2015年4月25日土曜日

EU諸国外相の間違った政策が生んだヨーロッパからのメッセージ


【ブリュッセル、2015年4月22日】 エチオピアのクリスチャン21人がヨーロッパの海向こうリビアで斬首され、何百人もの難民がヨーロッパ沿岸に向かう途中で地中海に沈んだ事件が起きたばかりだが、その同じ週にEU加盟国16カ国外相が、フェデリカ・モゲリーニEU外務安全保障政策上級代表宛に優先政策として広域での「入植地イスラエル製品のラベル表示案」を示した文書を送った。

中東全域と北アフリカが、戦争と大量虐殺の深みへとはまりつつある危険な時期に書かれたこの文書は、EU外相が掲げる優先政策が誤りである事を露呈している。
普遍的価値や人命救助を支持する代わりに、EU外相は紛争地域唯一の堅固な民主国家であるイスラエルを攻撃する事を選択している。

2014年3月に送られたEU指導者への書簡の中でECIは、入植地のイスラエル製品の不買運動を盛り込んだEUの新しい指針は非生産的であり、国際法違反だと述べている。現在一万人のパレスチナ人が入植地にあるイスラエルの工場で働き、生計をたてている。

EUは、イスラエルとパレスチナが共に住み、働こうとしている今、制裁では無く、協力を促すべきだ。入植地のイスラエル製品のラベル表示案はヨーロッパ内の反イスラエル、反ユダヤ人感情を煽り、その結果、シリア難民キャンプでのISILによるパレスチナ人惨殺にも沈黙を守っているユダヤ人国家を傷つけるためには手段を選ばないという事態にもなりかねない。彼らの政策は 、パレスチナ人を援助するのでは無く、その究極の目的 イスラエルを攻撃する事を示している。

16カ国大臣からの書簡は、ネタニヤフ首相が再選された事、そして彼が現状でのパレスチナ国家を作り出す事へ懸念を示した事への深い落胆を表している。また、ネタニヤフ氏が再選された際にイスラエルに対抗する措置を取る事は、選挙前から決まっていたとの情報もある。

ECIは、友好的な独立国家イスラエルにおける民主的な選挙において干渉はするものの、同地域でクリスチャンや宗教的少数が殺戮されている事に対しては消極的で無関心なEUを、強く非難している。

最終的にEUは、民主主義と人権に立つか、または紛争地域における唯一の民主国イスラエルの敵側に間接的にであれ、立つかどちらかの選択を迫られる事になる。

中東とマグレブ地域の混乱が拡大する中で、敢えてユダヤ製品のラベル表示という制裁措置を掲げてイスラエルに注意をむけるというヨーロッパからのメッセージは、とても正しいものとは言えない。

2015年4月12日日曜日

ECI、民主的な選挙についてイスラエルを称賛―確かな支援にネタニヤフ首相はECIに謝意を表明


【ブリュッセル】 今月は、最近のイスラエルの総選挙についてイスラエルの民に祝福を述べることから始めたい。

自由で開かれた選挙は、イスラエルと中東のすべての近隣諸国との違いを明確に示すものだ。イスラエルのベニヤミン・ネタニヤフ首相の再選に反対する、大規模な国際的キャンペーンの後、イスラエルの有権者は世の意見をものともせず、ネタニヤフ首相の続投をみとめ、ネタニヤフ首相率いるリクード党はイスラエルの国会であるクネセットで第一党として、記録破りの三期目に入った。

方針として、ECIは決してイスラエルの選挙には干渉しないが、民主主義によって選ばれたどの政府をも支持し協力する。

しかしながら、ネタニヤフ氏を倒そうとする国際的なキャンペーンに関しては、きわめて憂慮している。今後、EUを含む多くの西側諸国の政府が、明らかに反イスラエル措置をとる国際NGOに資金提供している事実を注視していく。

彼らのキャンペーンはそこで終わってはいない。総選挙後、ブリュッセルとワシントンから、より外交的な圧力がかかってくる可能性が高いと我々は考えている。ブリュッセルでは、すでに新たなる反イスラエル的な措置がいつでも始動できるように準備されている。ワシントンでは、もし、国連安全保障理事会でパレスチナ国家承認案が提出されたら、オバマ大統領はもはや拒否権を行使しないだろうと明言している。

イランとの核合意はイスラエルにとっては問題と憂慮すべき事態となり安全保障の問題となる。
今まさにイスラエルはこれまでになく我々の支援を必要としている。

ECIへの手紙の中で、次期首相のネタニヤフ氏は、「揺るがぬ友情と支援」に対して謝意表明した。ネタニヤフ首相は「これからもみなさん(ECI)とともに協力して働き、共通のゴールである安全と強いイスラエル、そしてイスラエルとヨーロッパのよりよい協力関係を促進することを楽しみにしている。」と結んでいる。

私たちは首相に公式に評価されていることをとても名誉なことと受け止めている。外交的な圧力が強さを増してきているこの時に、我々が堅くイスラエルの側に立っていけるように、どうか今月、経済的に支援することによって皆さんのイスラエルに対する責任を新たにしていただきたい。どのようにしてサポートしていただけるかの詳細はこちらを参照ください。


国連外交官、さらなるイスラエル支持を表明 ニューヨークでのECI主催の昼食会で過ぎ越しの祭りのメッセージが国々を結束させ鼓舞

【ニューヨーク】 ユダヤ人の国際社会への数多くの貢献を知らせる努力において、ECIと文化的外交のためのフォーラムはニューヨークの国連本部での過ぎ越しの祭りの昼食会を主催した。

国連本部の私的なダイニングルームの一つは満室となり、35か国の国連代表団とその他VIPの来賓客が過ぎ越しの話と、奴隷からの解放というその普遍的なメッセージに耳を傾けた。

異邦人の方々を集め、イスラエルとユダヤ人への謝意を説明することは我々のゴールであるので、ブヤル・ニシャニ・アルバニアの大統領から個人的に書かれた手紙を受け取り喜んだ。その発言で(アルバニアの国連常駐代表によって伝えられた)、ユダヤ人の過ぎ越しの祭りに対する理解を示し、アルバニアにとっての「奴隷からの自立」が意味するところが説明されていた。

ニシャニ大統領は圧倒的にイスラム教が多数を占める国の大統領でありながら、自国でハヌカの祭りを開催するなど、様々な分野におけるイスラエルおよびユダヤ人文化に対する評価を公に現していることがユニークである。

その他に、国際的にユダヤ人の文化とイスラエル国家を評価したのは、イザヤ・シャバラ前ザンビア国連常任委員で、彼は、イスラエルと過ぎ越しの祭りが、自分たちの独立と統治権を求めることにおいてどのようにアフリカの多くの国々を鼓舞したかを分はかちあった。

ダビデ・ハリス・アメリカユダヤ人協議会代表は、アメリカの公民権運動の指導者だったマーティン・ルーサー・キングは、モーセの物語に励ましを受けたことを聴衆に思い起こさせた。

ロン・イスラエル国連常任委員大使はそれをうまくまとめた。目を輝かせながら、「ユダヤ人の祝祭のイベントに全参加することによって、ECIは今、モーセが紅海を割った時よりも偉大な奇跡を見ている。」と語った。

多くの他の人たちは、イスラエルは国連では完全に孤立しているという一般的な認識をもつ大使が非常に多く参加したことに驚きを表明している。ひとたび国々が、現在の闘いとイスラエルを悪者扱いすることから離れて見るならば、イスラエルは呪いではなく、「まさしく国々の光である」ことに気がつくだろう。

ECI代表団の構成メンバーは、Tomas Sandell, Gregory Lafitte, Judy Littler Manners, Rudolf and Elizabeth Geigy and Claudia Kiesinger だった。


ECIのヨーローッパでの活動内容

ECIは毎月ブリュッセルと欧州各地でパートナー、友人、政治指導者らと会合の時を持っている。会合は非公開のものもあれば、このように公に発表しているものもある。また、政治指導者との交流の時もある。ECIは欧州で草の根的活動を展開している。今月はその活動内容を振り返ってみたいと思う。

ECI、ヨーロッパのペンテコステ系指導者にメッセージ

【アムステルダム】 3月の第一週、ECIは戦略的なパートナーであるペンテコステ欧州フェローシップ(PEF)の年次総会に招かれ講演の時を得た。PEFは欧州にいる600万人のクリスチャンの指導者でもある。講演の中で、トマス氏は欧州のキリスト者は過去、ユダヤ人に対して過ちをおかしたが、今日、増加する反ユダヤ主義に対して、勇敢にユダヤ人の側に立つ、新たな機会を得ることができると話した。

このメッセージは、ペンテコステ系の指導者らに受け入れられ、この後、今年の春には、彼らと共にエルサレムで大きな集会を持つ予定である。

昨年11月の集会では、中東で迫害されているクリスチャンと欧州で反ユダヤ主義に直面しているユダヤ人を助けるために、ECIは欧州の新しい指導者たちに、公開書簡を手渡すために、PEFと欧州ユダヤ人議会を共に集わせた。しかし、これは、ブシュッセルでECIが活動したほんの一例にすぎない。

ECI代表団は、ペリーヌ・デュフォス、トマス・サンデル、ファイス・コリンズで構成された。

ECI、結束してパリのミッションへ

【パリ】 トマスECIディレクターは3月、パリ支局のディレクターであるペリーヌと共に、パリにあるイスラエル大使館の代表であり、フランス系ユダヤ人ネットワーク (CRIF)の新しいCEOであるロバート・エジュネ(Robert Ejnes)と会合するためにパリを訪れた。

フランスは、ヨーロッパで最大のユダヤ人コミュニティが存在する受入国であると同様、最大のイスラム・コミュニティがある国でもある。それゆえに、急増する反ユダヤ主義の台頭を目の当たりにする国とも言える。大使館では、最近起こった事件の後、フランスから離れ去るユダヤ人が増えていることを確認している。

しかしその一方で、フランスのクリスチャンの間で、支援が増えていることも確認している。2月には、500人で構成されているフランスのクリスチャンの団体がイスラエルを訪れ、ユダヤ人国家を支援することを表明した。ユダヤ人コミュニティとイスラエル大使館は、ECIの欧州でのユダヤ人、イスラエル国を支援する働きに感謝し、共にさらに親密に働きたい旨を表明した。

ECI、ロンドンで研修会をヘルプ

【ロンドン】 パートナーやネットワークを通して、ECIは、イスラエルの支援をさらに効率よく進めることができる。資源を分かち合い、パートナーらと協力する中で進めることができると信じている。(グローバル・プレイヤー・コールは、総括的にクリスチャンがイスラエルを助ける働きの良い例であろう。)3月、ECIの法律顧問であるアンドリュー・タッカー氏は、ロンドンで「We believe in Israel」と題した研修会で講演した。

タッカー氏は、イスラエル建国のスピーチの中で、何も新しいものはないことを強調した。1920年初頭、ユダヤ人の国が、国際連盟の最初の常任理事国によって形成された。このサンレモ会議は、今年の4月25日で95周年目を迎える。パレスチナにユダヤ人の国を与える国際法に基づいた契約が理事国によって形成されたのである。その後、決議は国際連盟によって採択された。

結論として、氏は、ECIが2015年4月号の報告書で記したことを価値あるものとして引用した。
  • 従来のものから別のものに置き換えられる重大な変化(パラダイム変化)が必要だ。ユダヤ人を苦しめるのではなく、祝う時である。
  • イスラエルを支援する国際連盟は、現実的であり、達成可能である。
  • イザヤは誤ってはいなかった。平和はいつの日か、エルサレムから起こる。