2015年9月19日土曜日

2015年9月 月刊報告

ハッピーニューイヤー!


9月13日日曜日の夕方、ユダヤ暦の新年、ロシュ・ハシャナが祝われた。ロシュ・ハシャナに続くこの期間は、「畏敬の時」(または悔い改めの期間)と呼ばれ、ユダヤ暦で最も聖なる日と言われるヨム・キプール(大贖罪日)に向かう。今年のヨム・キプールは9月22日の夕方から始まる。ヨム・キプールは、多年にわたりECIの働きの中心であり、この重要な祭日を国連が認めるように活発に働きかけてきた。我々の努力は無駄ではなかった。今年はついにヨム・キプールの日に国連の活動はなかったのである!

9月という月はECIにとって、別の意味においても重要だ。ECIのビジョンと使命が最初に生まれ現されたのは、2001年の9月だった。南アフリカのダーバンで国連反人種差別国際会議が開催されたのもこの年で、多くのオブザーバーたちがホロコースト以来最悪の反ユダヤ主義の波を解き放ったためだった。1年半後、2003年3月、プリムの祭りの日に「この時のため」、ECIは合法的にブリュッセルに創設された。

このような重要な出来事が起こるタイミングは単なる偶然ではなく、神の定められた時 ―ユダヤ人と異邦人にとって― の実例だと我々は信じている。これまで忠実にECIとともに立ってくださり、また我々がEUおよび国連でイスラエルを支持する働きを推し進めるため、継続したご支援をしてくださったことを皆さんに感謝をしている。

国連の活動をヨム・キプールに行わないとして、ヨム・キプールを認めることになることは、励ましのしるしだ。共に我々はさらに働くことができる。今週9月15日に始まる、ニューヨークで行われる第70回国連総会のセッションに行くため用意をしているが、どうか皆さんの寛大なご寄附もご考慮くださるよう、お願いしたい。

見張り人の交代、 ECI、新議長を選出

【エルサレム】 歴史の浅いECIでは3人の幹部の議長しかいなかった。Willem Glashouwer, Helmut Specht,そしてHarald Eckertだ。9月3日木曜日、ECIは、新しい議長としてスイスのバーゼル出身のJ. Rudolf Geigyを選出した。Rudolf GeigyはECIで過去5年間活動し、それ以前は、長年にわたり、別のイスラエル関連の計画に関わってきた。同じ会議で、Tor Gull が新しい幹部のメンバーとして選ばれた。Gullは生粋のフィンランド人で、銀行業と開発援助の分野で長いキャリアを持っている。GeigyとGullの任命は、Harald Eckert、Antti Hamalainen、Rick Ridingsらと協力して、幹部を強めるだろう。ECIはHarald Eckertの議長としてのことばに感謝し、また新しいメンバーを歓迎する。

(写真は、左から、Tomas Sandell、Perrine Dufoix、Gideon Behar大使、Rudolf Geigy、そしてGregory Lafitte。エルサレムにて。)

欧州議会、イスラエル製品に対する新しい制裁をもって、イスラエルの新年を祝福

【ブリュッセル】 ヨーロッパ議会は西岸地区の係争地で生産された製品にラベルを貼ることについて投票を行った。イスラエルの副外相Tzipi Hotovely氏によると、「生産物にラベルを貼ることは、結局ボイコットするということで、1930年代ドイツでユダヤ人のものにラベルを貼っていたことを思わせる。」

751人の強力な欧州議会中、たった70人の議員だけが議決に反対、棄権は31だった。投票はユダヤ暦新年の前夜のたった数日前のことで、イスラエルに対する反感の増長を覚えさせる厳しいものだった。

EUは、シリアの内戦の結果生じている空前の難民危機と中東でのイスラム過激派の台頭に直面している。しかし欧州議会がイスラエル-パレスチナ紛争に悩まされたままである事実から見ると、その地域の真の問題の解決に至らなければ無力なものだ。シリアでの戦争はすでに20万人の死者を出し、400万人の難民が国境の外に追放させられていると推定される。

シリアとイラクのすべての村と地域は、イスラム過激派組織「イスラム国」によって民族的に浄化されている間、欧州議会は反応がおそい。破滅を招くような中東政策を隠ぺいするのに力を尽くし、その代わりに中東地域の唯一の民主主義国家のイスラエルに立ち向かっている。

2012年1月に、ヨーロッパ議会で行われたECIの共催のホロコースト記念日のイベントで、Martin Schulz 欧州議会議長は就任演説の中で、欧州議会の新しい議長として最も重要な自分の役割は「ユダヤ人の方々とイスラエル国家と共に立つことだ。」と述べた。彼の最後の数年の業績はこの誓いの通りではない。

木曜日の別のメッセージで、欧州委員会の初代の副委員長Frans Timmermansは、欧州委員会はユダヤ民族をとても真剣に考慮していると述べることによって、ユダヤ暦新年に祝意を表した。

しかし同じTimmermansが、オランダの外相として就任している間、イスラエル産品のボイコットと制裁の急先鋒に立ってきた。そして今でも反イスラエル法案を計画している欧州委員会のメンバーだ。


ユダヤ暦新年の機会に出した声明文の中で、ECIは、「イスラエルは、中東の問題の解決であって、問題ではないこと」を指摘した。

この声明文は、欧州委員会の第一副委員長へも送られたのと同様に、欧州議会の大統領に送られた。


イスラエルで政府高官と会談、欧州のこれからを語る

【エルサレム】 ECI代表団はイスラエル主任外務次官と会合し、第二次世界大戦以来、拡大する欧州の難民問題について協議した。イスラエル高官は、アフリカおよび中東の欧州政策を見据えつつ、長期化する難民問題の波が、いずれはイスラエルに押し寄せることを懸念し、警告した。

「過去数カ月におよぶ大量の難民は、欧州の移民排斥運動の拡大につながり、それは、自動的に反ユダヤ主義の流れとなることでしょう。難民がさらに流入することにより、ハンガリーの極右政党「ヨッビク(Jobbik)」、ギリシャの極右政党「黄金の夜明け Golden Dawan)」のような外国人嫌いの政党が、さらに力をつけ、イスラム教徒とユダヤ人をターゲットとした、新しい政策につながることが確実視されます。割礼禁止、礼拝のための犠牲を捧げることを禁止する法案が、イスラム教徒とユダヤ人に要求され、問題へと発展するのです。

現在押し寄せている難民の多くは、反イスラエル、反ユダヤ主義の感情が高い対イスラエルの国々からやって来ています。欧州の人口形態の変化に伴い、欧州の有権者が、反イスラエルにひるがえる時は近いと思われます。」

ECIはシリアとイラク北部に位置する苦境するキリスト教コミュニティに積極的に関心を高めてきた。イラク北部は、過去2000年間キリスト教徒が居住する地域であり、今日民族浄化に直面している。ECIはそれらの地域から欧州に避難する助け、支援を積極的に進めていく方針だ。


国連でパレスチナ国家の旗が翻るか?
国連でイスラエルが尊ばれるためにも私たちを助けてください

【ニューヨーク】 国連総会の第70回目のセッションで、パレスチナが国家である承認を十分に得ていないにも関わらず、彼らの意向を受け、国連はニューヨークにある国連本部にパレスチナの旗を掲げる賛成に票を投じた。その結果はこうである。賛成120、反対8、棄権40、欠席20。その決定事項は、ガザの土地については何も変更はないにも関わらず、世界のメディアが世界中にそのイメージを広めているように、公に広く攻撃をしかけてきているようだ。その決定は、パレスチナ当局が和平交渉の直接参加を拒否している一方で、イスラエルに屈辱的な打撃を与えているともいえる。

国連のこの賛成票、イスラエル産品のラベルの義務付けが欧州議会で賛成票を投じられ、イスラエル政府の孤立化と弱体化の国際的な運動は拡大している。

そこで、ECIはそれとは逆に、ユダヤ人とユダヤ人国家を尊び、祝福することにした。9月21日、ECIは、国連の一般総会のハイレベル分科会のスタート時に、ユダヤの新年を祝い、贖罪の日であるヨム・キプールを備える。多くの国々がこのイベントに参加するサインをし、共に、イスラエルとユダヤ人を尊ぶ意向である。