2015年6月23日火曜日

2015年6月 月刊報告

我々の多くが夏休みのことを考えている間に、イスラエルは厳しい夏に直面しようとしている。今は我々が見張りの役から退く時でもイスラエルを一人取り残す時ではなく、むしろ祈りと教育、そして擁護において絶えず警戒するべき時だ。どうか、この危機的な夏の数か月の間、我々がイスラエル側に力強く立つことができるように寛大なご寄附をして我々を助けていただけないだろうか?

ジュネーヴでの親イスラエルデモに参加を!

人権と民主主義の貴重な価値を保持する皆さんすべてに、我々は6月29日(月)12時から15時の間、ジュネーヴにあるパレ・デ・ナシオンに参加されるよう呼びかける。イスラエルの正当性に対する現在の容赦ない攻撃の波の光の中で、我々は多数のユダヤ人団体と共にイスラエルを支持する集会に参加する。イスラエルを支援する集会に関する詳細はこちらから

70年はイスラエルと諸国の新しいシーズン

エルサレムで先月、第二次世界大戦終戦から70周年記念を祝う中で、我々はまた新たなるシーズンを記念しました。今はもはや70年以上前に起こったことをただ回想しているだけの時代ではなく、ユダヤ人が直面している国々の中で高まる反ユダヤ主義とイスラエルに対する外交的な攻撃が強まってきている今日、むしろユダヤ人の側に立つべき時だ。

この新しいシーズンのしるしの一つは5月14日の新しいイスラエル政府の就任式だった。この新政権はヨーロッパおよび国際社会が期待していたものではなかったが、しかしそれはイスラエル市民によって民主主義的に選出されたもので、そして彼らの選択は国際社会に尊重される必要があり、その友人たちに完全に支持される必要があった。

新しい政府にとっての最初のテストはイランとの核協議の交渉期限になる6月30日が来て合意に達したらすぐに来るかもしれない。イラン政府は、イスラエルを地図から消し去ることに目標をおいていることは火を見るよりも明らかだ。そしてこれには交渉の余地はない!

今のところ、ヨーロッパは、ガザ・西岸地区の係争地で生産されている物品にラベルを貼るという形でのイスラエルに対する新しい制裁を課すのと同時に、イランに対する制裁を引き上げる用意ができているように見える。

次の2、3カ月のうちに、イスラエルは、フランスとニュージーランド両政府がパレスチナ国家を設立することについての国連安全保障理事会に新しい帰結を提出しようとしているという、別の大きな難題に直面するだろう。

この計画は国連安保理では圧倒的多数を占めているように見え、すでにバラク・オバマ米大統領は、アメリカは拒否権の発動を保証しないと示唆している。

ECIは、一方的なパレスチナ国家支援に対する中心的な論点を2011年のビデオ「平和を我らに」の中で提言している。これは12分のビデオを再び見る良い機会になるかもしれない。そしてこのメッセージを聞く必要がある他の方々に伝える機会ともなるだろう。

エルサレムでの最初のECIカンファランスはイスラエルと共に立つ国々を動員

エルサレム-毎春12年間連続してブリュッセルで持たれるイスラエルと国々のために祈るために集まり、5月10日から13日、最初のECIカンファランスに参加するためECIの友人たちと5大陸中からの活動家たちはエルサレムに集まった。

このカンファランスは、クリスチャン・フォー・イスラエル・インターナショナルとオペレーション・エクソドスの協力で組織されているが、一月のクラクフでのカンファランスに始まる「グローバル・プレイヤー・コール」の最後のイベントだった。これはアウシュビッツービルケナウ強制収容所からの解放70周年に関連しており、また第二次世界大戦終戦70周年記念の100日後の結びとなった。

このカンファランスはイスラエル政府後援の「反ユダヤ主義と闘うための世界フォーラム」と同時に開催された。これにはECIスタッフが参加し、世界中からの友人や仲間にあった。その中には多文化主義のためのカナダの大臣ティム・アッパールがいた。

彼は1月27日の祝賀コンサートで演説した。両方のカンファランスの雰囲気は暗いものだった。反ユダヤ主義の台頭は止むどころか、ネオナチズムや過激的なイスラム主義、そしてBDS(ボイコット、そして制裁)運動を通してイスラエルとユダヤ人に対する憎しみの増長によって強化されている。

極右による古い反ユダヤ主義はヨーロッパでは広く非難されている一方で、支配階級は、広がるイスラム反ユダヤ主義を非難することがより困難なことに気づいている。そしてしばしば、人権の名のもとに偽装した左派の反ユダヤ主義に対しては盲目になり、ボイコットや出資の引き揚げを求めている。

しかし「世界祈りのカンファランス」に参加した400人はイスラエルおよびユダヤ人とともに立つこと、そして3日間で学んだ正確な事実で武装することを表明した。ECIの働きはPerrine Dufoix、Andrew Tucker、Gregory Lafitte、そしてTomas Sandellによって報告された。「グローバル・プレイヤー・コール」の発起人はECIの議長Harald Eckertだ。他の演者の中にはWillem Glashouwer、Peter Stucken、Antti Hamalainen、Rick Ridings、そしてHenrik Wiejaである。


イスラエルにおけるECI初の地政学研究ツアー
イスラエルに対する新しい世代の擁護者を起こす

【エルサレム 5月13日~18日】 ECIはイスラエルとパレスチナ地域への初の地政学訪問(チーム)を編制した。英国、フランス、ドイツ、オランダ、スウェーデン、デンマーク、オーストラリア、米国から35名の参加者がこのユニークな5日間のプログラムに参加した。参加者のおよそ半数が若者たちであった。プログラムの主な目的は、以下の通り。

・ユダヤ国および民主主義国家としてのイスラエルに対するより良い理解と、その合法性、安全保障、イスラエルとアラブの闘争に対する現在の挑戦へのより良い理解を得ること。

・国々の中の政治的分野、公共圏において、参加者たちをイスラエル、ユダヤ人、(そしてアラブのパレスチナ人)のより効果的な擁護者へとなるよう導くこと。

ツアーは18箇所の訪問、高官レベル会談が含まれ、ECIのスタッフであるアンドリュー・タッカーとペリーヌによって導かれた。

ECIはブリュッセル、エルサレムにてEUの首脳たちと会う

ECIはEUのイスラエルに関する政策のバランスを支援するために、EUとともにより密接なパートナーを招いた。

【ブリュッセル/エルサレム】 EUが将来のイスラエル・パレスチナ和平交渉でのより積極的な役割のために備える中、ECIは現在の状況について話し合うためにブリュッセル、エルサレムにおいてEU高官とイスラエル政府の官庁職員に会った。

ブリュッセルにおいて、ペリーヌとトマス・サンデールは欧州理事会議長の事務所の新外交政策長であるリーナ・キオンカさんによって迎えられた。この最初の会議において、ECI代表団は(ヨーロッパユダヤ人会議、ペンテコステ派欧州団体、ワンフリーワールドインターナショナルによって連署された)ECI公開状を提示した。

それは中東におけるクリスチャン、または他の宗教少数派に対する迫害を停止させるためのEUの速やかな対応を求めるものであり、ヨーロッパにおける反ユダヤ主義の増加に対してEUに対応策を取るよう要請するものであった。

サンデールとペリーヌはECI年度方針会議に関連して11月に欧州議会の中で初めて提唱されたその公開状の経緯を説明した。キオンカさんはECIの働きに心からの関心を示され、またEUの新議長であるドナルド・トゥスク氏がイスラエルの信頼できる友人として知られていることを私たちに思い出させてくれた。

2週間後、グレゴリー・ラフィットとトマス・サンデールは、国際舞台でイスラエルが直面している現在の課題について議論するため、エルサレムでイスラエル外務省の高官と会談した。イスラエルに対する外交上の努力が国連、EUおよびその他の国際機関で勢いを増すのと同様に、そのリストは長いものである。

エルサレムにおける別の会議では、トマス・サンデールはEUの駐イスラエル大使であり、親イスラエル団体とより連動することに関心を示したラース・ファボルグアンダーセン氏と会った。

「欧州議会と接点を持つヨーロッパのNGOのすべては、なぜイスラエルに対して批判的なのですか?」と彼は尋ねた。

討論中サンデルは、イスラエルに対する彼ら自身の先入観にとらわれたレポートを書く権限を与えられ、それが専門家の陳述として同一の委員会の官庁職員によって引用されている反イスラエルNGOのEUの資金調達の問題を提起した。“これは止められる必要のある嘘の悪循環である。”と彼は語った。EUは中東との公正な平和仲介者とは必ずしもみなされないと認め、ファボルグアンダーセン氏はECIとの緊密な協力に対する彼の招待を改めて表明した。

ECIはその申し出を受け入れた。ブリュッセルのヨーロッパの機関は、反イスラエル教会の組織、労働組合、学界によって標的にされているため、ヨーロッパの強い親イスラエルの声が聞こえることが必要である。ヨーロッパには多くの優れたユダヤ人の親イスラエル組織(の活動?)がある一方で、私たちはEUへと信任された唯一のクリスチャンの親イスラエルの声として、我々の意見を述べていくことに特別な責任を感じている。



ECI、イスラエルの友人であり、とりなし手、そして歴史の作り手だったリース・ホ―ウェルズ(Rees Howells)をたたえるウェールズ・バイブル・カレッジの再献堂式に招待される

【スウォンジー】 長年にわたりECIは、赤十字の創設者アンリ・デュナンのような人物について書くことによって、クリスチャンシオニズムの貴重な歴史について学ぶための助けをしてきた。

先月、我々はドイツ人神学者のディートリヒ・ボンフェッファーに言及した。彼は第二次世界大戦中、自分の命という究極の代価を払ってヒットラーに敢然と立ち向かった。デュナンとボンフェッファーだけが、困難な時代にユダヤ人の友となることの意味の貴重な財産を我々に残したクリスチャン指導者ではない。その他にあまりよく知られていない、歴史の中で決定的かつ危機的な時代にイスラエルの側にたった人物が、ウェールズ出身のリース・ホ―ウェルズ(1879-1950)だ。

聖霊降臨祭の月曜日、トーマス・サンデールはウェールズ・バイブル・カレッジの再献堂式に招待された。この学校はリース・ホ―ウェルズが1924年に創設したものだ。聖書学校は破壊の危機にあり、不動産開発業者に売り渡されていたが、売却される代わりに、かつての栄誉のためにシンガポールのコーナーストーン教会(Cornerstone Church of Singapore)によって改装され、この秋に聖書学校としてまた文化的遺産の記念館として再開されることになっている。

この再献堂式に参加することでリース・ホ―ウェルズの働きと彼の残したものに讃辞を送ることができることは、ECIにとってはすばらしく名誉なことだった。

リース・ホ―ウェルズは第二次世界大戦中と戦後、ユダヤ人を守ることを選んだ。リース・ホ―ウェルズ師と彼の友人たちは、ほとんどのクリスチャンたちがナチスに支配されたドイツで起こっていることにほんの少し、あるいはまったく関心を払わなかった時に、ヒットラーによってもたらされた命取りになる脅威を見分けることができた。

この聖書学校はヒットラーの敗北のために、そしてユダヤ人たちの守りのために毎日祈った。そして戦後、ユダヤ人国家設立のために祈った。祈りは行動を伴った。この小さな聖書学校は広大な地所を購入し、避難民としてドイツから送られてきたユダヤ人の子どもたちを受け入れた。

1947年国連総会でパレスチナ分割決議が採択された時、ウェールズにいたイスラエルの友人たちは膝をついて祈っていた。必ずしもすべての人が世界の歴史を変える祈りの力を理解、もしくは信じているわけではない。しかしリース・ホ―ウェルズとその友人たちの働きは、当時の英国政府によってたたえられている。

ウェールズリバイバル(1904-1905)もまた、別の形でユダヤ人国家創設に一役買った。リバイバルがウェールズ中に広まった時、イスラエルはリバイバルのメッセージの欠くことのできない重要な部分を占めていた。1922年のサンレモ会議において英国を代表したのは、デイビッド・ロイド・ジョージ首相で、彼は生まれ育ったウェールズの聖書の教えによって大いに影響を受けていた。

第一次世界大戦に続く和平交渉の間、覚書がロイド・ジョージによってフランス首相ジョルジュ・クレマンソーに手渡されたが、そこには英国のパレスチナは古代の境界線によって、ダンからベエルシェバまでと定義すると明言されていた。ロイド・ジョージは、彼の聖書教師からこの境界線のことを教えられていたのだ。

リース・ホ―ウェルズ(そしてウェールズ・リバイバル)は、イスラエルの神学的理解を強調しているだけでなく、ほとんどの他のクリスチャンたちが眠っていた時に祈りと具体的な行動によって積極的にかかわった、クリスチャンの歴史の偉大な財産の見本である。

ECIは、この重要なリース・ホ―ウェルズの遺産を保存して下さったシンガポールのコーナーストーン教会の我々の友人たちと主任牧師であるYang Tuck Joong師に、感謝の意を表明する。