2015年8月25日火曜日

2015年8月 月刊報告

時を悟り、ECIが何をなすべきかを知っている

「イッサカル族の、時を悟り、イスラエルが何をなすべきかを知っている者たち」(1歴代誌12:32)

我々が学校で学んでいるとか、または政治的な世界に生きていているかとかに関わらず、秋はしばしば新しい季節と新しい始まりを連想させるものだ。1月1日を新年とする太陽暦と違い、ユダヤ暦は、ロシュ・ハシャナ(今年は9月13日の夕方から始まる)を祝うことで、新しい年としてより正確である。何人かのユダヤ人学者によれば、来たる5776年というユダヤ暦新年は、ヨベルの年(50年ごとの安息年)でもある。

しかしながら、ユダヤ的背景の外でも、9月にニューヨークで開催される第70回国連総会に向けて、国際関係は新たなる段階に入ったように思われる。ハイレベルの議論が行われるこの時に、ニューヨークに来ることを予定を入れていない世界のリーダーは、ほとんどいない。

この秋は、イランの核問題の批准のプロセスがワシントンのアメリカ議会で終結することと、事実上、一方的なパレスチナ国家樹立宣言である、イスラエルとパレスチナ間の最終的かつ包括的な和平合意のための範囲を定める新しい国連決議のプレゼンテーションがある。

イランとの核合意は、長く続いてきたイスラエルとアラブ諸国との紛争を解決したいと思っている国際社会において、現在はEUの関与がより活発になっているが、新たな楽観主義の時代に導くように思われる。

ECIにとって、この新しい季節は皆さんの活発な援助と支援を必要とする、多くの挑戦を提示するようになるだろう。イスラエルが国際社会の中でどんどんと孤立させられていっている時、我々の支援を引き上げていくことは重要なことだ。

2015年から2016年におけるECIの最優先事項

時あるごとに、イスラエルのためのヨーロッパ連合とはどういった団体なのか、またECIの現在の最優先事項は何かということを繰り返すことは大切なことだ。新しい季節の始まりである今こそそれに最もふさわしい時だ。

ECIは、 陰の力が働くブリュッセルとヨーロッパ中のクリスチャンにイスラエルを支援する発言権を与えるために2003年に創設された。多年にわたり、この任務は今日、ニューヨークの国連を含めて拡大しており、そこでは我々が関わる国々の数の増加に成功している。

すばらしい、また熱心に働きをしているクリスチャンの親イスラエルのミニストリーがたくさんあり、イスラエル民族に対する我々クリスチャンの責任について教会で教えたり、イスラエルでの社会的必要を助けたり、エルサレムで大きな集会を催す等々の働きを行っておられるが、しかし我々ECIは違う焦点を持っている。我々のビジョンは、我々が最も重要だと信じるところ、決定がなされ意見が形成される場所で、我々が発言していることを実行することだ。

このようにして世界の国際的な首都でクリスチャンに発言権を与えることによって、すでに他の団体の方々によってなされた重要な働きを完全なものにすることができる。

振り返ってみると、この欠くことのできない働きが1930年代に失われたことにより、人類に対する恐ろしい犯罪が生じたことを知っている。我々の誓いは単純明快なものだ。ネバー・アゲイン、決して再び起こしてはならない。

最優先事項

1.ヨーロッパの反ユダヤ主義と闘う

我々の世界的影響力は強まっているが、ECIの核の任務はヨーロッパにとどまることだ。ヨーロッパで、かつてなかったほど反ユダヤ主義に反対するクリスチャンの強力な声がより重要になってきている。EUがイスラエルとパレスチナ間の和平プロセスを復興させるにあたり、より積極的な役割を求めている現在、これはより実際的な重要性を持っている。

もし我々がヨーロッパの只中に反ユダヤ主義をかくまうなら、同時にヨーロッパは中東での仲介役を引き受けることはできない。EUがヨーロッパでの反ユダヤ主義暴力を非難することに不動の立場をとり続けるという事実からみれば、同様にイスラエル国内での反ユダヤ主義テロリスト攻撃を非難する同じ決意を現す必要がある。

ECIは長年にわたり、ヨーロッパとイスラエルの間の戦略的関係を強調し、いわゆる1967年以前のイスラエル境界線の外にあるプロジェクト、あるいは受領者に資金提供を禁止する新しいガイドラインの履行、あるいは係争地となっている西岸地区でのイスラエル製品にマークをつけるための新しい構想に見られる、ご都合主義的な二重基準の行為に対して反対してきた。

これらの措置は、悪評高いBDS(ボイコット、出資の引き揚げ、そして制裁)運動のキャンペーンの結果で、それらはイスラエルを孤立させ、悪者扱いすることを目的としている。BDS運動がクリスチャンの中にもより高まってきているので、ECIは、教会の中の反ユダヤ主義に対して立ち上がり、明確な反対の声を上げる責任を持っている。ECIのフランス支局員ペリーヌはヨーロッパに対する我々の鍵となる人物だ。

2.国際的な法律事項

2010年以来、国際法に基づいて1920年4月、サンレモでの国際的な平和会議で成分化された、イスラエルが合法的に建国された歴史的真実を再構築することに、ECIは中心的な役割を演じてきた。(Give Peace a Chance を参照)。この重要なサンレモ会議90周年を記念して、ECIは地の果てにまで、長い間忘れ去られていたメッセージを持っていくことができた。

この働きは、ECIの法律顧問Andrew Tuckerとチームによってタイムリーに書かれた書物と共に現在も継続されている。国連での新しいパレスチナ国家法案に目を向けながら、国際法と正義に基づいた選ぶべき、説得力のある声を上げることはでき、この働きは最も戦略的に重要である。

3.文化的外交

2013年の時点で、国連での国際的な働きは、当初はただ法律上の議論にのみ焦点があてられていたが、文化的な外交を含む働きに移行していった。このタイプの穏やかな外交が、それは多くのユダヤ民族の人類に対する貢献に焦点をあてるといったことだが、イスラエルを支持することで国々を一つにするのに効果的な方法であることは証明済みである。この働きはまた、国連事務局内のハイレベルの方々の知るところとなり、そこでは我々の計画を支持している。

国連でユダヤ人の祝日を記念することにより、我々はイスラエルの別の面を提示することができ、多くの国々の関心と支持を引き起こしている。イスラエルについての肯定的なメッセージを伴った文化的なイベントを計画することによって、我々はよりイスラエルに近くあることを願う国々のネットワークの成長を促進することを助けている。この働きは、今日文化的外交のためのフォーラムと呼ばれ、Gregory Lafitteによってコーディネートされている。(写真:2014年10月の国連でのヨム・キプール(大贖罪日)の催しで演説するKarel Kovanda 大使)

ECI、スウェーデンとフィンランドの集会に出席

【ヘルシンキ】 7月は穏やかな夏休みではあるが、ECIは多くの集会に出席し、イスラエルのために祈り、学び、助けるべきことを語り、ECIのヴィジョンとミッションについて積極的に語った。

出席した集会は、非公式のものもあれば、多くの参加者が出席する公の集会もあった。このような集会に出席することができ、特に、7月末、スウェーデンのウプサラで行われた欧州の年次総会に招かれ、私、トマス・サンデルは、イサク・スウェーデン・イスラエル大使とヨアキム主任牧師と共に、命の言葉教会(the Word of Life)で語る機会を与えられたことを光栄に思う。

命の言葉教会は、親イスラエル教会で過去3年間、最も影響力のある教会である。イスラエルについて何百万ものクリスチャンたちに教え、何千ものクリスチャンたちをイスラエル訪問に導いた。1990年代、この教会は実際的にもジャボンスキー・オペレーション・ミニストリーを通じて、何千もの新しい入植者を旧ソ連からイスラエルへと連れて来た。集会の後、私、トマスと教会の役員は、協力関係のパートナーシップにサインをした。

7月の第1週、フィンランドの西部に位置するナルペスという町でイスラエルのための集会が行われ、そこで話す機会を得た。北欧諸国は、このようなチャンスだけでなく、欧州と国連で北欧諸国として重要や役割を担うべきである。数年前までは、イスラエルは、北欧諸国とはイスラエルに問題を与える欧州の国々であると思われていた。しかし現在、フィンランド、ノルウェー、デンマーク政府はその政策を変え、イスラエルに積極的な政策を展開している。

ブリュッセルの年次総会の日程は未定

安全性を考慮して、欧州議会における次回ECI年次総会の日程はまだ決まっていない。11月の中旬頃(11月18-19日頃を予定)、セミナーと夕食会を持てたらと思っている。