州委員会はユダヤ民族をとても真剣に考慮していると述べることによって、ユダヤ暦新年に祝意を表した。

しかし同じTimmermansが、オランダの外相として就任している間、イスラエル産品のボイコットと制裁の急先鋒に立ってきた。そして今でも反イスラエル法案を計画している欧州委員会のメンバーだ。


ユダヤ暦新年の機会に出した声明文の中で、ECIは、「イスラエルは、中東の問題の解決であって、問題ではないこと」を指摘した。

この声明文は、欧州委員会の第一副委員長へも送られたのと同様に、欧州議会の大統領に送られた。


イスラエルで政府高官と会談、欧州のこれからを語る

【エルサレム】 ECI代表団はイスラエル主任外務次官と会合し、第二次世界大戦以来、拡大する欧州の難民問題について協議した。イスラエル高官は、アフリカおよび中東の欧州政策を見据えつつ、長期化する難民問題の波が、いずれはイスラエルに押し寄せることを懸念し、警告した。

「過去数カ月におよぶ大量の難民は、欧州の移民排斥運動の拡大につながり、それは、自動的に反ユダヤ主義の流れとなることでしょう。難民がさらに流入することにより、ハンガリーの極右政党「ヨッビク(Jobbik)」、ギリシャの極右政党「黄金の夜明け Golden Dawan)」のような外国人嫌いの政党が、さらに力をつけ、イスラム教徒とユダヤ人をターゲットとした、新しい政策につながることが確実視されます。割礼禁止、礼拝のための犠牲を捧げることを禁止する法案が、イスラム教徒とユダヤ人に要求され、問題へと発展するのです。

現在押し寄せている難民の多くは、反イスラエル、反ユダヤ主義の感情が高い対イスラエルの国々からやって来ています。欧州の人口形態の変化に伴い、欧州の有権者が、反イスラエルにひるがえる時は近いと思われます。」

ECIはシリアとイラク北部に位置する苦境するキリスト教コミュニティに積極的に関心を高めてきた。イラク北部は、過去2000年間キリスト教徒が居住する地域であり、今日民族浄化に直面している。ECIはそれらの地域から欧州に避難する助け、支援を積極的に進めていく方針だ。


国連でパレスチナ国家の旗が翻るか?
国連でイスラエルが尊ばれるためにも私たちを助けてください

【ニューヨーク】 国連総会の第70回目のセッションで、パレスチナが国家である承認を十分に得ていないにも関わらず、彼らの意向を受け、国連はニューヨークにある国連本部にパレスチナの旗を掲げる賛成に票を投じた。その結果はこうである。賛成120、反対8、棄権40、欠席20。その決定事項は、ガザの土地については何も変更はないにも関わらず、世界のメディアが世界中にそのイメージを広めているように、公に広く攻撃をしかけてきているようだ。その決定は、パレスチナ当局が和平交渉の直接参加を拒否している一方で、イスラエルに屈辱的な打撃を与えているともいえる。

国連のこの賛成票、イスラエル産品のラベルの義務付けが欧州議会で賛成票を投じられ、イスラエル政府の孤立化と弱体化の国際的な運動は拡大している。

そこで、ECIはそれとは逆に、ユダヤ人とユダヤ人国家を尊び、祝福することにした。9月21日、ECIは、国連の一般総会のハイレベル分科会のスタート時に、ユダヤの新年を祝い、贖罪の日であるヨム・キプールを備える。多くの国々がこのイベントに参加するサインをし、共に、イスラエルとユダヤ人を尊ぶ意向である。







2015年9月10日木曜日

ECI、エルサレムでユダヤ歴の新年を祝う

ECI、エルサレムでユダヤ歴の新年を祝う

【エルサレム】 2015年9月10日、欧州議会が先週夏休み明けに会議を再開したように、ECIは、ユダヤ歴の新年である来るべきローシュ・ハッシャーナーを祝うために、エルサレムへ向かった。エルサレムでは政府関係者と会合を持つ予定でもあった。エルサレムにあるイェフダ・ホテルで木曜日の晩に夕食会を持ち、ECI創設者トマス・サンデルは、この時期にイスラエルの側に立つことがいかに重要であるかを語った。

「イスラエル国家は、中東における立場がすべての点で、いかに正しいのかを示しています。イスラエルの隣国の多くの国々がイスラム過激派の地獄の底に深く陥っている一方、イスラエル国家の繁栄は、継続しています。

2015年6月に発表された調査結果によると、イスラエル市民は、アメリカを抜いて、世界の中で11番目に幸せを感じている国であることが発表されました。この世界の幸福度指標は、世界158カ国が調査対象で、国民1人あたりの実質GDP(国内総生産)、健康寿命、社会的支援、人生選択の自由度、汚職レベルの低さ、寛容度を変数として幸福度を割り出したものです。

ユダヤ人とアラブ人が同じ水準で生活できる場所は、中東諸国の中では、他にないでしょう。こういった理由から、欧州連合は、イスラエルを弱体化させる方針を停止し、その代わりに、イスラエルから学ぶべきことを他の国に推し進めるべきなのです。イスラエルは中東の問題なのではなく、中東にある多くの問題の解決なのです。」

私、トマスのスピーチで、国連および外務国際機関事務局長のダニエル・メロン氏は、多くの国々は、再生可能エネルギーから農業技術に至るまで、イスラエルの技術革新から学ぶべきであることを述べた。

メロン氏は、ユダヤの祭日を認識させるために、ニューヨークの国連とブリュッセルの欧州連合でイスラエル国家に代わって、努力するECIをたたえた。そして、今年、ユダヤ歴の祭日であるヨム・キプール(大贖罪日)は、ジュネーブの国連人権理事会では、なんの活動もなかったことを語った。ECIは、ここ2年間、国連にユダヤの祭日を尊重するよう呼びかけ続けた。

ニューヨークの国連本部で行われた分科会では、先週、イスラエル国会のユリ議長とキム国連事務総長との間で、国連総長が、正しい方向に進むステップとして、ヨム・キプールの日には、会議をしないよう国連に決議する意向を示した。

今年、国連総会の一般討論の日を、イスラムの祝日イード・アル=アドハーとユダヤの祝日ヨム・キプールを尊重し、9月28日に延期された。ヨム・キプールに国連の活動がなかったのは、国連の歴史上初めてのことである。

夕食会で、ECIのグレゴリー国連問題担当ディレクターは、ユダヤの祭を祝うことがいかに重要であるかを語った。

「高まる反ユダヤ主義に対抗することは、ユダヤ人とユダヤ文化を守ることだけでなく、彼らの貢献が、人類にもたらされることを尊重し、祝うことでもあるのです。それが、ユダヤの祭日に表されているものでもあると言えます。

ECIは、イスラエルで会合を開くことで、新年の働きをスタートすることを習慣としていきたいと思っています。そうすることで、現代イスラエルの首都であり、ユダヤ・キリスト教文化の発祥地である、エルサレムの中心性を祝うことにもつながるのです。」

ユダヤ教の新年、ローシュ・ハッシャーナーは、日曜日の夜、9月13日から始まる。


2015年8月25日火曜日

2015年8月 月刊報告

時を悟り、ECIが何をなすべきかを知っている

「イッサカル族の、時を悟り、イスラエルが何をなすべきかを知っている者たち」(1歴代誌12:32)

我々が学校で学んでいるとか、または政治的な世界に生きていているかとかに関わらず、秋はしばしば新しい季節と新しい始まりを連想させるものだ。1月1日を新年とする太陽暦と違い、ユダヤ暦は、ロシュ・ハシャナ(今年は9月13日の夕方から始まる)を祝うことで、新しい年としてより正確である。何人かのユダヤ人学者によれば、来たる5776年というユダヤ暦新年は、ヨベルの年(50年ごとの安息年)でもある。

しかしながら、ユダヤ的背景の外でも、9月にニューヨークで開催される第70回国連総会に向けて、国際関係は新たなる段階に入ったように思われる。ハイレベルの議論が行われるこの時に、ニューヨークに来ることを予定を入れていない世界のリーダーは、ほとんどいない。

この秋は、イランの核問題の批准のプロセスがワシントンのアメリカ議会で終結することと、事実上、一方的なパレスチナ国家樹立宣言である、イスラエルとパレスチナ間の最終的かつ包括的な和平合意のための範囲を定める新しい国連決議のプレゼンテーションがある。

イランとの核合意は、長く続いてきたイスラエルとアラブ諸国との紛争を解決したいと思っている国際社会において、現在はEUの関与がより活発になっているが、新たな楽観主義の時代に導くように思われる。

ECIにとって、この新しい季節は皆さんの活発な援助と支援を必要とする、多くの挑戦を提示するようになるだろう。イスラエルが国際社会の中でどんどんと孤立させられていっている時、我々の支援を引き上げていくことは重要なことだ。

2015年から2016年におけるECIの最優先事項

時あるごとに、イスラエルのためのヨーロッパ連合とはどういった団体なのか、またECIの現在の最優先事項は何かということを繰り返すことは大切なことだ。新しい季節の始まりである今こそそれに最もふさわしい時だ。

ECIは、 陰の力が働くブリュッセルとヨーロッパ中のクリスチャンにイスラエルを支援する発言権を与えるために2003年に創設された。多年にわたり、この任務は今日、ニューヨークの国連を含めて拡大しており、そこでは我々が関わる国々の数の増加に成功している。

すばらしい、また熱心に働きをしているクリスチャンの親イスラエルのミニストリーがたくさんあり、イスラエル民族に対する我々クリスチャンの責任について教会で教えたり、イスラエルでの社会的必要を助けたり、エルサレムで大きな集会を催す等々の働きを行っておられるが、しかし我々ECIは違う焦点を持っている。我々のビジョンは、我々が最も重要だと信じるところ、決定がなされ意見が形成される場所で、我々が発言していることを実行することだ。

このようにして世界の国際的な首都でクリスチャンに発言権を与えることによって、すでに他の団体の方々によってなされた重要な働きを完全なものにすることができる。

振り返ってみると、この欠くことのできない働きが1930年代に失われたことにより、人類に対する恐ろしい犯罪が生じたことを知っている。我々の誓いは単純明快なものだ。ネバー・アゲイン、決して再び起こしてはならない。

最優先事項

1.ヨーロッパの反ユダヤ主義と闘う

我々の世界的影響力は強まっているが、ECIの核の任務はヨーロッパにとどまることだ。ヨーロッパで、かつてなかったほど反ユダヤ主義に反対するクリスチャンの強力な声がより重要になってきている。EUがイスラエルとパレスチナ間の和平プロセスを復興させるにあたり、より積極的な役割を求めている現在、これはより実際的な重要性を持っている。

もし我々がヨーロッパの只中に反ユダヤ主義をかくまうなら、同時にヨーロッパは中東での仲介役を引き受けることはできない。EUがヨーロッパでの反ユダヤ主義暴力を非難することに不動の立場をとり続けるという事実からみれば、同様にイスラエル国内での反ユダヤ主義テロリスト攻撃を非難する同じ決意を現す必要がある。

ECIは長年にわたり、ヨーロッパとイスラエルの間の戦略的関係を強調し、いわゆる1967年以前のイスラエル境界線の外にあるプロジェクト、あるいは受領者に資金提供を禁止する新しいガイドラインの履行、あるいは係争地となっている西岸地区でのイスラエル製品にマークをつけるための新しい構想に見られる、ご都合主義的な二重基準の行為に対して反対してきた。

これらの措置は、悪評高いBDS(ボイコット、出資の引き揚げ、そして制裁)運動のキャンペーンの結果で、それらはイスラエルを孤立させ、悪者扱いすることを目的としている。BDS運動がクリスチャンの中にもより高まってきているので、ECIは、教会の中の反ユダヤ主義に対して立ち上がり、明確な反対の声を上げる責任を持っている。ECIのフランス支局員ペリーヌはヨーロッパに対する我々の鍵となる人物だ。

2.国際的な法律事項

2010年以来、国際法に基づいて1920年4月、サンレモでの国際的な平和会議で成分化された、イスラエルが合法的に建国された歴史的真実を再構築することに、ECIは中心的な役割を演じてきた。(Give Peace a Chance を参照)。この重要なサンレモ会議90周年を記念して、ECIは地の果てにまで、長い間忘れ去られていたメッセージを持っていくことができた。

この働きは、ECIの法律顧問Andrew Tuckerとチームによってタイムリーに書かれた書物と共に現在も継続されている。国連での新しいパレスチナ国家法案に目を向けながら、国際法と正義に基づいた選ぶべき、説得力のある声を上げることはでき、この働きは最も戦略的に重要である。

3.文化的外交

2013年の時点で、国連での国際的な働きは、当初はただ法律上の議論にのみ焦点があてられていたが、文化的な外交を含む働きに移行していった。このタイプの穏やかな外交が、それは多くのユダヤ民族の人類に対する貢献に焦点をあてるといったことだが、イスラエルを支持することで国々を一つにするのに効果的な方法であることは証明済みである。この働きはまた、国連事務局内のハイレベルの方々の知るところとなり、そこでは我々の計画を支持している。

国連でユダヤ人の祝日を記念することにより、我々はイスラエルの別の面を提示することができ、多くの国々の関心と支持を引き起こしている。イスラエルについての肯定的なメッセージを伴った文化的なイベントを計画することによって、我々はよりイスラエルに近くあることを願う国々のネットワークの成長を促進することを助けている。この働きは、今日文化的外交のためのフォーラムと呼ばれ、Gregory Lafitteによってコーディネートされている。(写真:2014年10月の国連でのヨム・キプール(大贖罪日)の催しで演説するKarel Kovanda 大使)

ECI、スウェーデンとフィンランドの集会に出席

【ヘルシンキ】 7月は穏やかな夏休みではあるが、ECIは多くの集会に出席し、イスラエルのために祈り、学び、助けるべきことを語り、ECIのヴィジョンとミッションについて積極的に語った。

出席した集会は、非公式のものもあれば、多くの参加者が出席する公の集会もあった。このような集会に出席することができ、特に、7月末、スウェーデンのウプサラで行われた欧州の年次総会に招かれ、私、トマス・サンデルは、イサク・スウェーデン・イスラエル大使とヨアキム主任牧師と共に、命の言葉教会(the Word of Life)で語る機会を与えられたことを光栄に思う。

命の言葉教会は、親イスラエル教会で過去3年間、最も影響力のある教会である。イスラエルについて何百万ものクリスチャンたちに教え、何千ものクリスチャンたちをイスラエル訪問に導いた。1990年代、この教会は実際的にもジャボンスキー・オペレーション・ミニストリーを通じて、何千もの新しい入植者を旧ソ連からイスラエルへと連れて来た。集会の後、私、トマスと教会の役員は、協力関係のパートナーシップにサインをした。

7月の第1週、フィンランドの西部に位置するナルペスという町でイスラエルのための集会が行われ、そこで話す機会を得た。北欧諸国は、このようなチャンスだけでなく、欧州と国連で北欧諸国として重要や役割を担うべきである。数年前までは、イスラエルは、北欧諸国とはイスラエルに問題を与える欧州の国々であると思われていた。しかし現在、フィンランド、ノルウェー、デンマーク政府はその政策を変え、イスラエルに積極的な政策を展開している。

ブリュッセルの年次総会の日程は未定

安全性を考慮して、欧州議会における次回ECI年次総会の日程はまだ決まっていない。11月の中旬頃(11月18-19日頃を予定)、セミナーと夕食会を持てたらと思っている。



2015年7月13日月曜日

2015年7月 月刊報告


ボイコットや制裁に加えて、イスラエルがイランの核の脅威に直面している時、イスラエルの多くの友人たちは恐れ身動きが取れなくなっている。ECIでは、我々はこういった脅威に対して、ただ単にイスラエルを擁護するだけではなくイスラエルを喜びその業績をたたえることによって対応することを選択している。

これが我々が「文化的外交」と「建設的な議題」ということの意味するところだ。フェデリカ・モゲリーニEU外務・安全保障政策上級代表のようなEUの指導者たちが、最近になって、ユダヤ人は私たちの文明に著しく貢献してきたし、現在もそうであると発言をしている。モゲリーニ氏の言葉を引用すると「ユダヤ人のいないヨーロッパはもはやヨーロッパではない。」これは国連にとっても真実である。もしユダヤ民族の影響と彼らの国連憲章の草案に対する積極的な貢献がなければ、おそらく今日、世界組織は存在しなかっただろう。

憎しみに対する最も効果的な解毒剤は、愛である。それゆえユダヤ人と近代イスラエル国家に対する憎悪に対峙する最もよい方法は、ユダヤ民族への謝意の表明とイスラエルを祝したたえることである。

ECIでは、国連で様々はユダヤ人の祝祭を記念しているが、それによって、いかにそれぞれの祝祭が今日の我々にとって普遍的なメッセージをもっているかを例に挙げて説明している。この件について、イスラエル支持のために三大陸で行う我々の働きがいかなるものかについて、一か月のうちに読むことができる。我々の働きを祈りと経済的支援によって支えて下さることに感謝したい。あなたがたの助けと共に我々は働きを続けていく。

文化外交フォーラムが、欧、米、そしてオーストラリアで政府レベルの会議とともに前進

【ベルリン】 国連で、ECI主導で行われる文化外交フォーラムは、その範囲を広げている。6月、三つの異なる大陸で政府レベルの会議が行われた!6月初め、トマス・サンデールとグレゴリー・ラフィティは、ユダヤ人団体との関係のためのドイツ政府の特別代表であるフェリクス・クレイン大使に会うためにベルリンに招かれた。

クレイン大使は、4月のブリュッセルのカンファランスでフォーラムの働きについて初めて知った。そこでは大使はイスラエルへの積極的な議題を持つことの必要性を語った。文化外交フォーラムの働きについて聞いた後、大使は、その働きについてさらに知るためにディレクターをベルリンに招待した。ベルリンで、ユダヤ民族の人類への多くの貢献と国連憲章の基本理念と価値への貢献を理解し認めることによって、文化的外交のためのフォーラムとドイツ政府は同じ立場にあることを確認した。

個別のミーティングが、ECIの法律弁護士アンドリュー・タッカーの導きの下、オーストラリアのキャンベラとニュージーランドのウェリントンでも行われ、グレゴリー・ラフィティ、トマス・サンデール、そしてルドルフ・ゲイギ―らによってニューヨークでも行われた。我々の考えと信念を共有する国の政府と協力することで、我々は国際的な場面での新イスラエルの声を強めることができる。

ニューヨークでの外交的昼食会に国連でのイスラエルの友人が集まる

【ニューヨーク】 6月16日、国連憲章への署名70周年に関連して、ECIはニューヨークのOne UN ホテルで外交的昼食会を主催した。イスラエルは国連加盟国となったのは1949年にさかのぼるが、しかし今日、国連でイスラエルの利益のために擁護する公式のグループはない。一方で、イスラエルへの憎悪を募らせて集まる団体は多い。

これは、6月中旬、サウジアラビアとイランが、国連総会の第5委員会の副議長の一人にイスラエルの外交官が任命されることを「挑発」と呼んで異議を唱えた。サウジアラビアとイランは激しく敵対しているが、にもかかわらず、イスラエルに対する敵意のために一致するのだ。

グレゴリー・ラフィティは昼食会のスピーチの中で、どうして国連に親イスラエルのグループがいまだにないのかと尋ねた。ある大使は、そのようなグループはすでに文化外交フォーラムの昼食会に参加している多くの国連の代表団とここ数年の活動を通して具体化してきていると言うことによって答えた。

文化外交フォーラムを特徴づけていることは「なにかに敵対するのではなく、支援することによって集まっていることにその特徴がある。」と別の大使は述べた。国連で建設的な議題を提出することにより、イスラエルの友人たちは彼らのイスラエル支持を表明する前向きな精神によって一致することができる行動の基盤を見出している。ここ2、3年にわたり、ECIは50名もの国連大使をユダヤ人の祝祭日を祝う昼食会に集め、人類に対するそれらのもつ普遍的メッセージをたたえている。

1948年の国連加盟以来、イスラエルはほとんどの場合、世界の組織の中で孤立させられてきた。ほとんどのイスラエルの友人たちは国連から退くか、建設的であろうとする代わりに否定的なイスラエル批判の運動に加わるかのどちらかである。多くの場合、その批判はよく練られたものであるにしても、その取組みは国連での力学を変えるものではない。

ECIは、決定がなされるところとなる必要があり、政策決定者と共に建設的に人々の関心を惹きつけることによって、肯定的な影響を与えることができると信じている。

国連やEUのような組織は決して完全ではなく、彼らはいまだに政治的現実であることは無視することはできない。ECIのゴールは、ともに集まることによって、またイスラエルの友人たちに力を与えることによって、そしてバランスがとれた証拠文書を提供することによってEUや国連をイスラエルにとってよりよい場所とすることである。

ECI 、ユニーク・ミッション オーストラリア、ニュージーランドへ

【キャンベラ】 ECIのタッカー法律顧問(右写真左)は、欧州のブリュッセルから最も遠い地であるオーストラリアとニュージーランドの首都への道が開かれた。タッカー氏はオーストラリア出身であるがゆえに、オセアニア大陸に関心があり、道が開かれたのも自然な成り行きといえる。

ニュージーランドは現在国連安全保障理事会のメンバーであり、首都は国連で重要な役割を担っている。6月中旬、タッカー氏は、両国の首都へ行き、国連の一方的なパレスチナ国家承認に対する説明と国の明確な目標を掲げた文化外交フォーラムのために、政府役員らと面談した。

トニー・アボット首相のオーストラリア政権とジュリー・ビショップ外相は、今日、強力なイスラエルを支持しており、両国の友好関係は外交上にも反映されている。オーストラリア政府はECIとの関係も快く受け入れ、国連の文化外交フォーラムも活発である。

ECIは、ニュージーランドでの働きも成功を収め、政府は、ECIの国連でのパレスチナ国家承認に対する説明に耳を傾けた。この書簡は、以前、国連とEU事務局で語ったものである。タッカー氏は後に、両国での説明に反論するものがだれもいなかったことから、成功を実感したことを語った。

ニュージーランドでは、ECIとの長い付き合いであるブレンダ(写真右)との会合で、「イスラエルのためのニュージーランド」と呼ばれ、ECIとの関係が新たに強化された。

オーストラリアとニュージーランドへのミッションは、ECIが活動する場がどのようなものであるかを描いたといえよう。ECIは両政府間でより良い関係を育むことを望んでいる。イスラエルのためのニュージーランドに関する情報を知りたい方は、ご連絡を。 info@ec4i.org

2015年7月4日土曜日

イスラエルのためのヨーロッパ連合、ジュネーヴの国連集会にて ―重要なのはイスラエルのために共に立ち上がること


【ジュネーヴ 2015年6月30日】 イスラエルのためのヨーロッパ連合は、6月29日(月)、他のいくつかの団体とともに国際的な場所であるスイスのジュネーヴで、親イスラエル集会にヨーロッパ中から友人たちや支持者たちを動員する助けをした。この集会は、国際連合人権理事会における2014年のガザでの戦争に対する調査委員会の討議会と連動して行われた。

ヨーロッパの異なる地域から、そして様々な宗派の背景と団体から多くのクリスチャンとユダヤ人たちが一晩中旅をしてイスラエルを支持する彼らの意思を表すためにジュネーヴにやってきた。

国連の報告は、テロリスト組織ハマスとイスラエル国防軍(IDF)を比較し、昨年夏の軍事紛争ゆえにイスラエルを非難することで、多くの軍事専門家たちによって、さっさと片付けられてしまった。

6月25日付のニューヨークタイムズの署名入り論説で、リチャード・ケンプ大佐、彼はアフガニスタンでの英国軍の元司令官で、その報告書を「欠陥があり危険」と呼び、そしてその地域にさらなる暴力と流血を引き起こすだろうと確信していた。リチャード・ケンプはジュネーヴの集会で演者の一人だった。そこで彼は国連人権理事会の前で証言もした。

「ハマスの目的は、居住地域から砲撃することによってイスラエルにパレスチナの民間人を殺させることにある。そしてこれは今日も効果的だとみなされている戦略である。」と語り、国連人権理事会が「ハマスのテロの道具」に使われていることを非難した。

この集会は、フランス、チュニジアそしてクウェートで少なくとも66人が死亡した連続テロ攻撃のたった数日後に行われた。しかし国連人権理事会は、それよりも中東で唯一の民主主義国家であるイスラエルを取り調べている。

集会での演説の中で、ECIの国連関連局長のグレゴリー・ラフィティ博士(写真)は、なぜイスラエルだけが国連人権理事会に選び出されているのかと問うた。

「我々は長年にわたり、イスラエルを悪者扱いする流行の政策に包まれている、新しい形態の反ユダヤ主義を目撃している。今こそそれらに同意しない私たちが立ち上がり考えるべき時だ。」

ラフィティ博士は続けて、ユダヤ人コミュニティーとイスラエル国家は、彼らの歴史から学びたいと願い、時を得て声を上げたいと思う幅広いクリスチャンコミュニティーの支持を得ている。」と語った。

世界ユダヤ人協議会のCEOであるロバート・シンガー師がラフィティ博士に加わった。師は国連にイスラエルに対する妄想を克服して、世界で行われている真実の人権侵害に焦点を合わせるようにと求めた。彼は続けて、ガザはいまだに占領地であるが、占領者はイスラエルではなく、ハマスだと語った。

さらに集会で、ガザに近接したイスラエルのキブツの居住者たちが語った。キブツ・クファール・アザに住むオフィル・リブステインは、そのキブツはガザから1キロ離れたところにあるが、どのようにして彼女の4人の小さな息子たちが15秒の現実の中で生まれたかを分かち合った。

この15秒とはロケット発射時の警報がなって実際に爆発するまでの時間だ。彼女は、このような環境で生活する子供たちが心的外傷の影響を受けていることを説明した。彼女の11歳になる息子は、昨年夏の攻撃の時の毎回の警報と爆発音の影響でそれが追体験となって、いまだに一人で眠ることができないでいる。

イスラエルを支持する80のNGO団体が集会に集まり、国連人権理事会による、よりバランスのとれたアプローチを要求した。他の演者にはイスラエルの在スイス大使のイーガル・カスピとイタリア人ジャーナリストのジュリア―ノ・フェレラがいた。

演題での唯一のクリスチャン団体の代表として、グレゴリー・ラフィティは、クリスチャンとユダヤ人が共にイスラエルの権利のために立ち上がることの重要性を説いた。

彼は、ECIの初期の光景について繰り返し語った。それは2004年のブリュッセルでの反ユダヤ主義についてのEUサミットの時で、ノーベル賞受賞者のエリ・ヴィーゼルが、なぜそれが台頭する反ユダヤ主義に対抗する唯一のユダヤ人コミュニティーなのか尋ねた時だった。彼は訪ねた。「ほかのみんなはどこにいるのか?」

ラフィティはエリ・ヴィーゼルからの質問に答えたこの言葉をもって締めくくった。
「我々イスラエルのためのヨーロッパ連合は、この連合のほかのみんなになりたいと思っている、多くの他のクリスチャンの団体とともに現在ここに存在してる。」

2015年6月25日木曜日

イスラエルの存続イランとの核協議期限まで一週間は交渉の余地なし!

2015年4月 ローザンヌ交渉

【ヘルシンキ】 2015年6月23日―6月30日の交渉期限を目前に、核協議が最終週に入った時、イスラエルのためのヨーロッパ連合は、G5+1(米国、英国、仏、露、独、そして中国)交渉チームにイランが核兵器開発ができないことを保証するために、断固とした態度をとるように、要請し続けている。

「イランの指導者がイスラエル国家の存続の権利を認め、近隣諸国と平和のうちに生活することに同意する前に、さらなる交渉協議はできない。」とECIの代表トマス・サンデールは、月曜日、ヘルシンキで声明を出した。

「他の国連加盟国を認めることを拒否すること、この場合はイスラエルだが、そしてその国を絶滅させるために脅威を与えることは、6月26日にサンフランシスコで70周年を祝おうとしている国連憲章を明らかに破るものである。」

イランの指導者たちは、一貫してホロコーストを否定すると同時に、ユダヤ人国家の壊滅を求めている。最近、イランの指導者たちによって、「交渉の余地がない」として「地図上からイスラエルを抹消する」ための誓いが宣言されたが、しかしこの声明の大部分はG5+1の交渉チームによって「核協議の協議事項に入るものではない」として無視された。

イランの協議議題にイスラエルの消滅することが目標である限り、G5+1は交渉のテーブルに戻るべきではなく、制裁を続けるべきである。」とサンデールは語った。

「イランは中東地域で国際テロの中心的な支援者であり、核開発能力で報いるべきではない。核を保有するイランの存在はその地域に平和と安定をもたらすものではなく、いっそうの不安定さをもたらすことになるだろう。そして新たな核兵器競争を起こすことになるだろう。」と警告した。

「良い交渉結果に達するまで、国際社会はイランに圧力をかけ続ける必要がある。」とサンデールは続けた。「EUはユダヤ人たちが存続の危機に直面する時、彼らを裏切らないという歴史的誓約をしている。歴史は我々に、ユダヤ人を絶滅させるという考えに取りつかれた政権に対して譲歩できないことを教えている。」とサンデールは語った。

「EUがイランに対する制裁を協議すると同時に、ガザや西岸地区での生産物にラベルをはることによって、イスラエルに新しい制裁措置を課そうと計画しているのは、憂慮すべきことだ。EUと国際社会は今、民主主義と法の支配のために立ち上がるのか、それとも自国民を迫害し、国際テロを支援するごろつきのような政権に譲歩するのかという、道徳的選択に直面している。」とサンデールは警告した。

イスラエルのためにヨーロッパ連合はイスラエル国家の存続を脅かすことになる核協議に反対する。イスラエルの存続は交渉の余地がないものだ。

2015年6月23日火曜日

2015年6月 月刊報告

我々の多くが夏休みのことを考えている間に、イスラエルは厳しい夏に直面しようとしている。今は我々が見張りの役から退く時でもイスラエルを一人取り残す時ではなく、むしろ祈りと教育、そして擁護において絶えず警戒するべき時だ。どうか、この危機的な夏の数か月の間、我々がイスラエル側に力強く立つことができるように寛大なご寄附をして我々を助けていただけないだろうか?

ジュネーヴでの親イスラエルデモに参加を!

人権と民主主義の貴重な価値を保持する皆さんすべてに、我々は6月29日(月)12時から15時の間、ジュネーヴにあるパレ・デ・ナシオンに参加されるよう呼びかける。イスラエルの正当性に対する現在の容赦ない攻撃の波の光の中で、我々は多数のユダヤ人団体と共にイスラエルを支持する集会に参加する。イスラエルを支援する集会に関する詳細はこちらから

70年はイスラエルと諸国の新しいシーズン

エルサレムで先月、第二次世界大戦終戦から70周年記念を祝う中で、我々はまた新たなるシーズンを記念しました。今はもはや70年以上前に起こったことをただ回想しているだけの時代ではなく、ユダヤ人が直面している国々の中で高まる反ユダヤ主義とイスラエルに対する外交的な攻撃が強まってきている今日、むしろユダヤ人の側に立つべき時だ。

この新しいシーズンのしるしの一つは5月14日の新しいイスラエル政府の就任式だった。この新政権はヨーロッパおよび国際社会が期待していたものではなかったが、しかしそれはイスラエル市民によって民主主義的に選出されたもので、そして彼らの選択は国際社会に尊重される必要があり、その友人たちに完全に支持される必要があった。

新しい政府にとっての最初のテストはイランとの核協議の交渉期限になる6月30日が来て合意に達したらすぐに来るかもしれない。イラン政府は、イスラエルを地図から消し去ることに目標をおいていることは火を見るよりも明らかだ。そしてこれには交渉の余地はない!

今のところ、ヨーロッパは、ガザ・西岸地区の係争地で生産されている物品にラベルを貼るという形でのイスラエルに対する新しい制裁を課すのと同時に、イランに対する制裁を引き上げる用意ができているように見える。

次の2、3カ月のうちに、イスラエルは、フランスとニュージーランド両政府がパレスチナ国家を設立することについての国連安全保障理事会に新しい帰結を提出しようとしているという、別の大きな難題に直面するだろう。

この計画は国連安保理では圧倒的多数を占めているように見え、すでにバラク・オバマ米大統領は、アメリカは拒否権の発動を保証しないと示唆している。

ECIは、一方的なパレスチナ国家支援に対する中心的な論点を2011年のビデオ「平和を我らに」の中で提言している。これは12分のビデオを再び見る良い機会になるかもしれない。そしてこのメッセージを聞く必要がある他の方々に伝える機会ともなるだろう。

エルサレムでの最初のECIカンファランスはイスラエルと共に立つ国々を動員

エルサレム-毎春12年間連続してブリュッセルで持たれるイスラエルと国々のために祈るために集まり、5月10日から13日、最初のECIカンファランスに参加するためECIの友人たちと5大陸中からの活動家たちはエルサレムに集まった。

このカンファランスは、クリスチャン・フォー・イスラエル・インターナショナルとオペレーション・エクソドスの協力で組織されているが、一月のクラクフでのカンファランスに始まる「グローバル・プレイヤー・コール」の最後のイベントだった。これはアウシュビッツービルケナウ強制収容所からの解放70周年に関連しており、また第二次世界大戦終戦70周年記念の100日後の結びとなった。

このカンファランスはイスラエル政府後援の「反ユダヤ主義と闘うための世界フォーラム」と同時に開催された。これにはECIスタッフが参加し、世界中からの友人や仲間にあった。その中には多文化主義のためのカナダの大臣ティム・アッパールがいた。

彼は1月27日の祝賀コンサートで演説した。両方のカンファランスの雰囲気は暗いものだった。反ユダヤ主義の台頭は止むどころか、ネオナチズムや過激的なイスラム主義、そしてBDS(ボイコット、そして制裁)運動を通してイスラエルとユダヤ人に対する憎しみの増長によって強化されている。

極右による古い反ユダヤ主義はヨーロッパでは広く非難されている一方で、支配階級は、広がるイスラム反ユダヤ主義を非難することがより困難なことに気づいている。そしてしばしば、人権の名のもとに偽装した左派の反ユダヤ主義に対しては盲目になり、ボイコットや出資の引き揚げを求めている。

しかし「世界祈りのカンファランス」に参加した400人はイスラエルおよびユダヤ人とともに立つこと、そして3日間で学んだ正確な事実で武装することを表明した。ECIの働きはPerrine Dufoix、Andrew Tucker、Gregory Lafitte、そしてTomas Sandellによって報告された。「グローバル・プレイヤー・コール」の発起人はECIの議長Harald Eckertだ。他の演者の中にはWillem Glashouwer、Peter Stucken、Antti Hamalainen、Rick Ridings、そしてHenrik Wiejaである。


イスラエルにおけるECI初の地政学研究ツアー
イスラエルに対する新しい世代の擁護者を起こす

【エルサレム 5月13日~18日】 ECIはイスラエルとパレスチナ地域への初の地政学訪問(チーム)を編制した。英国、フランス、ドイツ、オランダ、スウェーデン、デンマーク、オーストラリア、米国から35名の参加者がこのユニークな5日間のプログラムに参加した。参加者のおよそ半数が若者たちであった。プログラムの主な目的は、以下の通り。

・ユダヤ国および民主主義国家としてのイスラエルに対するより良い理解と、その合法性、安全保障、イスラエルとアラブの闘争に対する現在の挑戦へのより良い理解を得ること。

・国々の中の政治的分野、公共圏において、参加者たちをイスラエル、ユダヤ人、(そしてアラブのパレスチナ人)のより効果的な擁護者へとなるよう導くこと。

ツアーは18箇所の訪問、高官レベル会談が含まれ、ECIのスタッフであるアンドリュー・タッカーとペリーヌによって導かれた。

ECIはブリュッセル、エルサレムにてEUの首脳たちと会う

ECIはEUのイスラエルに関する政策のバランスを支援するために、EUとともにより密接なパートナーを招いた。

【ブリュッセル/エルサレム】 EUが将来のイスラエル・パレスチナ和平交渉でのより積極的な役割のために備える中、ECIは現在の状況について話し合うためにブリュッセル、エルサレムにおいてEU高官とイスラエル政府の官庁職員に会った。

ブリュッセルにおいて、ペリーヌとトマス・サンデールは欧州理事会議長の事務所の新外交政策長であるリーナ・キオンカさんによって迎えられた。この最初の会議において、ECI代表団は(ヨーロッパユダヤ人会議、ペンテコステ派欧州団体、ワンフリーワールドインターナショナルによって連署された)ECI公開状を提示した。

それは中東におけるクリスチャン、または他の宗教少数派に対する迫害を停止させるためのEUの速やかな対応を求めるものであり、ヨーロッパにおける反ユダヤ主義の増加に対してEUに対応策を取るよう要請するものであった。

サンデールとペリーヌはECI年度方針会議に関連して11月に欧州議会の中で初めて提唱されたその公開状の経緯を説明した。キオンカさんはECIの働きに心からの関心を示され、またEUの新議長であるドナルド・トゥスク氏がイスラエルの信頼できる友人として知られていることを私たちに思い出させてくれた。

2週間後、グレゴリー・ラフィットとトマス・サンデールは、国際舞台でイスラエルが直面している現在の課題について議論するため、エルサレムでイスラエル外務省の高官と会談した。イスラエルに対する外交上の努力が国連、EUおよびその他の国際機関で勢いを増すのと同様に、そのリストは長いものである。

エルサレムにおける別の会議では、トマス・サンデールはEUの駐イスラエル大使であり、親イスラエル団体とより連動することに関心を示したラース・ファボルグアンダーセン氏と会った。

「欧州議会と接点を持つヨーロッパのNGOのすべては、なぜイスラエルに対して批判的なのですか?」と彼は尋ねた。

討論中サンデルは、イスラエルに対する彼ら自身の先入観にとらわれたレポートを書く権限を与えられ、それが専門家の陳述として同一の委員会の官庁職員によって引用されている反イスラエルNGOのEUの資金調達の問題を提起した。“これは止められる必要のある嘘の悪循環である。”と彼は語った。EUは中東との公正な平和仲介者とは必ずしもみなされないと認め、ファボルグアンダーセン氏はECIとの緊密な協力に対する彼の招待を改めて表明した。

ECIはその申し出を受け入れた。ブリュッセルのヨーロッパの機関は、反イスラエル教会の組織、労働組合、学界によって標的にされているため、ヨーロッパの強い親イスラエルの声が聞こえることが必要である。ヨーロッパには多くの優れたユダヤ人の親イスラエル組織(の活動?)がある一方で、私たちはEUへと信任された唯一のクリスチャンの親イスラエルの声として、我々の意見を述べていくことに特別な責任を感じている。



ECI、イスラエルの友人であり、とりなし手、そして歴史の作り手だったリース・ホ―ウェルズ(Rees Howells)をたたえるウェールズ・バイブル・カレッジの再献堂式に招待される

【スウォンジー】 長年にわたりECIは、赤十字の創設者アンリ・デュナンのような人物について書くことによって、クリスチャンシオニズムの貴重な歴史について学ぶための助けをしてきた。

先月、我々はドイツ人神学者のディートリヒ・ボンフェッファーに言及した。彼は第二次世界大戦中、自分の命という究極の代価を払ってヒットラーに敢然と立ち向かった。デュナンとボンフェッファーだけが、困難な時代にユダヤ人の友となることの意味の貴重な財産を我々に残したクリスチャン指導者ではない。その他にあまりよく知られていない、歴史の中で決定的かつ危機的な時代にイスラエルの側にたった人物が、ウェールズ出身のリース・ホ―ウェルズ(1879-1950)だ。

聖霊降臨祭の月曜日、トーマス・サンデールはウェールズ・バイブル・カレッジの再献堂式に招待された。この学校はリース・ホ―ウェルズが1924年に創設したものだ。聖書学校は破壊の危機にあり、不動産開発業者に売り渡されていたが、売却される代わりに、かつての栄誉のためにシンガポールのコーナーストーン教会(Cornerstone Church of Singapore)によって改装され、この秋に聖書学校としてまた文化的遺産の記念館として再開されることになっている。

この再献堂式に参加することでリース・ホ―ウェルズの働きと彼の残したものに讃辞を送ることができることは、ECIにとってはすばらしく名誉なことだった。

リース・ホ―ウェルズは第二次世界大戦中と戦後、ユダヤ人を守ることを選んだ。リース・ホ―ウェルズ師と彼の友人たちは、ほとんどのクリスチャンたちがナチスに支配されたドイツで起こっていることにほんの少し、あるいはまったく関心を払わなかった時に、ヒットラーによってもたらされた命取りになる脅威を見分けることができた。

この聖書学校はヒットラーの敗北のために、そしてユダヤ人たちの守りのために毎日祈った。そして戦後、ユダヤ人国家設立のために祈った。祈りは行動を伴った。この小さな聖書学校は広大な地所を購入し、避難民としてドイツから送られてきたユダヤ人の子どもたちを受け入れた。

1947年国連総会でパレスチナ分割決議が採択された時、ウェールズにいたイスラエルの友人たちは膝をついて祈っていた。必ずしもすべての人が世界の歴史を変える祈りの力を理解、もしくは信じているわけではない。しかしリース・ホ―ウェルズとその友人たちの働きは、当時の英国政府によってたたえられている。

ウェールズリバイバル(1904-1905)もまた、別の形でユダヤ人国家創設に一役買った。リバイバルがウェールズ中に広まった時、イスラエルはリバイバルのメッセージの欠くことのできない重要な部分を占めていた。1922年のサンレモ会議において英国を代表したのは、デイビッド・ロイド・ジョージ首相で、彼は生まれ育ったウェールズの聖書の教えによって大いに影響を受けていた。

第一次世界大戦に続く和平交渉の間、覚書がロイド・ジョージによってフランス首相ジョルジュ・クレマンソーに手渡されたが、そこには英国のパレスチナは古代の境界線によって、ダンからベエルシェバまでと定義すると明言されていた。ロイド・ジョージは、彼の聖書教師からこの境界線のことを教えられていたのだ。

リース・ホ―ウェルズ(そしてウェールズ・リバイバル)は、イスラエルの神学的理解を強調しているだけでなく、ほとんどの他のクリスチャンたちが眠っていた時に祈りと具体的な行動によって積極的にかかわった、クリスチャンの歴史の偉大な財産の見本である。

ECIは、この重要なリース・ホ―ウェルズの遺産を保存して下さったシンガポールのコーナーストーン教会の我々の友人たちと主任牧師であるYang Tuck Joong師に、感謝の意を表明する。


2015年5月2日土曜日

2015年5月 月刊報告


ブリュッセルにECIがある理由

イスラエル欧州連合は、 ブリュッセルで2003年3月に設立され、 現本社は欧州議会に隣接している。今ではそれが当たり前のように思われるが、我々がなぜブリュッセルを選んだかを今一度振り返ってみたい。

1.  ブリュッセルは、ホロコーストという灰のような状態から立ち上がって来た新しいヨーロッパの中心地だ。この新しいヨーロッパは、3つの原則に基づいて構築される。それは、 「二度と」ヨーロッパで戦争を起こさない、 「二度と」ユダヤ人を失望させない、そしてイスラエルにユダヤ人のための国家を作るという約束だ。我々は、 EUがこれらの約束を忘れないように、ブリュッセルに拠点を置いている。

 2  . EUは国際舞台で益々影響を与え続けている。イランとの核交渉責任者がEU外交政策上級代表、フェデリカ・モゲリーニであることもEU影響力の表れだ。

3.  ブリュッセルはEUの政治的中心地であるだけで無く、EU 28 加盟国の国連安全保障理事会常任理事国すなわちフランス、ドイツと英国3国の間にある地理的中心地でもある。

4  .今日、ヨーロッパは輸出入共にイスラエルの最大の貿易相手国である。

ヨーロッパはユダヤ人無しでは成り立たず、イスラエルはヨーロッパ無しでは成り立たない。ユダヤ人国家建設の構想は、ヨーロッパに住むユダヤ人テオドール・ヘルツルにより1897年に、スイスのバーゼルで始まった。その考えは後にイギリスに認められ、最終的には1920年 イタリアのサンレモで国際法に組み込まれた。

ヨーロッパとイスラエルは共通の歴史を持つだけでなく、共通の未来をも共有している。前スペイン首相、マリアーノ・ラホイ・ブレイは「イスラエルが沈めば、我々皆も沈む」と言っている。

これが私たちがブリュッセルに本拠地を置く理由である。


サンレモ市長がECIへ謝辞、サンレモ平和会議95周年の再確認

サンレモ市とリグーリア州は、1920年のサンレモ会議の重要性を再確認する決定をした。その会議が 今日のユダヤ人国家形成と中東変革への道を開いたからである。

1920年4月25日に行われたサンレモ決議の95周年を記念して、アルベルト・ビアンケリ・サンレモ市長がECIへ書簡を送った。その中で同氏は、この会の重要性が長い間忘れられていたが、ECIの努力のお陰でそれを再認識できたと謝辞を述べている。また「サンレモは、この地域と深く結びつくユダヤ人の特別な歴史の記憶を忘れずにいるために真剣な取り組みをしている」と述べている。

この夏、ラ・スペツィアとリグーリアでは、第二次世界大戦後ユダヤ人難民が最初に船でパレスチナへ渡ってから70周年を迎える。 1945年から1948年に、23,000人以上のホロコースト生存者とユダヤ人難民が、ラ・スペツィアから委任統治パレスチナへ渡った。同市は今日シオンへの玄関口として知られている。

2010年にサンレモ決議90周年を主催したECIは、現在サンレモ決議の法的妥当性の意識を高めるために率先して努力している。これは『平和を我らに』というビデオ制作や、 東京からロンドンに至るまで、世界の国会での講義や会議、 並びにニューヨークの国連安全保障理事会の外交官昼食会での活動が含まれる。

これらの努力は、イスラエル自体またサンレモ市においてのサンレモ会議の再認識をも促し、書簡が示すように今、実を結び始めている。

ブリュッセルで、トーマス・サンデルは、対イスラエル国会欧州議会代表団の新会長、イタリアMEPフルビオ・マルチェッロと会談した。彼はECIを通じてサンレモ会議について学び、リグーリア州だけでなく、イスラエルの法的基盤が強く揺らいでいるヨーロッパ全体で決議を強調していくために私たちと協力していく事を表明した。

サンレモ決議の詳細はhttp://www.givepeaceachance.info/ 


ECI、イスラエル製品にラベルを貼る新しい圧力に抗議-国会で疑問の声が上がる

【ブリュッセル】 16カ国の外務大臣が、ガザ・西岸地域で生産されヨーロッパ大陸の食料品店で販売されているイスラエル産の商品にラベルを貼る手続きを推し進めるように求める書簡を欧州議会のフェデリカ・モゲリーニ外務・安全保障政策上級代表に送った。

外相たちのこの書簡は、ベニヤミン・ネタニヤフ氏がイスラエルの首相として再選され、記録的な三期目を迎えた選挙への直接的な反応だ。

16カ国の外相が見当違いの要求を送る前に、ECIは上級代表に報道声明を送っていた。現在、ヨーロッパの国会では、この手紙を書いた外相たちに責任を問う声が起きている。

ブリュッセルで行われた親イスラエルの団体との最近の会談で、イスラエルとヨーロッパ間のより緊密な関係を支持する多くのユダヤ人団体がいる事実から見ると、ガザ・西岸地域の管轄に関する法的戦いに喜んで関わろうとする人たちがほとんどいないことが明らかになった。

ブリュッセルで唯一の非ユダヤ系で親イスラエルのロビーグループとしてECIは、反イスラエルBDS(イスラエル製品不買運動、権利はく奪、制裁)のメッセージが増長している時に、この難題を引き受けることを誇りとしている。

悲しむべき事実は、BDS運動を構成している多くのグループの中で多数を占めるのがクリスチャンであるということだ。これらの団体は、政府の助成金と同様に、クリスチャンの献金による資金提供を受けている。彼らの動機はパレスチナ人の方々を懸念してだけではなく、ユダヤ人国家を攻撃することにあるようにも思われる。

先月イスラム過激派組織イスラム国(IS)がダマスカスのヤルムク難民キャンプに侵攻し、16人のパレスチナ人を殺害し、主に女性と子供の民間人1万8千人を水や食料を与えずに捕えた時には、何の抗議もなかった。

ECIとその支援者にとって来たるべき年の重要な使命は、BDSおよびこれを支持する政府からの悪意のあるキャンペーンにサンレモ決議の法的妥当性をはじめとして反論することになろう。

この使命の一端を担いたいと願って下さることを感謝する。イスラエルとユダヤ人の側に立ちたいと願うクリスチャンNGOとして、私たちはいかなる政府にも資金供給の権利を与えず、私たちは私たちの働きを支援して下さる方々の寛容によって続けていかなければならない。

皆さんがこの働きを支援したいと思ってくださいましたら、詳細はこちらをクリックしてください。

※この書簡は、フランス、英国、スペイン、イタリア、ベルギー、スウェーデン、マルタ、オーストリア、アイルランド、ポルトガル、スロベニア、ハンガリー、フィンランド、デンマーク、オランダ、そしてルクセンブルグの外務大臣によって署名されました。ドイツはこの書簡に署名しなかったヨーロッパ5大国中の唯一の国です。


ドイツ人キリスト教神学者ディートリッヒ・ボンヘッファー没70年、彼の神学は生き続けいている

【ベルリン】 4月9日、ヒットラー暗殺を企て絞首刑となった、ドイツ人キリスト教神学者ディートリッヒ・ボンヘッファーが亡くなってから70年になる。近年アメリカ人の著者エリック・メタクサスが書いたボンヘッファーの伝記『ボンヘッファー、牧師、殉教者、預言者、スパイ』の中で、ボンヘッファーのキリスト教の信仰は、「神の民」と呼ばれている迫害されているユダヤ人の側にどのように立ったのか、ヒットラーの死と終戦を迎える3週間前に、究極的な犠牲を払い、命を落としたことによって、いかにヒットラーに立ち向かったのかを説明している。

ボンヘッファーは、中立国スイスに逃げようとした7人のドイツ系ユダヤ人を助けようとしたがゆえに逮捕された。

ボンヘッファーは、すべてのクリスチャンと、反ユダヤ主義という同様の悪が増加している今日の中で、善意を行う人々のために、豊かな信仰の遺産を残した。

1930年代の論点となっていることは、当時のユダヤ人が、神の選ばれた民であるユダヤ民族と関連性があったかどうかだ。ナチス支配下のドイツの教会は、ドイツのユダヤ人と聖書にあるユダヤ人との間には、何の接点もなかったと主張している。

今日、我々は同じ問題に直面している。聖書に記述されているユダヤ人は、現代のユダヤ民族とイスラエル国家と何らかの関連性があるのであろうか。あるいは、彼らが批判されているように、現在のユダヤ人はパレスチナ先住民からイスラエルの土地を占領し、植民地化しているのであろうか。

一見相反する神学的論議は、結果的には、1つの全く正反対の立場に導くのであろうか。それとも、反イスラエル、悪なるユダヤ人とするのか、あるいは、ユダヤ人は神に選ばれている民としてユダヤ人を支持し、彼らの生きる権利と彼らの祖国を守る側に立つのか。

ディートリッヒ・ボンヘッファーの残したものが今日、我々になすべきことを奮い立たせてくれるように。

トマス・サンデール記