2015年9月24日木曜日

国連で行われたユダヤの伝統行事タシュリフに、ECI、初の共同主催者


ユダヤ人とユダヤの文化を尊重すべき時

【9月11日 ニューヨーク】 パン・ギムン国連事務総長と約50カ国の国連高官らは、ニューヨークの国連ローズ・ガーデンに、ユダヤの新年ロシュ・ハシュナーを祝い、大贖罪日ヨム・キプールを迎えるために共に集った。この会合は、国連イスラエルミッションとECIが進める文化外交フォーラムの共同主催で行われた。

ユダヤの伝統であるタシュリフ(大払い)を行うにあたって、今年はゲストとして、パン・ギムン国連事務総長をお招きした。総長の導きで、過去の罪を洗い流し、新しい年をスタートする象徴として、イーストリバーにパンくずを投げたのである。この行事は国連で初めて行われ、ヨム・キプールが始まる2日前、そして、第70回国連総会のスタート時に行われた。

宗教行事を司るパーク・イースト・シナゴーグのアーサー主任ラビは、多くの人々の長年の祈りの答えであると同時に、国連高官らが、ユダヤ暦の祭日であるヨム・キプールの重要性を理解し、国連で普遍的関連性があると認識されたことを見届けた。

グレゴリーECI国連問題ディレクターは、ニューヨークの国連本部の壁にはイザヤ書が目に見える形で刻まれ、世界平和のビジョンが唄われていることこそ、国連が創設した目的には、ユダヤ的な概念が中心にあることを、聴衆に思い起こさせた。モニュメントには、「その剣を鋤に打ち直し。」という、有名なイザヤ章2章が刻まれている。

グレゴリー氏は、「ヨーロッパで高まる反ユダヤ主義について語るのであれば、寛容が答えなのではない。単にユダヤ人を寛容に受け入れるだけではなく、我々は、ユダヤの文化を重んじ、祝うことこそが、人類の貢献へとつながるのである。」と述べた。

彼は、ヨム・キプールの初日に伝統的に歌われるユダヤの祈りの歌 アヴィヌ・マルケイヌをささげ、スピーチを閉じた。

続いて、ロン・イスラエル常任委員大使は、世界を良い場所にするためにも、憎悪、無関心を捨て、平和を築き、自由の要塞となることこそ、国連の目指すゴールであることを心から望むと表明した。

国連本部で、タシュリフの儀式が行われ、罪を洗い清める象徴として、ラビ・シュナイダーとパン・ギムン国連事務総長が、イーストリバーにぱんくずを投げたことを、各高官らが語った。

パン・ギムン国連事務総長には、ヨム・キプールの重要性を理解し、個人的にタシュリフの行事に国連事務総長として初めて出席されたことを主催団から正式に感謝の意が述べられた。

タシュリフはユダヤの新年ロシュ・ハシュナーの初日の午後、今年は9月14日に行われた。

この行事は、同時に、ヨム・キプールの祭日を国連の祝日にするためのキャンペーンでもあり、すでに60カ国以上の賛同を得ている。今年は、ヨム・キプールが9月23日水曜日から始まったが、その日には国連での活動は何も入っていなかった。

ECIはここ2年間、国連にヨム・キプールを認めてもらうようキャンペーン活動を行ってきた。ダビデ・ロエット・イスラエル副常任委員大使は、ECIの努力に感謝の意を述べた。

ECIとラビ・シュナイダーによる共同主催の行事に、私、トマスは、「ヨム・キプールのメッセージである、赦しと和解は、ユダヤの文化の友として、継続し築き上げていく価値があるものである。」と語って、話を締めた。

(写真:左から ラビ・シュナイダー、パン・ギムン国連事務総長、ロン・イスラエル常任委員大使、グレゴリーECI国連問題ディレクター、トマスECI設立ディレクター)




2015年9月19日土曜日

2015年9月 月刊報告

ハッピーニューイヤー!


9月13日日曜日の夕方、ユダヤ暦の新年、ロシュ・ハシャナが祝われた。ロシュ・ハシャナに続くこの期間は、「畏敬の時」(または悔い改めの期間)と呼ばれ、ユダヤ暦で最も聖なる日と言われるヨム・キプール(大贖罪日)に向かう。今年のヨム・キプールは9月22日の夕方から始まる。ヨム・キプールは、多年にわたりECIの働きの中心であり、この重要な祭日を国連が認めるように活発に働きかけてきた。我々の努力は無駄ではなかった。今年はついにヨム・キプールの日に国連の活動はなかったのである!

9月という月はECIにとって、別の意味においても重要だ。ECIのビジョンと使命が最初に生まれ現されたのは、2001年の9月だった。南アフリカのダーバンで国連反人種差別国際会議が開催されたのもこの年で、多くのオブザーバーたちがホロコースト以来最悪の反ユダヤ主義の波を解き放ったためだった。1年半後、2003年3月、プリムの祭りの日に「この時のため」、ECIは合法的にブリュッセルに創設された。

このような重要な出来事が起こるタイミングは単なる偶然ではなく、神の定められた時 ―ユダヤ人と異邦人にとって― の実例だと我々は信じている。これまで忠実にECIとともに立ってくださり、また我々がEUおよび国連でイスラエルを支持する働きを推し進めるため、継続したご支援をしてくださったことを皆さんに感謝をしている。

国連の活動をヨム・キプールに行わないとして、ヨム・キプールを認めることになることは、励ましのしるしだ。共に我々はさらに働くことができる。今週9月15日に始まる、ニューヨークで行われる第70回国連総会のセッションに行くため用意をしているが、どうか皆さんの寛大なご寄附もご考慮くださるよう、お願いしたい。

見張り人の交代、 ECI、新議長を選出

【エルサレム】 歴史の浅いECIでは3人の幹部の議長しかいなかった。Willem Glashouwer, Helmut Specht,そしてHarald Eckertだ。9月3日木曜日、ECIは、新しい議長としてスイスのバーゼル出身のJ. Rudolf Geigyを選出した。Rudolf GeigyはECIで過去5年間活動し、それ以前は、長年にわたり、別のイスラエル関連の計画に関わってきた。同じ会議で、Tor Gull が新しい幹部のメンバーとして選ばれた。Gullは生粋のフィンランド人で、銀行業と開発援助の分野で長いキャリアを持っている。GeigyとGullの任命は、Harald Eckert、Antti Hamalainen、Rick Ridingsらと協力して、幹部を強めるだろう。ECIはHarald Eckertの議長としてのことばに感謝し、また新しいメンバーを歓迎する。

(写真は、左から、Tomas Sandell、Perrine Dufoix、Gideon Behar大使、Rudolf Geigy、そしてGregory Lafitte。エルサレムにて。)

欧州議会、イスラエル製品に対する新しい制裁をもって、イスラエルの新年を祝福

【ブリュッセル】 ヨーロッパ議会は西岸地区の係争地で生産された製品にラベルを貼ることについて投票を行った。イスラエルの副外相Tzipi Hotovely氏によると、「生産物にラベルを貼ることは、結局ボイコットするということで、1930年代ドイツでユダヤ人のものにラベルを貼っていたことを思わせる。」

751人の強力な欧州議会中、たった70人の議員だけが議決に反対、棄権は31だった。投票はユダヤ暦新年の前夜のたった数日前のことで、イスラエルに対する反感の増長を覚えさせる厳しいものだった。

EUは、シリアの内戦の結果生じている空前の難民危機と中東でのイスラム過激派の台頭に直面している。しかし欧州議会がイスラエル-パレスチナ紛争に悩まされたままである事実から見ると、その地域の真の問題の解決に至らなければ無力なものだ。シリアでの戦争はすでに20万人の死者を出し、400万人の難民が国境の外に追放させられていると推定される。

シリアとイラクのすべての村と地域は、イスラム過激派組織「イスラム国」によって民族的に浄化されている間、欧州議会は反応がおそい。破滅を招くような中東政策を隠ぺいするのに力を尽くし、その代わりに中東地域の唯一の民主主義国家のイスラエルに立ち向かっている。

2012年1月に、ヨーロッパ議会で行われたECIの共催のホロコースト記念日のイベントで、Martin Schulz 欧州議会議長は就任演説の中で、欧州議会の新しい議長として最も重要な自分の役割は「ユダヤ人の方々とイスラエル国家と共に立つことだ。」と述べた。彼の最後の数年の業績はこの誓いの通りではない。

木曜日の別のメッセージで、欧州委員会の初代の副委員長Frans Timmermansは、欧州委員会はユダヤ民族をとても真剣に考慮していると述べることによって、ユダヤ暦新年に祝意を表した。

しかし同じTimmermansが、オランダの外相として就任している間、イスラエル産品のボイコットと制裁の急先鋒に立ってきた。そして今でも反イスラエル法案を計画している欧州委員会のメンバーだ。


ユダヤ暦新年の機会に出した声明文の中で、ECIは、「イスラエルは、中東の問題の解決であって、問題ではないこと」を指摘した。

この声明文は、欧州委員会の第一副委員長へも送られたのと同様に、欧州議会の大統領に送られた。


イスラエルで政府高官と会談、欧州のこれからを語る

【エルサレム】 ECI代表団はイスラエル主任外務次官と会合し、第二次世界大戦以来、拡大する欧州の難民問題について協議した。イスラエル高官は、アフリカおよび中東の欧州政策を見据えつつ、長期化する難民問題の波が、いずれはイスラエルに押し寄せることを懸念し、警告した。

「過去数カ月におよぶ大量の難民は、欧州の移民排斥運動の拡大につながり、それは、自動的に反ユダヤ主義の流れとなることでしょう。難民がさらに流入することにより、ハンガリーの極右政党「ヨッビク(Jobbik)」、ギリシャの極右政党「黄金の夜明け Golden Dawan)」のような外国人嫌いの政党が、さらに力をつけ、イスラム教徒とユダヤ人をターゲットとした、新しい政策につながることが確実視されます。割礼禁止、礼拝のための犠牲を捧げることを禁止する法案が、イスラム教徒とユダヤ人に要求され、問題へと発展するのです。

現在押し寄せている難民の多くは、反イスラエル、反ユダヤ主義の感情が高い対イスラエルの国々からやって来ています。欧州の人口形態の変化に伴い、欧州の有権者が、反イスラエルにひるがえる時は近いと思われます。」

ECIはシリアとイラク北部に位置する苦境するキリスト教コミュニティに積極的に関心を高めてきた。イラク北部は、過去2000年間キリスト教徒が居住する地域であり、今日民族浄化に直面している。ECIはそれらの地域から欧州に避難する助け、支援を積極的に進めていく方針だ。


国連でパレスチナ国家の旗が翻るか?
国連でイスラエルが尊ばれるためにも私たちを助けてください

【ニューヨーク】 国連総会の第70回目のセッションで、パレスチナが国家である承認を十分に得ていないにも関わらず、彼らの意向を受け、国連はニューヨークにある国連本部にパレスチナの旗を掲げる賛成に票を投じた。その結果はこうである。賛成120、反対8、棄権40、欠席20。その決定事項は、ガザの土地については何も変更はないにも関わらず、世界のメディアが世界中にそのイメージを広めているように、公に広く攻撃をしかけてきているようだ。その決定は、パレスチナ当局が和平交渉の直接参加を拒否している一方で、イスラエルに屈辱的な打撃を与えているともいえる。

国連のこの賛成票、イスラエル産品のラベルの義務付けが欧州議会で賛成票を投じられ、イスラエル政府の孤立化と弱体化の国際的な運動は拡大している。

そこで、ECIはそれとは逆に、ユダヤ人とユダヤ人国家を尊び、祝福することにした。9月21日、ECIは、国連の一般総会のハイレベル分科会のスタート時に、ユダヤの新年を祝い、贖罪の日であるヨム・キプールを備える。多くの国々がこのイベントに参加するサインをし、共に、イスラエルとユダヤ人を尊ぶ意向である。







2015年9月10日木曜日

ECI、エルサレムでユダヤ歴の新年を祝う

ECI、エルサレムでユダヤ歴の新年を祝う

【エルサレム】 2015年9月10日、欧州議会が先週夏休み明けに会議を再開したように、ECIは、ユダヤ歴の新年である来るべきローシュ・ハッシャーナーを祝うために、エルサレムへ向かった。エルサレムでは政府関係者と会合を持つ予定でもあった。エルサレムにあるイェフダ・ホテルで木曜日の晩に夕食会を持ち、ECI創設者トマス・サンデルは、この時期にイスラエルの側に立つことがいかに重要であるかを語った。

「イスラエル国家は、中東における立場がすべての点で、いかに正しいのかを示しています。イスラエルの隣国の多くの国々がイスラム過激派の地獄の底に深く陥っている一方、イスラエル国家の繁栄は、継続しています。

2015年6月に発表された調査結果によると、イスラエル市民は、アメリカを抜いて、世界の中で11番目に幸せを感じている国であることが発表されました。この世界の幸福度指標は、世界158カ国が調査対象で、国民1人あたりの実質GDP(国内総生産)、健康寿命、社会的支援、人生選択の自由度、汚職レベルの低さ、寛容度を変数として幸福度を割り出したものです。

ユダヤ人とアラブ人が同じ水準で生活できる場所は、中東諸国の中では、他にないでしょう。こういった理由から、欧州連合は、イスラエルを弱体化させる方針を停止し、その代わりに、イスラエルから学ぶべきことを他の国に推し進めるべきなのです。イスラエルは中東の問題なのではなく、中東にある多くの問題の解決なのです。」

私、トマスのスピーチで、国連および外務国際機関事務局長のダニエル・メロン氏は、多くの国々は、再生可能エネルギーから農業技術に至るまで、イスラエルの技術革新から学ぶべきであることを述べた。

メロン氏は、ユダヤの祭日を認識させるために、ニューヨークの国連とブリュッセルの欧州連合でイスラエル国家に代わって、努力するECIをたたえた。そして、今年、ユダヤ歴の祭日であるヨム・キプール(大贖罪日)は、ジュネーブの国連人権理事会では、なんの活動もなかったことを語った。ECIは、ここ2年間、国連にユダヤの祭日を尊重するよう呼びかけ続けた。

ニューヨークの国連本部で行われた分科会では、先週、イスラエル国会のユリ議長とキム国連事務総長との間で、国連総長が、正しい方向に進むステップとして、ヨム・キプールの日には、会議をしないよう国連に決議する意向を示した。

今年、国連総会の一般討論の日を、イスラムの祝日イード・アル=アドハーとユダヤの祝日ヨム・キプールを尊重し、9月28日に延期された。ヨム・キプールに国連の活動がなかったのは、国連の歴史上初めてのことである。

夕食会で、ECIのグレゴリー国連問題担当ディレクターは、ユダヤの祭を祝うことがいかに重要であるかを語った。

「高まる反ユダヤ主義に対抗することは、ユダヤ人とユダヤ文化を守ることだけでなく、彼らの貢献が、人類にもたらされることを尊重し、祝うことでもあるのです。それが、ユダヤの祭日に表されているものでもあると言えます。

ECIは、イスラエルで会合を開くことで、新年の働きをスタートすることを習慣としていきたいと思っています。そうすることで、現代イスラエルの首都であり、ユダヤ・キリスト教文化の発祥地である、エルサレムの中心性を祝うことにもつながるのです。」

ユダヤ教の新年、ローシュ・ハッシャーナーは、日曜日の夜、9月13日から始まる。