2016年12月26日月曜日

ECIプレス12月号


国連安全保障理事会の決議が平和プロセスに新たな障害を生み出す

【ブリュッセル 12月26日】 国連安全保障理事会(国連安保理)は、イスラエルの西岸地区での入植地政策を非難する反イスラエル決議を可決した。これにより、東エルサレム、西岸地区にあるユダヤ人入植地はすべて違法とみなされる。

有名なアラン・ハーバード大学教授によると、この決議は西の壁で祈るユダヤ人の祈りの法的有効性にも疑問を投じる言う。

反イスラエル決議の採択はクリスマスとハヌカの祭りの数時間前、エジプトがイスラエル非難の採択を撤回した後に可決された。

オバマ大統領が退任する前に、イスラエルを戒める可能性があり、通常であれば米国は拒否権を発動して却下されてきた非難決議も、棄権にまわって拒否権を発動したために可決されたとされる。反イスラエル決議は理事国15カ国のうち賛成14カ国、棄権1カ国で可決。 決議案を安保理に提出したのは、ニュージーランド、ベネズエラ、マレーシア、セネガルであった。

クリスマスイブの12月24日の声明で、ECI創設者のトマス・サンデル氏は、この決議を外交戦争の行為と呼び、反イスラエルの憎悪と暴力に対して国際的な政治活動に力を入れるよう呼び掛けた。

2016年11月30日水曜日

ECI会長からの手紙


親愛なる皆様へ

エルサレムで9月に行われたECI役員会で新しく会長に選任され自己紹介できることを嬉しく思います。私の名前は Tor G. Gull で66歳の2人の子供を持つ既婚者です。以前はECIの副会長と役員の会計として仕えてきました。ECIの役員会の偉大なグループで会長として従事できる機会が与えられたことを期待すると共に光栄に思います。

前任の役員会長としてリーダーシップをとられた ルドルフ(Rudolf Geigy) に感謝いたします。ルドルフは、イスラエルのすばらしい友です。彼が役員から離れることは寂しく思いますが、ECIを継続して支えてくれることを期待しています。神様がルドルフを豊かに祝福してくださいますように。

私はフィンランド人ですが、人生の40%程はフィンランド以外の国で過ごしてきました。会計と国際金融を学びました。この専門的な経歴が私を数カ国へと導きました。東アフリカで4年間、香港と東南アジアで3年間働きました。

2001年、主は私たち家族をオランダへ導き、国際開発銀行のCEOに就任されました。私たち家族は14年間、オランダで生活してきました。

イスラエルは何年もの間私たちの生活の中心的部分でありました。若い頃は、ヘルシンキにある旅行会社でイスラエル行の週のチャーター便とグループツアーのために働いてきました。また「イスラエルの友」と呼ばれているフィンランド協会の仕事にも関わっていました。

私たちはいつもECIを大切に思っていました。ブリュッセルで行われた祈りの集会や他の集会、昨年、エルサレムで行われた集会は、私たち家族にとって意義あるものでした。

主が多くの人々の心にECIを思う心を与えておられるのを見ることはすばらしいことです。ECIの生命線は、ヨーロッパや国境を越えて多くの国々でなされている、とりなしの祈りであることは間違いありません。ECIの働きの祝福は、祈りの答えであることは言うまでもありません。

私は謹んでECI役員の会長になることをお受けしました。昨年、私と妻は定年を迎え、主がフィンランドに呼び戻した時に、私たちはイスラエルに関する召しがあることを知りました。私たちが知らなかったことは、神様が備えられた私たちの住むべき家は、サンデルさん宅からほんの2分くらい離れたところだったことでした。ですから、トマス・サンデルさんとは近くで働くことができるのです。今ではすっかり私たちも落ち着いたかのように見え、神様の導きのすばらしさを思います。神様に仕えるとはなんと素晴らしいことでしょうか。過去1年間、役員の会計担当して、経済的に支えてくださった皆様に心から感謝申し上げます。

2016年10月26日水曜日

ECIプレス10月号


UNESCO、神殿の丘はユダヤ教とは関係がない決議を可決
EU議会、反対に失敗

【2016年10月26日 ブリュッセル】 国際連合教育科学文化機関であるUNESCOは、ユダヤ教の聖地である神殿の丘は、ユダヤ人にとってもクリスチャンにとっても無関係であるとする決議を、二週間も満たない間に3回の決議で可決した。

21カ国* で構成されるUNESCO世界遺産委員会(WHC)の1回目の決議がなされたあと、バン国連事務総長、イリナ・ボコヴァ国連教育科学文化機関局長が、神殿の丘はイスラムだけでなく、ユダヤ教、キリスト教、皆に重要な地と認識すべきであると公に反対意見を表明していた。

にもかかわらず、第40回世界遺産委員会で、19日水曜日の朝に「イスラムのエルサレム」報告書が正式に承認されたのである。秘密投票で、この決議に反対を表明したのは21カ国中、わずか2カ国だけであった。ジャマイカは欠席し、棄権。19日付のメディアレポートによると、世界遺産委員であるEU加盟国の4カ国(クロアチア、フィンランド、ポーランド、ポルトガル)は、早い段階で欠席を表明していた。

「イスラエルのユダヤ人にとってエルサレムの神殿の丘が歴史的に聖なる地であることは明白であるが、過激派の圧力によって否定する力が強くなっている。今日、エルサレムのユダヤ人の存在を無視するUNESCOの決議を承認することは、未来のない決定と言えよう。これは民族の歴史とアイデンティティを否定する単なる政治的民族浄化の残虐行為に過ぎない。」と19日の承認後、トマス・サンデルECI創設者は語った。

今年7月にイスタンブールで行われたWHCの年次総会でこの問題が初めて取り上げられてから、ECIは注目してきた。投票はトルコのクーデター未遂事件のために、10月に延期しなければならなくなった。

「国連制度を信頼する者にとってこの承認は誠に失望します。」とサンデルは語った。「この歴史的事実を政治的に捻じ曲げた国連決議に、今後真剣に国連決議をどう行け止めたらいいのでしょうか。」

「これは明らかに世界でどの国がイスラエルの友であるかは明白です。この決議を受け入れる責任がどのようなものであるか理解している政府であるならば、歴史からユダヤ民族を抹殺しようとする主張を受け入れることにつながるものであることが分かるでしょう。」とサンデルは警告した。

* UNESCO世界遺産委員会(WHC)21カ国:アンゴラ、アゼルバイジャン、ブルキナファソ、クリアチア、キューバ、フィンランド、インドネシア、ジャマイカ、カザフスタン、クウェート、レバノン、ペルー、フィリピン、ポーランド、韓国、チュニジア、トルコ、タンザニア、ベトナム、ジンバブエ



2016年10月18日火曜日

ECIプレス10月号


ECI、ユネスコの採択に反対で国連事務総長と一致
―決議案は欠陥があり国連のシステムの信頼を損なうもの

2016年10月17日【ニューヨーク】 国連事務総長のオフィスでの私的会談で、イスラエルのためのヨーロッパ連合は、エルサレムの聖地とユダヤ人のつながりを否定した最近のユネスコの決議案を非難した。

会談の中で、エドモンド・ミュレ官房長(写真)はパン・ギムン事務総長は、木曜日に採択されたユネスコの決議案に深く失望していたことを明言した。日曜日、パン・ギムン事務総長は、神殿の丘はユダヤ教徒にとってもキリスト教徒にとっても聖地であり、聖地ついて疑う余地のないこの共通認識を否認することに同意することは、平和に貢献するものではなく、ただ暴力と過激主義を増長させるだけのものだとの公式声明を発表した。そして関係者全てにエルサレム旧市街の聖地のつながりに関してこれまでの認識を支持することを求めた。

この決議案は世界中のユダヤ人コミュニティーに大きな騒ぎを巻き起こし、ユネスコのイリナ・ボコバ事務局長自身もまた、この決議案は事務局長に支持されたものではなく一部の加盟国によるものと明言、この決議案を快く思っていないとの声明を公式に発表した。

2011年、パレスチナ自治政府がメンバーシップの基準を満たしていないにもかかわらずフルメンバーとして受け入れられた時、最初、ECIは国連の教育科学文化機関が乗っ取られる危険性があると警告した。以来、パレスチナ自治政府はイスラエル国家に対する政治的復讐を始めることで、ユネスコを自らの政治目的のために悪用している。

執行委員会はすでに、4月にエルサレムの神殿の丘とユダヤ人とのつながりを否定する決議案を出していた。これは数カ月後の7月にイスタンブールで行われたユネスコの世界遺産委員会でも提出されたが、未遂に終わったトルコの軍事クーデターのため延期された。新しい採決は10月26日にパリで行なわれる。

「3000年にわたるユダヤ人とエルサレムのつながりという歴史的事実を否定する政治化された決議案は国際システム上の信頼を損なう危険がある。」とECI創設責任者のトマス・サンデールはニューヨークで警告した。

「もし不審な政治目的を達成するために歴史的な事実を変えられるというのなら、すぐにでもサン・ピエトロ大聖堂とクリスチャンに一切の関わりを認めない決議案を出すことができるだろう。もしこのような論理に従うなら、次のステップとしてイスラム教とメッカのいかなる関係をも否定すべきだ。

「しかしながら、文化的対話と協調の育成が設立目的の国際機関にすべての避難を浴びせる代わりに、我々は、この決議案を選択した24の国連加盟国と棄権した26の加盟国が自分の行動に責任を取るようにする必要がある。」(この決議案に反対したのはわずか6カ国だけだった。※)

「ユネスコは、歴史的な修正社会主義の舞台になるべきではなく、対話と協調の場となるべきだ。」とサンデールは結んだ。

「この扇動的なユネスコの決議案は、先週祝われたユダヤ教の祝祭日ヨム・キプール(大贖罪日)を国連が認めたような前向きの歩みに影を落とすものだ。」とECIの国連機関ディレクター、グレゴリー・ラフィティは評した。

「良い知らせは、国連事務局が現在公式にユダヤ人の文化と人類への貢献を公式に認め、尊重し始めたことだ。ユネスコの執行委員会のわずか24のメンバーが支持しただけの、欠陥のある決議案に全てのメディアが注目していることは遺憾である。我々は、ユネスコ決議案の否定的な結果を否定するべきでない、国連においてイスラエルがその素晴らしい貢献のために高く認識されているという事実を奪われるべきではない。」と述べた。

ECIは2013年から働きかけてきた国連で初めてヨム・キプールが公式に祝われた2日後の10月14日金曜日、国連事務総長のオフィスに招待された。

「我々が国連で最も高い地位にあるオフィスに招待されたことは2013年に立ち上げた文化的外交のためのフォーラムの働きが認められたことをも意味する。」とラフィティは結んだ。

※2016年10月13日のユネスコの執行委員会の投票結果

支持:アルジェリア、バングラデシュ、ブラジル、チャド、中国、ドミニカ共和国、エジプト、イラン、レバノン、マレーシア、モロッコ、モーリタニア、メキシコ、モザンビーク、ニカラグア、ナイジェリア、オマーン、パキスタン、カタール、ロシア、セネガル、南アフリカ、スーダン、ベトナム

反対:エストニア、ドイツ、リトアニア、カメルーン、エルサルバドル、フランス、ガーナ、ギリシャ、ギニア、ハイチ、インド、イタリア、アイボリーコースト、日本、ケニア、ネパール、パラグアイ、セントクリストファー・ネービス、スロベニア、韓国、スペイン、スリランカ、スウェーデン、トーゴ、トリニダード・トバゴ、ウガンダ、ウクライナ

セルビアとトルクメニスタンは欠席。

2016年10月14日金曜日

ECIプレス10月号


ECI、イスラエルの強いパートナーシップをアピール

【ワシントン 10月12日】 10月6日夜、米国ワシントンにあるECI系列の組織に、イスラエル支持への強いパートナーシップをアピールした。

「ヨーロッパは急増する反ユダヤ主義に対して戦うには初歩の段階です。しかし止めるわけにはいきません。現在のユダヤ人そしてイスラエル国家に対する嫌がらせは世界的な現象だからです。」と、トマス・サンデルECI創始者は11日の記者声明で語った。

特に、新たなる形態でのユダヤ人に対するBDS(イスラエルのボイコット運動)について述べた。BDS運動は英国などの国会議員らが非難し、フランスの最高裁判所が国際貿易法違反であると明示している。

サンデル氏は、ヨーロッパのユダヤ・コミュニティ機関や、現在の民主主義国家イスラエルだけでこの問題を取り上げているのではないと語る。EUの統計によると、欧州のユダヤ人人口は、1991年の20万人から2010年には14万人にまで減少している。昨年は数十万人ものユダヤ人が欧州から離れ、イスラエルに移住した。

2週間前には、欧州議会でユダヤ人コミュニティの将来として、ブリュッセルで特別会議を組織し、幾人かの講師は欧州で起こっている急増するユダヤ人への脅かしは新たなる出エジプトであると警告した。

会議では、前英国主任ラビであるヨナタン・サックス氏が、「反ユダヤ主義は時代に沿って、様々な形に変化することを理解していない。」と欧州のリーダーらを責めた。氏が語るには、「中世においては、ユダヤ人とはユダヤ教であるがゆえに嫌われ、19世紀と20世紀初頭では、ユダヤ人はユダヤ人であるがゆえに嫌われ、今日では、ユダヤ人国家があるがゆえに嫌われている。反ユダヤ主義は時代によって形は違うが、ユダヤ人は自由に存在し、人類平等である権利がないという反ユダヤ主義の観点は変わらない。」と説明した。

「このような反ユダヤ主義の形態は欧州だけに限りません。」とサンデル氏は警告した。「米国、そして他の国々でも同じような現象が起こっているのです。ある時は、人道擁護という名の水面下に身を隠しています。しかしながら、イスラエルは今日、中東諸国の中で唯一、基本的人権と自由の法律を完全に持つ国家として存在する一方で、あるクリスチャンの団体を含めた西側諸国によるボイコットの矛先が向けられているという矛盾が起きています。

「クリスチャンはこの事実を捉え、良きに計らうべきです。ある運動家が『ユダヤ人から購入するな。』と叫んだなら、問題が間近に存在することを理解するのです。」とサンデル氏は警告した。

「イスラエル支持に立つことは、ECIが、パレスチナ人の法的権利を無視するものではありません。過去において、欧州の地方大学でパレスチナの人権擁護に関するイベントを開催してきました。今日、パレスチナ人たちが直面する、イスラエル当局からだけでなく、パレスチナの政治指導者から受ける問題を取り上げ、その関心を高めました。」

「欧州がイスラエルを最良の友と思っていなくても、ユダヤ人がボイコットされ、欧州でテロのターゲットになっている時に、我々は時に間に合って、イスラエル擁護の発言と行動を取るべき歴史的責任を負っているのです。そして、世界の中で、我々は、自由、憐れみ、思いやりに価値を置く人々と共に立ち上がる必要があります。それゆえに、アメリカの姉妹団体が我々には必要なのです。」とサンデル氏は説明した。

この新しいECIの組織はワシントンDCを本部に置くが、主な活動はニューヨークの国連本部にある。ブリュッセルにあるEUとニューヨークとジュネーブにある国連での政治活動を舞台とし、欧州、アメリカでの反ユダヤ主義と戦うためにパートナーシップを組むのである。

2016年9月29日木曜日

ECI、ペレス前大統領の死去に黙祷


欧州議会も1分間の黙祷で敬意を払う

【ブリュッセル 9月29日】  2週間ほど前に脳卒中で緊急入院し、28日水曜日未明に死亡したペレス前大統領に、ECIは世界のユダヤ人コミュニティと共に黙祷の時をもった。28日、ECIトマス・サンデル創設者は、ブリュッセルにて多くのクリスチャンの思いを下記のように述べた。

「イスラエル建国の第一人者、ユダヤ人国家の柱、明確なビジョンを持った指導者の一人を亡くしたと言えます。シモン・ペレス氏は、イスラエルの指導的政治家であり、首相を2回、国の大統領を9回歴任しました。平和への真摯たる取り組みのゆえに、1994年にノーベル平和賞を受賞し、世界の人々から敬意の念を得ています。氏は決してあきらめることのない戦士でした。時代を先見した指導者は逝去されましたが、氏が幻を描かれた現在の民主主義イスラエル国家は建設されたのです。そして、さらにイスラエルの国は存続し続けるのです。」

同日、タジャニ欧州副議会は欧州議会にてペレス元大統領の死去のために1分間の黙祷を呼び掛けた。葬儀は10月1日金曜日、エルサレムにて多くの首脳陣らの列席と共に行われる。

2016年9月19日月曜日

ECI、国連総会に6年連続で出席


ECI、国連総会に6年連続で出席
ヨム・キプールが国連の祝日と承認された後、イスラエルは国連でより強い立場を得る

【2016年ニューヨーク】 イスラエルのためのヨーロッパ連合(ECI)は、9月19日月曜日からニューヨークで始まる第71回国連総会のハイレベルのセグメントに、193カ国から出席した世界のリーダーたちと共に出席する。難民や移民の大移動に対処するためのハイレベルの本会議も持たれる。

ECIの代表団が、パレスチナ国家の一方的宣言に反対する嘆願書をパン・ギムン国連事務総長に提出した2011年以来、ECIは国連総会のオープニング・セッションに毎回出席している。その嘆願書の中で、ECIは国際社会はイスラエル統治下で一つのエルサレムを保管することを強く求めた。その嘆願書は6万人の手書きの署名のファイルと共に提出された。

2012年11月29日にもECIは国連総会の会場に出席した。それは国々がパレスチナに非加盟オブザーバー国家の地位を与える投票を行い、圧倒的に一致した年だった。

2014年4月、ECIは、国連での働きの腕として文化外交フォーラム(FCD)を創設した。過去数年間にわたり、FCDは80カ国の国連代表部と会い、国連がユダヤ教の祝日であるヨム・キプール(大贖罪日)を公式の祝日と認めるよう働きかけてきた。国連が創設された1945年当時、ユダヤ人の祝日がしかるべき時に国連での公式の祝日となり、もはや労働の日ではなくなるとを認められていたが、今年は国連が1945年に創設されて以来、初めてヨム・キプールを公式の祝日と認めた記念すべき年となる。このことはイスラエルの代表団がハイレベルの会議に全参加することが可能にした。

2012年以来、ECIとFCDは多くのハイレベルの外交イベントをニューヨークの国連本部で開催、ユダヤ人の祝日を記念し国際社会に対する普遍的なメッセージを説明してきた。ユダヤ人の祝日の中で、ヨム・キプール、ロシュ・ハシャナ(ユダヤ暦新年)、ペサハ(過越の祭)はすでに祝われてきた。昨年、 ECIは、第70回国連総会が開催される週、ユダヤ教の儀式であるタシュリフを守ってユダヤ暦の新年ロシュ・ハシャナを祝った。この行事はパン・ギムン国連事務総長も積極的に参加され、国連のローズガーデンで開催された。のちにECIへの書簡で、事務総長は文化外交フォーラムの働きは「とても重要だ」との認識を示した。

エルサレムでのイスラエルのベニヤミン・ネタニヤフ首相とECIの国際的な幹部との会談のわずか10日後、今年の訪問は、ECIの国際創立責任者トマス・サンデールと国連ディレクター、グレゴリー・ラフィティによってなされた。ネタニヤフ首相はその会談の中で、国連のヨム・キプール承認に至る過程の中でのECIの働きの重要性を認めた。その後、今週後半、ECIはベニヤミン・ネタニヤフ首相主催のイスラエルの技術革新のハイレベルの会議に招かれた。

今週、ECIはまたEU理事会議長国スロバキアのアンドレイ・キスカ大統領主催の火曜の夜のレセプションに出席する予定だ。国家や政府首脳とEU外交官との双方の会議で、ヨム・キプール承認を支援してくれたすべての国家に感謝を述べる機会が与えらえている。

「今日国連は、ユダヤ人にとって以前よりも良い場所になっている、というのはこれらの改革による。」と国際連合関連ディレクターのグレゴリー・ラフィティは語った。今年の初め、イスラエルの国連大使ダニー・ダノンは国連第6委員会(法務上の問題を取り扱う)の委員長に任命され、国連の主要な委員会を導く最初のイスラエル人となった。

ECIは、ブリュッセルの欧州連合でイスラエルを支援するクリスチャンの声となるべく2003年に創設された。2011年の段階ですでにイスラエルはニューヨークの国連で同様の支援の声を必要としていた。「イスラエルは、国連加盟国193カ国中で唯一の国家で、2000年までそれは地域的なグループのメンバーでさえなかった。

我々はイスラエルを孤立させることはできなかった。これまでしばしばイスラエルを孤立させてきた国連と欧州連合の双方で、我々はイスラエルを支持するを固く決意している。それはエルサレムででもなくテルアビブでもない、イスラエルがより友を必要とする国際主要都市のブリュッセルとニューヨークにおいてだ。」とECI創設責任者トマス・サンデールは、毎年ECIが国連に戻って来続ける理由を説明する結論として語った。

第71回国連総会の一般討論演説は9月26日月曜日に閉幕する。

2016年9月15日木曜日

ECIプレス9月号


ネタニヤフ首相、ECIをエルサレムで歓迎
欧州のテロ防御線はイスラエル国家なくしてあり得ない。

【エルサレム 9月15日】 ECIはエルサレムで年次理事会を開催した際、イスラエル首相とイスラエル政府高官らと会合を持つというたぐいまれな機会を得た。会議はイスラエル政府閣僚室で行われ、ネタニヤフ首相はECIをエルサレムに歓迎すると共に、ECIが欧州、世界でイスラエルのために重要な役割を果たしていることに感謝した。欧州、世界の働きに関して、「あなたがたは我々の良き友だ。」と語った。

しかしながら、EUに関しては失望を示した。「世界はここ数年大きく変化してきている。その中でも理解に苦しむのはEU指導者の対応の変化だ。」これは、近年、ブリュッセルに本部をもつEUが、特に西岸・ガザ地区などの紛争地帯でイスラエルの孤立を目的とする法案を採択したことに対する事柄を明示した。

「イスラエルはイスラム国(IS)やアルカイダのようなテログループに対して欧州の最高の防衛線である。イスラエル国家がなければ、中東の西側地域は崩壊していたであろう。」首相は続けて、「アラブ世界はそのことを理解しているが、欧州はこれに関して軽視している。」と語った。二国間会議ではイスラエルを支持する多くの良き友となる政府がヨーロッパにあることは分かる。しかしながら、ブリュッセルで行われた非公式の欧州理事会では、満場一致でイスラエルを自動的に敵にする採択が決定されたのだ。

「しかし、イスラエルは一人ではない。」「アフリカ、ラテンアメリカからアジアに至るまで、イスラエルの多くの技術革新から利益と問題解決と協力を得るためにイスラエルを注目しているだけではなく、同時に、ダイナミックに飛躍するイスラエル経済に投資する道筋を探っているのだ。」とネタニヤフ首相は語った。

「実際、首相は日々、世界中からイスラエルを訪れる政府高官たちを受け入れている。」とヤコブ国家安全保障アドバイザーは説明した。ネタニヤフ首相はECI理事会前にジュリー・オーストラリア外相、マーク・オランダ首相と会合すると同時に、アンナ・スウェーデン野党総長と会合している。先週、オランダ滞在中、首相はプライベートで、クリスチャンのイスラエルを支援するロジャー氏に感謝の意を電話で伝えた。「イスラエルのためのクリスチャン(Christians for Israel)」はオランダを拠点として活動する、ECIのメンバーでもある。

ECI理事会で首相は、クリスチャンらによるイスラエル支持は重要であると説明した。ブリュッセル本部にあるEUでのECIの働きに再び感謝すると共に、ニューヨークの国連でのECIの文化外交フォーラム、国連でユダヤの祭日承認促進の働きを感謝した。第71回国連一般総会が9月13日にスタートした際、1945年国連創設以来、初めてヨム・キプールの贖罪日が国連での公の祭日として認められ、就業日ではなくなったのである。

グレゴリーECI国連問題ディレクターは、「この承認は、イスラエル国家に益をもたらしただけでなく、約100カ国にのぼる国連加盟国のメンバーの国の祭日をも認められることになり、この分野でのイニシアチブをとったと言えよう。」と語った。

2016年9月1日木曜日

2016年9月 月刊報告


幻が15年後に実現

この月間報告書をブリュッセルで1週間過ごした後、ヘルシンキに戻る飛行機で書き始めているが、9月に入ったことを気付かされた。

ECIがビジョンを掲げてから9月初頭で15年目にあたるが、最初提示された文書は、匿名であったにも関わらず、その2日後受け入れられた。フィンランドの首都ヘルシンキでそのビジョンは承認され、その15年後の2001年には南アフリカのダーバンで国際連合が人種主義、人種差別、外国人排斥および関連する不寛容に対する世界レベルの会議を組織化し、それに関連するイベントが開催された。国連の会議に平行して行われたNGO会議では、イスラエルは人種差別的国家であるとしたが、今日では新たなる反ユダヤ主義の出発点だったと多くの人々は認識している。いわゆる反人種主義と人権活動家と呼ばれている者らが「イスラエルに死を」と叫んだのがこの会議であり、その結果、イスラエル向けボイコット戦略が国際フォーラムで最初に提示された。その会議の3日後にあたる9月11日には、ニューヨークとワシントンDCでテロの攻撃にさらされ、それ以来、世界は大きく変化した。

この混迷する只中で、神様は「この時のために」新たに再び台頭する反ユダヤ主義に対してクリスチャンたちを立ち上がる助けとなるためにECIを立ち上げたと信じている。

このようないきさつで「ECI誕生」を覚えるにあたり、この15年間、祈りと協力と経済的支援によって、私たちと共に真摯に立ち上がったすべての人々に感謝することを思う。ビジョンが与えられてから15年目にあたり(公式的には2003年3月組織が発足した)、1930代ドイツで起こった反ユダヤ主義:ユダヤ人ビジネスをボイコットし、欧州からユダヤ人たちを締め出し、準国民とする反ユダヤ主義のスタートでもあった。今日においても、高まる欧州の反ユダヤ主義はユダヤ人の生活を脅かし、新たに割礼や食事規制禁止の法律が潜在的にあることは、もはやユダヤ人たちが欧州で生活できない環境ができつつある。それに加え、イスラエル産のユダヤ産品がボイコットにターゲットになっているのである。

しかし、この時こそ、イスラエルの友らはもはや受け身ではない。さらに次の15年間、この毎月のレポートで、さらに次の15年間、祈りと財政支援でECIと共に立ち、将来的にはより強く、より効果的に働く新たな展開を提示する。


シンガポールのクリスチャン、アジアにおけるECIの働きに興味を示す

【シンガポール】 8月中旬、ECI創設者トマス・サンデルとガル副会長は、5月に実りある海外派遣の後に、フォローアップ調査のためにシンガポールを訪れた。ちょうどその2週間前、我々のアンデレ顧問弁護士は、オーストラリアへ帰国途中、シンガポールに立ち寄り、弁護士らとクリスチャンのリーダーたちと共に、ECIの法的働きを提示するために会合し、彼らは国際法に基づく問題に大いなる関心を示した。

シンガポールは一世代で、第三国から経済的国家に転換した例外的な国を証している。その理由の一旦は、1965年以降、イスラエル国家と親しい協力関係にあることが、この経済的成長につながったといえよう。今日、イスラエルとシンガポールは、世界的にダイナミックに経済成長し、シンガポールのクリスチャンは、独自の文化変容を保有しつつ、イスラエルを強く支持している。

ECI、夏の余震とともにブリュッセルに戻り、秋への重要事項を明らかにする

【ブリュッセル】 イギリスのEU離脱という国民投票の驚くべき結果とテロリストの攻撃の新たなる波という印象的な夏の後、8月の最後の週に欧州議会のメンバーはブリュッセルに戻ってきた。8月31日(水)、ECIは、さらなるテロから市民を守るためにヨーロッパはイスラエルから何を学ぶことができるかを話し合うための秋に向けての最初のヨーロッパ・レポート(こちらをご覧ください)を記した。

オランダのBas Belder欧州議会議員は、EUが未だに昨今のテロ攻撃の背後にある過激派イスラム教徒の危険な役割を認めることを拒んでいることに、怒りを表明した。政治の指導者たちは、メディアを協力して精神疾患を患う市民権を奪われた若い移民者たちを描き出し、ヨーロッパに反ユダヤ主義と過激派イスラム教徒が深く根ざす隠されたヨーロッパの文化を認識することに失敗している。

一方、ECIは、パレスチナによるイスラエルでのテロにEUからの資金融資が継続して行われている問題に対して、4月の公式訪問の間に提出し、EUの欧州対外行動局(EEASはEUの外務省)との対話を継続させている。追跡要求への応答の中で、中東部門のディレクターがこのように書いている。「パレスチナ自治政府に供給されるEUの援助は、とりわけヨーロッパの基金が合意された目的のためだけに使用され、綿密に会計審査されていることを保証する厳正かつ継続した監視の下にある」。しかしながら、この声明は、数多くの理由でEUの管理と監督の不足を訴えている欧州議会予算管理委員会の報告と明らかに違う。

さらに、最新の中東カルテットからの情報によると、パレスチナによる暴力の扇動の問題が和平への明らかな障害となっていると強調されている。しかし、ブリュッセルの責任を持つべき当局は何も悪いことはなされていないと拒否している。

パレスチナ自治政府による暴力の扇動はさておき、ECIは、イスラエルに対するボイコット運動(BDS)に関する継続した闘いに的を絞っている。ECIはイスラエルに対するボイコットあるいはイスラエルを差別するいかなる試みにも明らかに批判の意を表明した欧州議会議長の事務所と定期的にコンタクトを取っている。しかし多くのEU官僚が、ヨーロッパの要求をイスラエルが飲むように説得する新たなるボイコットを承認するいくつかの加盟国のグループからの欧州委員会での圧力の高まりを報告している。

これらのグループは、いわゆるキリスト教系NGO団体が多く、人権、宗教そして国際法という言葉を捻じ曲げて、イスラエルを際的なのけ者にすることを求めるものだ。先月、ワールド・ビジョンという、国際的なクリスチャン慈善団体が数十億の予算をもって秘密裏にテロリスト組織ハマスに資金提供していたことが明らかになった。ECIは監視を継続していく。そしてもし必要とあらば、継続的にユダヤ人国家に対立し、イスラエルをののしり悪者扱いするこのようなクリスチャン団体を名指しで告発し恥させるつもりだ。


シャローム・フェスティバル、平和のメッセージをもってエディンバラ・フェスティバル・フィリンジに参入

【エディンバラ、スコットランド】 外交活動を通して政府レベルに影響を与えることと同様、イスラエル・ボイコット運動がイスラエルを圧迫し、その芸術や文化そして生産物までもヨーロッパから締め出そうとしているように、イスラエルの友人たちが、イスラエルを支持するためにヨーロッパの街の通りを埋め尽くす活動もまた必要不可欠なものだ。

これはまさに8月に、世界最大級の芸術祭、エジンバラ・フェスティバル・フリンジで起こった。ECI後援のスコットランドの親イスラエル団体が、スコットランドとイスラエル間に平和の架け橋を築こうとの試みでイスラエルの芸術、音楽そして文化を紹介するシャローム・フェスティバルを企画した。

もともとのベルギーでのシャローム・フェスティバルは、イスラエルのためのベルギー連合と我々のベルギー代表のルース・アイザック、そしてアントワープにあるコイノニア・ミニストリーから参加したルースの姉妹のEugenia Daskapoulous-Tarzilou によって最初に始まった。ユダヤ人団体と一緒に、中東での平和と共存のメッセージをもって、数年にわたりアントワープとブリュッセルでいくつもの文化的なイベントを開催してきた。それゆえ「シャローム(平和)・フェスティバル」と名付けられている。

ベルギーでの経験に励まされて、スコットランド系イスラエル人活動家、ニゲル・グッドリッチは、過去においてイスラエル人芸術家が参加を拒否されたエジンバラ・フェスティバル・フリンジで、現在この平和のコンセプトを紹介している。今年イスラエルは、シャローム・フェスティバルを通じて、イスラエル・ボイコット運動によって提示されたものとは違ったイスラエルを表して知名度を増した。イスラエルの友人たちがイスラエルの文化を会場の中で祝っていた時、反イスラエルのデモ参加者たちは大声で抗議していたが、それは会場の外側だった。

我々の友人で英国でのパートナーでもあるニゲル・グッドリッチに栄誉があるように。彼はこれらすべてを可能にした。

ECIの若き成人たち、各国の若い世代に届く

【ヘルシンキ、フィンランド】 EUとイスラエル間の将来の関係は次世代の手の中にある。2001年の事前の学びで、これは後にイスラエルのためのヨーロッパ連合の創設を導くことになるが、聖書的なイスラエルの支持者たちは、1948年のユダヤ人国家誕生の奇跡、1967年のエルサレム再統合、そして1973年のヨム・キプール戦争でのイスラエルの奇跡的な生存の直接の経験を持つ人たちだという傾向があることに気づいた。

今の時代に育った人たちは、イスラエルを「占領勢力」また「人権破壊者」として描く、偏見に満ちたメディアの報道によりイスラエル国家について全く異なった体験をもっている。真実からあまりにもかけ離れたものであるにしろ、こういった新しい世代がイスラエルおよび中東での紛争に関しての確かな事実と真実を教えられなければならない理由を表している。

ECIの若い成人たちのグループは(先月の記事をご覧ください)、このメッセージを若い世代に伝えいている。学びと成長の途上にある若い人々に届くことは極めて重要なことだ。オランダでは、我々の若いリーダーの一人が自分の大学で小さなプロジェクトを始めたが、それは、どのようにしてヨーロッパの大学のキャンパスに我々のメッセージを運ぶかの試験的な学びになると期待している。

別の若いリーダーの一人、Ina Litmaはこの秋、フィンランドの異なる主要都市でツアーを通してイスラエルについての事実を提示することにより、イスラエル・ボイコット運動の虚偽に反対する国際クリスチャン・エンバシー・エルサレムとフィンランドのクリスチャン民主党の青年部によって支援されたプロジェクトに関わる。これは今日の情報戦において先手をとるアプローチとして
良い例だ。反イスラエル憎しみのメッセージを携えて学生や若い人たちに反イスラエル主義のグループが手を伸ばしている事実に基づいて、小さいが明確に声をあげている。イスラエルと中東の平和を願う人たちがよりはっきりと明らかにされる時が来ている。違いを明らかにしてくれているECIの若い成人たちに感謝する!

今月の報告を終えるにあたり、若い方々および人生の経験を積まれた方々双方の、すべてのECIを支援してくださる皆さんに改めて感謝の意を表明したい。もし経済的にECIの働きを支援したいと思われた方は、ここから詳細をご覧ください

今後のイベント

2016年11月5日 於:ロンドン
第1回ECIロンドン総会

講演者: Tomas Sandell, Jacques Gauthier, Ruth Isaac, and more.
詳細は後ほど。



2016年8月15日月曜日

2016年8月 月刊報告


7月という月は北ヨーロッパのほとんどは休暇の期間で、ヨーロッパの機関もブリュッセルでは7月中頃は閉まっている。しかしながらイスラエルとヨーロッパの敵に夏休みはない。この報告書に見られるように、休暇シーズン中もイスラエルと我々のヨーロッパ大陸はテロ攻撃の脅威にさらされている。これに加えて、イスラエルは国際外交の舞台で新たなる国際法の不正使用キャンペーンに直面している。どうか今夏、我々がイスラエルとともに立つ時に、我々とともに立っていただきたい。

イスラム過激派による夏のテロ、欧州を襲う

【ブリュッセル】 この月刊報告を編集している時、ヨーロッパの中心地での前代未聞のイスラム過激派によるテロ攻撃の時代到来を目撃した。ニース、ヴュルツブルグ、ミュンヘン、ロイトリンゲン、イスタンブールまたはサン=テティエンヌ=デュ=ルヴレでの野蛮なテロ攻撃を詳細にわたって記載するには、ここは適切な場ではない。ヨーロッパは、中東での恐ろしい現実にこれまで以上に目覚め始めている。中東では隠蔽された独裁政権といった形か、あるいは過激派組織ISのような野蛮なテロリスト集団によって、イスラム過激派のテロは日常の一部となっているのだ。

ECIは長年にわたり、イスラエルの地でのテロ攻撃を占領に対する反発だと正当化し黙認することの結果を警告し続けてきた。これらの解釈は今や古びたものとなり、我々は同じテロに、ここヨーロッパの中心地で直面している。もし我々が過去に欧州連合の対応の論理に追従していたら、今頃、我々はただ座ってテロリスト達と交渉するしかなく、おそらく領土のいくらかをイスラムのカリフの統治に属するものとして、あるいはただイスラムの武力に服従して諦めなければならなかっただろう。これには選択の余地がない。

それどころか、今こそヨーロッパが現代のイスラエル国家こそ中東で唯一の同盟国だと気づき、イスラエルの過激派イスラムとの長きにわたる戦いにから学ぶべき時だ。

最近の移民についての討論の中で、我々は中東から逃げている移民に対してクリスチャンの一致団結を表す必要があると指摘されている。ヨーロッパが彼らや他の避難民に安全な避難所を提供するため、ヨーロッパはユダヤ教とキリスト教に根ざす大陸だということを思い起こし、新たな中東になってはいけない。

あるいは、「何も信じない文明社会は、究極的には何かに服従することになる。」これをBret Stephensがウォールストリートジャーナルの最近の特別ページに掲載した時、彼はその素晴らしい記事の中で、我々がイスラエルから学ぶことのできる道徳的レッスンを指摘した。つまりアイデンティティーは偉大な自由の守護者になりうる、そして自由な社会は革新主義的な適応の中を生き残れない。

代表団が混乱のイスタンブールから避げた時、ユネスコ会議はエルサレム問題には触れず

【イスタンブール】 7月16日土曜日、未遂に終わった軍事クーデターはイスタンブールを大混乱に陥れ、国連教育科学文化機関ユネスコの世界遺産委員会の定例会議は、突然、劇的に終了した。この会議では、エルサレム旧市街の嘆きの壁はイスラム教の場所でユダヤ教やキリスト教と一切関係ないと宣言するパレスチナーヨルダン決議案について検討することになっていたが、10月24日にパリのユネスコ本部で再開することになった。

これは、エルサレムについての歴史と法律に基づく事実をユネスコの世界遺産委員会のメンバーに提示してきたECIおよび国際的な団体による数週間にわたる熱心な働きの結果だ。委員会の選抜されたメンバーに宛てた書簡の中で、ECI創設責任者のトマス・サンデールは、神殿の丘は過去数千年にわたりユダヤ教の最も聖なる場所であった事実に彼らの注意を向けた。「ユダヤ人とエルサレムの関係は3千年を超えることについては否定のしようがない。」予定されているイスタンブールでの投票に先立ってこのように記した。

別の声明の中で、投票の週の間ニューヨークでの会議で、有名な国際法学者でイスラエルについての法律の専門家であるJacques Gauthier博士はこう述べている。「神殿の丘や嘆きの壁を含むエルサレムの聖なる場所とユダヤ人との歴史的、宗教的関係は、パリ講話会議中の1919年2月27日にユダヤ人に代わって連合国に提出された声明の一部だった。列強は、国際法に基づいて定められた1920年4月25日のサンレモ会議でのこれらの歴史的主張を承認した。これらの権利は、1922年7月に国際連盟理事会によって承認されたイギリスの委任統治領パレスチナに含められた。委任統治決議は、「パレスチナとユダヤ民族の歴史的関係とユダヤ人のナショナルホーム(民族郷土)をパレスチナに確立することを承認するもの」と詳細を記している。これらの権利は現在国際法、及び国連憲章第80条の下、保護されている、とGauthierは説明している。

「UNESCOの決議案は、エルサレムの聖地に関するユダヤ人に与えられている基本的権利を侵害するもの」と結んだ。

ECIは引き続き、10月24日にパリで再開されるUNESCO世界遺産委員会の会議の行方に注意深く検証していく。この会議に関する詳細は、おってお知らせする。

パレスチナ自治政府がバルフォア宣言に関し英国を訴訟しようとする中、
ECIは法的働きを加速する

【ブリュッセル】 先月のUNESCO世界遺産委員会で、エルサレムとユダヤ人のいかなる関係をも否定した後、パレスチナ自治政府は、1971年のバルフォア宣言について英国政府を訴訟する計画で、別次元での国際法の不正使用を行っている。

しかしながら、バルフォア宣言は法的文書ではなかった。したがって訴訟を受けることはできない。イスラエルにおけるユダヤ人のナショナルホーム(民族郷土)の権利は1920年のサンレモ会議と1922年の委任統治領パレスチナ決議で承認されており、国際連合の前身である国際連盟によって満場一致で可決されている。これらの権利は国連憲章第80条によって保護されており、これらの権利の否定は国連憲章と国際法に矛盾するものである。

これはおそらく、パレスチナ国家に対する国際的な支援を確保しようとする一方で、同時にエルサレムとユダヤ人のいかなる関わりにも異議を唱え、事実を曲げてイスラエルでのユダヤ人の権利に抗議する兆候を示している。最近のこの国際法不正使用のキャンペーンと断続的な暴力の扇動と嫌悪(これは現在、カルテットによって公に認識されている)は、「平和的二国共存」の概念とは全くかけ離れたものだ。

イスラエルとパレスチ人間の紛争は現在、これらの根本的な問題に戻ってきている。
―ユダヤ人はイスラエルの地に属するのか、それとも単なる乱入者、不法侵入者なのか?

―ユダヤ人は彼らの国家に対する権利を持っているのか、あるいはバルフォア宣言、サンレモ決議、そして委任統治領パレスチナはすべて欠陥のあるものなのか?

これらの根本的な問いに対する解答は、将来のイスラエル、アラブ間の闘争を定義づけるものとなるため、ECIの法的働きは現在の最重要事項だ。

過去10年にわたるECIの働きを通して、2010年4月にサンレモ会議の90周年記念が始まり、我々は、ユダヤ人国家の法的基盤を世界の政府や議会に示してきた。この働きは、我々の顧問弁護士アンドリュー・タッカーと同様、Jacques GauthierとCynthia Wallace といった法的判断に優れた国際的な学者との協力によってなされた。

2014年以来、国際社会へのイスラエルとユダヤ人の多くの貢献についての理解を促進するために、国連での文化的外交フォーラムを通じてこの働きは拡大してきた。近代国家イスラエルの法的基盤と国連におけるその重要な役割についての説明もまた、ユダヤ人の祝日ヨム・キプール(大贖罪日)を新しい国連の公式祝日として認識することに貢献した。この働きの結果として、(また国連に対するイスラエル国会代表の素晴らしい仕事のゆえ)イスラエルは今日これまで以上に国連で強くなっている。

しかし今月の新しいニュースが証明するように、戦いは終わっていない。どうか我々のEU、国連そしてユネスコでの法的働きを促進するため、今月、惜しみないご支援をもって助けていただけないだろうか? 皆様のご支援とご協力に感謝している。

若い成人たちが祈りとネットワークのために国際的首都で会議

編集後記:毎月我々の最も重要な活動や情報の幾つかを報告している。しかしECIには一回の月刊報告に掲載できる以上のものがある。今月、ECIの若い成人たちのグループに彼らの活動を分かち合ってくれるよう頼んだ。

2012年以来、ヨーロッパの諸国からきた若い成人たちのグループは、ECIの政策と祈りのカンファランスに参加している。何人かのECIの幹部も同席しての短い会議も持たれている。

最初のより大きなECIの若い成人のカンファランスは、ECIの法律顧問アンドリュー・タッカーと数人の若き成人たちによって2014年にハーグで開催された。

その目的はイスラエル国家の法的基盤について学び、若い世代がより強固にイスラエルと共に立つための備えをすることにあった。このカンファランスのハイライトの一つはイスラエル大使館を訪問することで、ヨーロッパ中から若い成人たちの代表として、困難な状況にいるイスラエルを励ますことができた。このカンファランスの最後で、ヨーロッパからイスラエルに友好をもたらす、地政学的な側面に焦点を絞ったイスラエルへの特別旅行について祈り始めた。

2015年5月、グローバル・プレイヤー・コールの直後、ECI初の地政学的ツアーが持たれた。これはツアーの一団と会ったイスラエルの政治家、外交官、、活動家そしてジャーナリストたちと同様に参加者を励ます体験となった。30人の参加者のおよそ半数が異なる職業的背景を持つヨーロッパ各国の若い成人たちだった。

この地政学ツアーの後、これらの若い成人たちの代表たちがSkypeを通して連絡を取り合っている。このグループはフランス、フィンランド、英国、オランダ、そしてドイツからの人たちを含み、メディアや報道通信関係、政治、神学、国際法と科学技術やビジネスの分野で学んだり働いたりしている。祈りの中で、我々は、共に祈り、我々の国及びヨーロッパ大陸のため主から聞くことの重要性を感じた。

2015年10月の我々の共通の首都ブリュッセルでの会合から始めて、続く10ヶ月、それぞれの国の首都で会合を持つ。アムステルダム(1月)、ベルリン(4月)、パリ(6月)、ヘルシンキ(7月)、そして8月に行われようとしているロンドンだ。この会合では、各国の首都の重要な場所への訪問も含まれていて、例えば、他の若い活動家やイスラエルのために祈る人たちと共に集まるのと同様にパリのイスラエル大使館を訪問するといったことだ。この中核のチームは、真の友好と祈りに基をおき、神の将来の計画のために自分たちの立ち位置を求めている。そこには祈りと啓蒙と支持を通して現れているECIの精神の継承が認められる。

この期間に始まった実際的な計画は啓蒙を含む。チームとして、我々は、イスラエル・インターナショナル(http://www.isreality.org/)のための若いクリスチャンのブログに掲載するパラシャ(安息日ごとの聖書朗読箇所)についてのコメントを書いている。世界的に混乱しているこの時代に、若い成人たちにとって旧約聖書が親しみやすいものとなるように努めながら、イスラエルと諸国といったより広い枠組みでパラシャを説明するよう励んでいる。

神はヨーロッパの若い世代の中に新しいことをしておられる。それは隠され、また小さいが、しかし純粋な愛と国境を越える友情と共に始まっている。神の民イスラエルと神の約束の地に関する理解を分かち合うことにおいて建て上げられ、ヨーロッパ各国と全体の上に神の祝福を求めている。大いなることがこれからやってくるのだ!

ECI若い成人のグループについての詳細については、info@ec4i.orgにご連絡ください。

(写真:2016年6月、パリのイスラエル大使館でのECI若い成人グループ)

2016年7月1日金曜日

ECIプレス7月1日号


パレスチナ人テロリストによる13歳の少女刺殺事件の後、ECI、EUによるパレスチナへの資金提供の見直しを繰り返し求める

【ブリュッセル】  2016年7月1日 13歳の少女が自分の寝室でパレスチナ人テロリストに容赦なく刺し殺された事件を受けて、イスラエルのためのヨーロッパ連合(ECI)は、全てのEUからの援助を、パレスチナ自治政府があらゆる形態での暴力の扇動を停止することを条件にすべきだとの要求を繰り返した。殺人者は事件直後、パレスチナ自治政府大統領が属する政党ファタハが持つ公式ソーシャルメディアで「殉教者」としてたたえられた。

フェデリカ・モゲリーニ外相・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長(写真)と欧州対外行動庁(EEAS)の政治指導者に宛てた書簡の中で、ECIは、「欧州連合は、価値の一致だ。」ということをEEASに思い起こさせた。「EUは、少女が自分の寝室で無残に刺し殺され、殺人者はパレスチナ自治政府から「殉教者」と宣言されているような時に、顔を背けることはできない。しかも彼らはEUから何百万という援助を受け取っているのだ。EUは、もし中東の問題解決の一部を担いたいのなら、断固としてパレスチナ政府による暴力の扇動と美化を支援することを止めなければならない。暴力と憎悪の文化に見て見ぬふりを続けるのなら、EUは問題を残すことになるだろう。」とECI創設者トマス・サンデールは言明した。

書簡ではさらにはっきりと「EUは、EU内向けとEUが財政的にまた政治的に支援する政府ための別の価値観という2つの価値観を適用することはできない。パレスチナ自治政府のマフード・アッバス大統領は、先週ブリュッセルで行われたEU議会で拍手喝采を受けた。有罪判決を受けたテロリストへの報酬支払いや彼らの名前を通りや学校につけること、そして過激化を煽ることを含むテロ行為の慣行化と組織的に称賛する行為について、アッバス大統領の責任を問うことをヨーロッパの指導者たちはまたしても失敗しているが。」と述べている。

ECIは繰り返しこのような行為に対して異議を唱えて来た。また今年の5月にはインターナショナル・リーガル・フォーラムとフランスのNGO団体「Tous Avec」とともにEUの外交部門である欧州対外行動庁と会談、パレスチナ自治政府による慣行化された扇動行為と過激化の実例のリストを提出した。これはパレスチナ自治政府の公式チャンネル及びユダヤ人を悪者扱いし「侵略する蛇」と描写している現行の学校教育プログラムから得たものだ。

会談での我々に対する説明としては、EEASの公式立場は、パレスチナ自治政府による殉教称賛や有罪判決を受けたテロリストへの支払い、そして学校の教科書に記載されている暴力美化は、組織的な扇動や過激化には該当しないというものだ。

ちょうど4日前、アッバス大統領のアドバイザーでありファタハの中央委員会のメンバーでもあるAbu Al-Einein はパレスチナ人を鼓舞して、「イスラエル人を見かけるすべての場所で頭を切り落とせ。」と言った。この手の強調表現はファタハ政党によって、パレスチナ自治政府公式テレビチャンネル(PBC)同様パレスチナ自治政府公式ニュース機関(WAFA)によって多数の子供たちのプログラムの中に継続的に繰り返されている。こういった扇動は、暴力をエスカレートさせ、昨日の13歳の少女Hallel Yaffa Arielを含む多くの罪なき人々の死に対して責任がある。

「パレスチナ自治政府によってEU納税者の税金が憎悪と過激化を煽るために使われていることについてはEU加盟国の中で懸念が大きくなってきており、これはもはや無視することはできない。とECIの法律顧問アンドリュー・タッカーは述べた。彼は「国家の指導者や社会に認められた人物によって暴力とテロが扇動されることは、国連憲章にも反映されている国際法の基本理念に反するもので、欧州連合はこれらの基本理念が支持されることを確かなものとしなければならない。」と付け加えた。

ECIは、ブリュッセルの欧州連合においてと同様に、ヨーロッパ中の各国の議会で扇動の問題を取り上げ続けていく決意だ。

2016年6月15日水曜日

2016年6月 月刊報告


速報ーテルアビブのテロで4名が死亡。
アッバス議長「イスラエルは悪影響を刈り取っている」と発言

【エルサレム】 ハマスの幹部イスマイル・ハニエは、先夜テルアビブで起こったテロを「英雄的な」行為だと称賛し、彼は「英雄たちの」魂のために祈ると付け加えた。これがテロリスト組織、ハマスだ。だがEUから資金提供を受け、EUがイスラエルと交渉することを期待されている和平のパートナーであるはずのパレスチナ自治政府はどうであろうか?

マフード・アッバス大統領率いるパレスチナ自治政府の政党ファタハは今朝、イスラエルは自分たちがやったことの報いを刈り取っている、すなわちイスラエルが非難されるべきだという声明を選択した。テロ攻撃は、それがどれほどひどいものであっても、全く非難されていない。学校や通りにはテロリストたちの名前が付けられている。

潘基文国連事務総長は、その声明で、ハマスの指導者たちがこの攻撃を歓迎することを選び、それを祝うことを選んだことに衝撃を覚えたと語り、ハマスの祝砲に対して怒りの声をあげた。しかし、パレスチナ自治政府が暴力を正当化することはどうだろうか?国連事務総長は同様に非難するだろうか?

イスラエルのためのヨーロッパ連合は最近、EUの外交部門、欧州対外行動庁(EEAS)にレポートを提出したが、さらなる過激化とテロ行為の判決を受けている囚人への支払いのためにパレスチナ自治政府に使われているEUの資金提供の問題を強調したもので、この資金提供をパレスチナ自治政府があらゆる形態での扇動とテロへの使用をやめることを条件にする必要があるとした。(次の記事を参照)

ECI創設者トマス・サンデールは現在エルサレムにおり、イスラエル政府に哀悼の意を伝えた。駐イスラエルEU大使のLars Faaborg-Andersen氏への別のメッセージの中で、サンデールは繰り返し、ECIは、パレスチナ自治政府指導者がこれらのテロ行為を非難するまではパレスチナ自治政府への資金提供を凍結すべきだと求めた。

ECI、EUにテロリストへの資金提供の停止を要求

【ブリュッセル】 イスラエルのためのヨーロッパ連合は、欧州対外行動庁(EEAS)とEUの外務省に対して、パレスチナ自治政府が、有罪判決を受けたテロリストへの支払いを含むあらゆる形態での扇動と過激化をやめることを条件に、すべての経済支援を行うように求めて報告書を提出した。この報告書は、2016年5月25日水曜日にブリュッセルで行われたEEASとの会議で、International Legal ForumとフランスのTous avec Nousと共同で提出された。

EEASの公式立場は、パレスチナ自治政府による殉教者の称賛、有罪の殺人者やテロリストへの報酬、そして学校の教科書での暴力の称賛は、扇動の慣行化と過激化には至らないというものだ。この立場は、多数の証拠が提出されたにも関わらず、会議の中でも再度主張された。

ECIの法律顧問アンドリュー・タッカーは、その声明の中で、EU官僚に過去の過ちから学ぶことを思い起こさせた。2005年、ECIは同様の懸念を欧州理事会に提起したが、当初欧州理事会はそれを拒否していたが、後になってECIの方針説明書に記載されている論拠を引用してパレスチナ自治政府へのEUのすべての資金提供を凍結した。しかしその行動はわずかに遅れ、一ヶ月後にはハマスが反腐敗勢力としてガザで支配権を得て選出された。

現在、EU加盟国の中にはパレスチナ自治政府がEU納税者の税金を嫌悪の扇動と過激化のために誤用することに関しての懸念が広がっている。ECIは、欧州連合でと同様、国々の議会にこの問題を提起している。(そのプレスリリース全文はこちらからご覧ください。)EEASと会談したECI代表はECI法律顧問アンドリュー・タッカーとブリュッセル代表のルース・アイザックだ。

ECIがシンガポールから学ぶようにシンガポールはECIから学ぶ

【シンガポール】 日本の国会と様々な教会のグループでサンレモ決議のプレゼンテーションをする関係で4年前に初めて東京を訪問して以来、ECIはいつもアジアに対して好感を持っていた。
しかしヨーロッパと国連での我々の果たすべき役割のゆえにアジアの国々にはほどんど訪問する時間がなかった。しかしながら、5月中旬、小さな代表団がECIのユニークな働きを分かち合うためにシンガポールに招待された。この公式な主催者は、イスラエルとヨーロッパに関心を持つコーナーストーン・コミュニティー・チャーチのYang Tuck Yoong牧師だ。

この教会はスウォンジーにあるウェールズ・ヒストリック・バイブル・カレッジを買い取り、伝説に残るような名高いイスラエルの支持者であり執りなし手だったリース・ハウエルのかつての拠点だった聖書学校を運営している。アジアの多くの信仰者たちは聖書研究に焦点を絞ったイスラエル関連のミニストリーやイスラエルへの団体旅行には馴染みがあるが、ほとんどは祈りと教育と擁護を通してイスラエルを支援するために一人の人もまた政府や国際機関とうまく関わることができることを聞いたことがない。

6日間の滞在期間、トマス・サンデールはコーナーストーン・コミュニティー・チャーチで4つの集会で話をする機会を得た。そしてチームは人々が政府と関わるのと同様、クリスチャンの働きの指導者たちと会った。ECIもまたイスラエル建国68周年を祝うために招かれたが、シンガポールの首相がイスラエルを訪問したちょうど2、3週間後だった。これはシンガポールの首相がイスラエルへの初の公式訪問だった。

シンガポールがECIから多少なりとも学ぶことができたとすれば、一般的にいって西側のクリスチャンは、社会においてユニークなインパクトや影響力を持つシンガポールの教会からより多くのことを学べるだろう。今年シンガポールは50周年を祝う。遠く離れた第三世界の交易の場として始まった国が年月を経て経済と発展において世界的リーダーになっている。これはその形成期に国を席巻したカリスマ的リバイバルを通してのクリスチャンの影響と、イスラエルに敵対する国々に囲まれているにも関わらず、イスラエルとともに立つことを約束したシンガポールの献身のゆえだと多くの人々が信じている。

滞在期間中、多くの戦略的関わりが作られ、ECIはさほど遠くない将来にシンガポールとアジアに帰ってくるだろう。

ECIの代表団はECI議長のRudolf Geigyと妻エリザベス、役員のAntti Hamalainenと創設者トマス・サンデールで構成された。(写真:ウェールズのバイブルカレッジの複製を前にしてECIチームとYang牧師)

2016年5月16日月曜日

2016年5月 月刊報告


このマンスリーレポートを書きながら、かなり精力的になされた働きを振り返っている。

ニューヨークの国際連合本部で最初の過越の祭のセーデル(過越祭の最初の夜の晩餐)をECIが共催した。またブリュッセルの欧州議会でのECI年次政策カンファランスを開催、毎月の新しいヨーロッパ・レポート・プログラムを記録、そして最後に我々の毎年恒例の祈りのサミットを組織した。すべてが同じ週に、しかも2つの違う大陸での働きだった!

おそらく我々の今までの働きの中で、最も働きが集中した週の一つだろうが、同時に最も実りの多い週でもあった。祈りをもって忠実に我々と共に立ってくださり、また我々がイスラエルと共に立ち続けるために捧げてくださった皆様の経済的なご支援に心から感謝を捧げる。

イスラエルが国連安保理の避難を回避した時に、ECIは国連で初の過越祭のセデルを共催

【ニューヨーク】  国連イスラエル大使のダニー・ダノン氏がニューヨークの国連本部で栄誉ある立場に立つことは、そうあることではない。しかし4月18日月曜日、ダノン大使は栄誉の座に座り、イスラエルに敬意を表しユダヤ人の祝日から学ぶために集まってきた約30カ国からの大使、大臣や国連の高官たちに囲まれた。

この日は、国連イスラエルミッションとECIの文化外交フォーラムによって運営された。

実は過越の祭の前夜、イスラエルは国連安保理で、それに劇的なことを加えるだけの敵意のある決議案に直面することが予想されていた。

過越の祭のセーデルの夕食会のテーブルに集まった各国の代表は、ハガダーの聖書的な物語を読み、ラビのエリ・アバディー師とグレゴリー・ラフィーティ、そしてトマス・サンデールによってなされた過越の祭が意味することの、今日の個人と国家にとっての重要性を聞くことで過越の話のレッスンから学んだのだろうか。

最終的に、決議案がに否決され国連安保理に提出されなくなった時、3500年前の最初の過越同様に、今年我々はイスラエルの神の忠実さを思い起こした。過越の祭のセデルの開催者として、この歴史的イベントがユダヤ民族に敵対することの愚かさを国々に思い起こさせる役割を果たしたと信じたい。

国連での否定的な評判にもかかわらず、いかに各国がユダヤ人の祝日から学ぶことに熱心であるかを再度、証明するものとなった。過去3年にわたり、ECIはユダヤ人の祝日を記念するためのいくつものイベントを準備してきた。その度に国連大使や国連のスタッフたちは参加することに熱心だった。

国連加盟国が「その剣を鋤きに打ち直し」(イザヤ2:4)、言明された彼らのゴールについて思いおこし、聖書で言われているように、ますます「ヤコブの神の道から学び」始めているのを見ることは、我々の喜びである。

ちょうど、昨年国連がヨム・キプールを公式の祝日と認めたことが、我々の国連での働きが無駄ではなく多くの実を実らせていることを表しているように。

我々と共に協力して、経済的にご支援くださることをぜひご検討いただきたい。皆様の贈り物をECIの国連での働きのためと記してしてくださることで、この重要な働きを国連で継続することが可能になる。

BDSが反ユダヤ主義を生み出す一方、イスラエルの技術革新は平和と繁栄を導くもの、と結び、ECI年次政策カンファランスは終了

【ブリュッセル】 ECIは、国連で最初の過越の祭のセデルを共催した2日後、欧州議会での第13回年次政策カンファランスを開催するためにニューヨークからブリュッセルに戻った。毎年EUの議員たちと関わることで、ECIはヨーロッパ連合の政策に肯定的な影響を与えることが可能になってきている。

西岸地区からのイスラエルの製品とサービスに対するEUの差別的政策の矛盾について数カ月に渡り論じてきた後、EUの指導者たちは、BDS運動が事実上、反ユダヤ主義を生み出していることをやっと理解した。ECIのカンファランスで、欧州委員会の反ユダヤ問題に対するEU特使のカタリーナ・バン・シュナーバン氏は、大学のキャンパスでのBDSイベントは反ユダヤ主義の台頭に続いて起こっていると言及。ユダヤ人学生がイスラエル国家との関係のゆえに再び大学のキャンパスで標的にされている事実に懸念を表明した。


Jan Sturesson氏は、世界経済フォーラムから国際クリスチャン商工会議所の会頭でもあるが、BDS が反ユダヤ主義を生み出す一方で、イスラエルの技術革新がイスラエルとパレスチナ双方に和平と繁栄を促進するものだと指摘した。彼のプレゼンテーションの中で、いかにイスラエルの企業が今日の世界の技術革新の牽引役の一人としての役割を果たしているかを説明し、イスラエルの経済からEUは学ぶように勧めた。社会主義者のS&DのPeter Niedermuellerから自由主義ALDEグループのHannu Takkulaや、保守党のECRグループのBas Belderまでというように、彼の指摘するポイントは政界の幅広い層の欧州議会のメンバーから支持されている。。イスラエルの技術革新とパリとブリュッセルでのテロ攻撃の直後にイスラエルから教えられた対処法に対する幅広い支持は、ヨーロッパでイスラエルの事例を示すための機会のユニークな窓を現している。


2016年4月9日土曜日

ECI、モラルある指導をEUに呼び掛け


ECI、反BDS解決とイスラエル嫌い終結に向けたモラルある指導をEUに呼び掛け

【ブリュッセル 2016年4月6日】 先月ブリュッセルで起きたテロ事件後、イスラエルを嫌う、イスラエル抹殺を公に教える急進的反イスラエル感情を誇張し合法化するBDS運動の国際的戦いの中で、モラルあるリーダーシップをとるよう、ECIはブリュッセルにある欧州議会で、EUに呼び掛けた。

マーティン・シュルツ欧州議会議長に宛てた書簡の中で、トマス・サンデルECI創設者は、シュルツ議長の反ユダヤ主義と過激主義に関する問題に強いリーダーシップを発揮していることに感謝の意を述べると共に、EUの反BDS解決の支持を募ることによって、イスラエルに対する差別と暴動の扇動を終結する努力を求めた。シュルツ議長はイスラエルとの良好関係を望む支持者であり、2015年11月、EUのイスラエル製品のラベル化の新たな政策に反対の立場を取った。

「欧州がブリュッセルで起きた卑劣なテロ攻撃の余波に甘んじる一方で、イスラエルに対するボイコット、売却、制裁を実施する行為がEU議員のイニシャティブで起きています。私たちはイスラエル嫌いの道を開こうとする力に乗ってはいけないのです。」

我々は平和共存に向けた将来設計を減退させる対立する巧言ではなく、恒久の平和に向けた実際的解決が必要だ。

「多くの異なった国々のすべての社会的地位から欧州市民に至るまで、我々はBDS運動に対して確固たる立場を取る必要があり、イスラエルへの差別は明らかに違法であり、EUが許すべきで問題ではないことを主張します。」

2月、欧州議会は、ISISのシリアとイラクにいるキリスト教徒と少数派に対する残虐的大量虐殺を正式に認める決議を最初の国際機関として認めた。欧州市民として、そのような重要問題に対して国際的なモラルあるリーダーシップを取った選ばれた議員たちを誇りに思う。「同じように、国際的フォーラムである欧州議会がBDS運動に向けた解決の決議を採択すべきであろう。」

ここ数カ月間、各政治団体の指導者らが、カナダのリベラル政権から英国の保守政権に至るまで、イスラエルへのボイコットは世界貿易機構(WTO)と関税貿易一般協定(GATT)から見るなら違法であるとした。さらに、フランスの最高裁判所は、一つの民族、国民、宗教で構成された組織に向けたボイコット運動であるがゆえに、BDSとは、個々人、グループに対する差別、増悪、暴動を扇動するものであるとした。

トマス・サンデルは「今こそ、欧州議会は次のステップに進み、歴史的に暴力と大量虐殺を助長したこれらの行為に有罪判決を下す時が来たのです。つまり、BDSという旗を掲げた現在の組織がユダヤ・ビジネスをボイコットし、糾弾していることに対してです。数世紀間、最悪な誹謗中傷はユダヤ人に向けられていましたが、今日その矛先は、反ユダヤ主義の名で、ユダヤ人個々人ばかりでなく、ユダヤ国家イスラエルに向かって、誹謗中傷へと広がり攻撃してきているのです。」と主張した。

メルケル・ドイツ首相は3月、ベルリンで行われた反ユダヤ主義に対抗する列国議会連合(the Inter-Parliamentary Coalition for Combating AntisemitismIsrael (ICCA)の会議で、
「『再び同じ過ちを決して犯さない。』という言葉は行動で表さなければなりません。」とスピーチした。3月初めには、マニュエル・ヴァルス・フランス首相が、反シオニズムとは反ユダヤ主義とイスラエル嫌いと同じ意味であることを述べた。

「イスラエルへのボイコット、制裁は、国際貿易法を侵害するものです。BDS運動は単にイスラエルの商品を排除するか保つかの問題ではなく、イスラエル国家が存続かどうかにあるのです。過去数年、ヨーロッパでは痛みを伴う証言となりますが、反イスラエル、ユダヤ嫌いはBDS活動を刺激し、その結果、ユダヤ人に対する暴動、テロが増大しているのは明らかです。」とサンデルは結論付けた。

平和への道のりは、民主主義と相互のコミュニケーションによって出来て行くが、BDSの促進は分派、分裂をもたらし、そこに共存はない。EUは、差別、扇動、WTO加盟国へのボイコットは間違いであり、違法であることを明らかにしなければならない。BDSとは問題であり、解決でもなく、EUが容認してはならない事柄である。

ECIは2003年、高まる欧州の反ユダヤ主義に対してクリスチャンのイニシアティブをとり、ブリュッセルで設立された。2005年1月、ECIは初のホロコースト記念日をブリュッセルの欧州議会で正式に開催した。その10カ月後、国際連合の総会で60対7で、国際ホロコースト記念日が1月27日に採択された。

今日、ECIは欧州とイスラエルの親善関係を育むために活動し、最新の反ユダヤ主義的発言、ユダヤ・ボイコット、イスラエルの孤立化と悪者扱いに対して戦っている。ECIの年次政策会議は、2016年4月21日に、ブリュッセルで開催予定である。

2016年4月6日水曜日

2016年4月 月刊報告


自衛についてイスラエルから学ぶ時が来た

【ブリュッセル】 2016年3月22日、ブリュッセルで起きたテロ事件は、テロの恐怖に脅えながら日々暮らす意味合いを理解する上で、歴史的重要な分岐点であった言えよう。32人もの罪のない人々の命を奪い、300人以上の負傷者を出した今回のテロ事件は、第二次世界大戦以降、ブリュッセルで起きた最も大きなテロ事件であった。EUの首都ブリュッセルがセキュリティの感覚を失った時、多くの人々の命が砕け散った。

テロが欧州の中心を攻撃した今、1948年にイスラエルが建国されて以来ユダヤ人が日々このような恐怖の現実にさらされていることを思い出させた。イスラエルの敵は、西欧諸国の多元的で解放された民主社会の敵ともなっている。今こそ、我々は、我々の基盤を攻撃する共通の敵、イスラム過激派と過激主義の悪の勢力に対して共に立ち上がる時が来たのだ。

テロの恐怖と暗黒の時代に、イスラエルは我々の助けてとして再び来てくれた。テロが起こる数週間前、イスラエル諜報機関の専門家は、ブリュッセル空港の安全手順の欠如をベルギー空港当局に警告した。全欧州の空港は空港に入る前のセキュリティチェック義務付けを、テルアビブのベングリオン空港並みの安全手順にまもなく切り替えざるを得ないのかもしれない。

欧州はイスラエルから学ぶことができる。来るべき「欧州の刷新、イスラエルのパートナーシップ」は4月21日木曜日に開催されるが、まさに時を得た会議と言えよう。詳しくは、info@ec4i.org まで。会議出席の登録は、4月8日まで。


「ECIのアメリカ人の友達」ワシントンDCにて形成

【ワシントンDC】 ヨーロッパにおいて反ユダヤ主義がその醜い頭をもたげ、またイランがイスラエルの存続を脅かす中、大西洋を挟んで我々が共に、イスラエル、またユダヤ人の方々の支援を行っていくことが重要だと考える。

ブリュッセルは今日、まさにユダヤ人に対する迫害の中にある。そして、2003年のECIの創設時から現在まで我々ECIは継続してブリュッセルのヨーロッパ機関においてユダヤ民族、またイスラエルと共に立ち続けてきた。

「アメリカとヨーロッパにおけるイスラエルの友達」のメンバー同士の絆を強めるため、我々のアメリカ人の友が反ユダヤ主義、またイスラエル嫌悪に対してECIと共に戦うという意味で彼らがヨーロッパに対して影響を与えられるように、ECIは新たな動きを開始した。それがこの「ECIのアメリカ人の友達」という組織だ。

この、新たな組織は3月18日金曜日にワシントンDCでの会議において形成され、今年の夏、さらに公に向けて正式に発足することになる。

今日、多くのクリスチャンの組織が様々な形でイスラエルを援助している。我々の召しは、ブリュッセルを中心とし、ニューヨークにおける国連本部とも外部連携しつつ、世界中におけるイスラエル支持の声を上げることにある。

我々はアメリカの教会、組織、また個人からの支持と援助を願っている。興味のある方はFaith Collins Childress  (Email:faith.collins@ec4i.org)までご連絡を。


ECI AIPACの年次集会にて新たなパートナーたちと会合

【ワシントンDC】 ECIの小グループは、ワシントンDCで行われたAIPAC(アメリカ・イスラエル広報委員会)の政策会議に初参加した。演説家、専門家たちがイスラエル国家をいかにより良く守るかということについて見識を分かち合い、それを聞こうと最大18000名の活動家が集まった。

アメリカの大統領選が注目される中、不備あるイランの核取引問題、増大するBDS運動の二つの問題は、会議期間中の主な課題であった。

国際親イスラエルコミュニティの人々の多くはヨーロッパにおける情勢を危惧しており、彼らが関与する方法を模索している。ヨーロッパのユダヤ人とイスラエル国家に対する脅威がより切迫したものになるにつれ、クリスチャンとユダヤ人親イスラエル組織が団結する方法を見出すと共に、会合を持つということは重要である。

AIPAC会議に参加したことにより、ECIスタッフは世界中からの新しいパートナーに出会い、我々の活動をさらに広げるための新しい機会を提供することができた。


ヨーロッパの使徒的指導者たちがイスラエルのために立ち上がる

【オスロ】 ECIの創設者トマス・サンデールは、イスラエルについてのメッセージを携え、ヨーロッパの教会の指導者らに届くために、オスロで行われた第3回使徒的指導者の年次サミットで、基調講演する一人となった。全ヨーロッパ教会指導者のネットワークとなるこの会の主催者、ジャン師は、多くの教会指導者が沈黙し、イスラエルに背を向けているこの時に、イスラエルとともに立つという明確な約束を表明した。

ヨーロッパのユダヤ人の将来が危ぶまれ、イスラエル国家が国際舞台で悪者扱いされている一方で、指導者らはイスラエルおよびユダヤ人と共に立つことの必要性を明確な形で支持し、ECIのメッセージは十分に受け取られた。

ユダヤ人たちを探し出して捕まえていた1930年代に我々がすべきだったことが問題なのではなく、むしろ歴史が同じことを繰り返すことを阻止するために今日何をするのかということが問題だ、とサンデールはサミットの代表者たちに述べた。

多くの指導者らはこのメッセージに応え、関わりを持っていくこと、またよりいっそうECIについて知ることに興味を示した。イラン系の神の働き人が、イラン政府がイスラエルに対して行っている恐るべき脅威に対して公式に赦しを求めた。

「イラン人たちはイスラエルを愛している。」と彼は述べ、「私の国はダニエル、エステル、そしてモルデガイの国だ。イスラエルとペルシャ(イラン)は同じである。」と語った。続けてホメイニを支持し1979年のイラン革命を支持したのはヨーロッパの国々で、それが今日の過激主義とイスラムによるテロを引き起こしているということを聴衆に思い起こさせた。

会議は、クリスチャン指導者たちがヨーロッパ大陸と世界の将来のために責任をもって、ともに立ち上がることの重要性をはっきりと示すものとなった。ヨーロッパはもしイスラエルとともに立つことを選ぶならば、祝福だけを受け取るのだということで代表者たちは合意した。

ノルウェー かつてのイスラエルの敵がイスラエルの友人に

【オスロ】 ノルウェーは北欧の小さな国だが人道主義超大国だ。石油の富のセンターであるだけでなく、ノーベル平和賞の中心地でもある。最初の国連事務総長のTrygve Lieはノルウェー人で数々の功績を残した。

しかしノルウェーは長年にわたり、イスラエルの最悪の敵の一つだった。これは2013年10月、新しい保守政権が誕生した時に変わった。その政権は保守党と現在の党首がイスラエルの友だと自称している進歩党で構成されていた。2014年イスラエルのシモン・ペレス大統領はオスロに招かれ、公式にかつてのイスラエルとユダヤ民族に対するノルウェーの敵意に対する赦しを求めたノルウェー国王に歓待された。多くの人が国王のスピーチは、イスラエルとノルウェーの関係に新たな、暖かい季節の到来を告げる大きな転換点になると考えている。

しかし変化は、さらに早く、ノルウェーのクリスチャンがイスラエル国家に対する彼らの責任に目覚めた時から始まっていた。2013年の12月、大多数のクリスチャン指導者の一団がエルサレムにあるイスラエルの国会クネセットを訪問、イスラエルを分割する青写真を進めるオスロ合意に対して公式に赦しを求めた。この訪問はノルウェー国内のあるクリスチャンから批判されたが、イスラエルのクネセットと一般によって大いに支持された。

ノルウェーのクリスチャンの間でのこの草の根の動きは、ノルウェーとイスラエルの関係の新しい季節への道を開くものとなった。

多くの物言わぬヒーローたちがノルウェーのクリスチャンの中に多くいる、彼らは公にそして彼らの地方教会でイスラエルのために立ち上がっている。ある牧師は以下の話を分かち合ってくれた。

「私が牧会している教会は、かつては国内最大規模の教会だったが、ほとんど閉鎖状態になってしまった。それは私が教会を引き継ぐように言われた頃だった。私が最初にとりかかったことは、イスラエルとノルウェーの国旗を講壇に一緒に掲げたことだった。今日私たちは再び成長し、これまで使っていた建物では手狭になるほど大きくなり、すぐに新しい建物を見つけないといけなくなるだろう。イスラエルを祝福することは、常に私たちの神学の一部だった、しかし歩みの中でどこからかそれを失ってしまい、それから教会の人数は減り始めた。私たちがイスラエルを祝福する時、私たちが祝福されるのだ。」

ECIは、イスラエルを祝福したいと願うヨーロッパと世界の教会とクリスチャンの一致のため、使えるものとなりたいと願っている。我々は政治レベルの人々やイスラエルのために声を上げる国際団体を支援することで、その働きをなしている。

もし皆さんが祈り、あるいは経済的支援によってECIと協力したいと思われたら、ぜひ、ご連絡ください。私たちが共に働けば、より良くなるであろう。




2016年3月25日金曜日

ECI、テロ対策にイスラエルと一致を呼び掛け


ECI、テロ対策にイスラエルと一致
過激派を根絶やしにする努力を欧州に呼び掛ける

【ブリュッセル、3月23日】 ECIは、22日ブリュッセルで起きたテロ事件を非難すると共に、事件は、欧州議会の近くにあるECI本部からほんの数ブロック離れた所で起きた。幸いECIスタッフはみな無事であったが、この事件で34人以上もの犠牲者と200人ほどの負傷者が出た。そして、このような痛ましい事件がベルギーで起きたのは、第二次世界大戦以来のことである。

22日、トマス・サンデルECI創始者は、犠牲者の家族にお悔やみを述べるとともに、欧州、そして世界で起きているイスラムテロを根絶やしにする努力をEUに呼び掛けた。彼らは人種、国籍など無差別である。エルサレム、イスタンブールで起きた事件と同じように、ブリュッセル、パリでも彼らの行為を非難する必要がある。まさに今こそ、恐るべき犯罪者と彼らに資金援助する者たちに対して、共に自由の価値のために、全国民の自由を勝ち得るために立ち上がる時だ。

「このテロはベルギーという欧州の中心、重要な拠点で国境を越えて起こっています。翌日は一日中、テロの犠牲者のためにベルギーは喪に服していました。特に、今は、私たちを引き裂く心ないコメントや中傷を避けることは重要でしょう。」

事件のあった当日、イスラエルのネタニヤフ首相は、「ブリュッセルの事件はここ一連で起こっているテロ攻撃の一つです。」と語った。「イスラエルで日々起きているテロと、パリから米サンバーナーディノ(カリフォルニア)、イスタンブール、象牙海岸、そして、今回はブリュッセル。これらは一連の我々に対する攻撃であるのです。」

これらのケースで言えることは、テロリストたちは解決できない不平がある。「なぜなら、彼らが求めているものは、われわれをまったく破壊することであり、全支配である。彼らの根本にある要求は、我々が単純にいなくなればいいと思っているのだ。」とネタニヤフ首相は語り、「我々が取るべきテロ対策は、一致団結し、共に戦うことだけだ。」と付け加えた。

欧州とイスラエルは以前にも増して、テロと戦うために一致し、立ち上がる必要がある。サンデルECI創設者は欧州報告書の中で次のように強調した。

「欧州は今こそイスラエルが必要であり、共に働くべきであるのは明らかです。欧州で起きているテロの脅威を見る時、パリに、そして、ドイツで欧州の地域で血を流されるのを防ぐために、いち早く手助けに来てくれたのはだれであったのか。イスラエルの情報機関であり、テロ問題に少なからず経験がある人々でした。それゆえに、イスラエルを疎遠することなどできません。我々はイスラエルをパートナーとする必要があるのです。」

我々は国は違ってもテロの脅威に直面している。シャルル・ミシェル・ベルギー首相は22日の会見の中で「共通の戦い」と表現した。自由がブリュッセルの中心で襲われ、パリでは数カ月前に、その前は、ロンドンとスペインであったように。

過激派思想を一掃するために、偏狭な思索が過激思想を生み出す環境を作り上げていることを理解することは明白である。そのような考えは、急進的な人種差別、セクト主義、離別をもたらし、民主主義、自由、平等の基本的価値に敵対するものである。

英国のキャメロン英首が、2015年7月の過激派思想への対策計画を明らかにしたスピーチで次ように述べた。「これらの偏狭思想は一般的に、ユダヤ陰謀説と言われるものから始まり、そして西側社会と基本的自由を敵とする概念へと発展していった。そして、最終的には、カルト的な無差別殺害の概念へと帰結するのです。」「もしロンドンでの暴動が正当化されず、イスラエルでの自爆テロは別問題だ言うならば、それは問題の一部にしかすぎない。」

ECIはEUに、増悪をあおる思想に対して、欧州においても、世界においても、人々の生活を危険さらすものであることを理解することを呼び掛けている。我々は、テロリズムに影響されるコミュニティを助けなければならない、過激教育に対し、過激主義と偏狭思想、反ユダヤ主義のリンクを明らかにし、欧州の過激化を効率的に根絶やしにするためである。

ECIは2003年、高まる欧州の反ユダヤ主義に対してクリスチャンとしてのイニシアティブをとるためにブリュッセルで設立された。今日、ECIは欧州とイスラエルの親善関係を育むために活動し、最新の反ユダヤ主義的発言、ユダヤ・ボイコット、イスラエルの孤立化と悪者扱いに対して戦っている。ECIの年次政策会議は、2016年4月21日に、ブリュッセルで開催予定である。

2016年3月14日月曜日

2016年3月 月刊報告


ECI、イスラエル支持を高めるため、草の根の支援者を動員

【ブリュッセル】 今月Ruth Daskalopoulou-Isaac をECIの仲間に迎える。彼女はコミュニュケーションの向上のため、さらにイスラエルを支持する草の根の後援者を集めるため、コーディネーターとして任命された。肩書きは「ECIミュニケーション・マネージャー」となり、また5ヶ月におよぶ最初のプロジェクトのブリュッセル代表としても働きを担う。

ルースは、ごく最近ではイスラエルのためのベルギー連合やベルギーで開催された「シャローム・フェスティバル」等、多年にわたり、イスラエル擁護の働きに関わってきた。「シャローム・フェスティバル」は、平和(シャローム)と共存への積極的なメッセージを伴ったユニークな社会奉仕の催しで、ヨーロッパの通りでイスラエル支援に好意的な印象を与えるものだ。

ルース・アイザックのほか、アンドリュー・タッカー、カタリーナ・サルミ、フェイス・コリンス・チャイルドレス、グレゴリー・ラフィティ、そしてトマス・サンデール、ペリーヌ・ドュフォクスで構成される本部チームは、現在休暇中だ。

チームは、ECIのメッセージをヨーロッパ圏内や世界中に広める助けをしてくださる多くのボランティアの皆様によって支えられている。今月我々は特に、月刊報告と公式声明文を7つの異なった言語に訳してくださる素晴らしい翻訳者の方々に感謝したい。もしこれらのニュースレターをさらに他言語の翻訳することができるか、あるいは既存の翻訳チームを励ましていただけるなら、ぜひ、事務所にご連絡ください。


イスラエルのための大西洋対岸パートナーシップ構築のためのECIの新構想

【ワシントンD.C】 ヨーロッパは数世紀にわたりユダヤ人にとっては主戦場だった。残念なことには、これは今日の実情でもある。過去、アメリカは、大陸の支配権を得ようとする全体主義体制を阻止するため、ヨーロッパで闘う優秀な者達を送りこみ、ユダヤ人を絶滅から救ってきた。ヨーロッパ人として、我々は永久にこれらの犠牲に感謝する。

もう一度、我々はヨーロッパ人、アメリカ人として新型の反ユダヤ主義に対する闘いに共に立ち上がるように呼ばれている。これらの新らしい形の反ユダヤ主義の一つが、いわゆるBDS運動(イスラエル製品のボイコット、出資の引き上げ、そして制裁)だ。これはアメリアの政策にも影響を及ぼしている。ヨーロッパとアメリカの両方で同時に立ち向かう必要がある。

2016年3月11日金曜日

ECI、EUとイスラエルの親善回復を歓迎


ECI、EUとイスラエルの親善回復を歓迎
宗教的過激派の新たなイスラエル・ボイコットを懸念

【ブリュッセル 2016年3月10日】 ECIは、4月21日ブリュッセルで年次政策会議を開催することを発表した。会議の目的は、EUとイスラエル二国間の関係に亀裂が入ってから、再び外交関係を樹立させ協力関係を促進することである。

EU・イスラエル関係は、EUが1967年以降イスラエル入植地の商品に限り生産地を明記する方針をEU諸国に明示してから外交関係は低迷している。しかし、その通達は、マルティン・シュルツ欧州議会議長が、パレスチナ人の高い失業率を生み出すことにつながり「逆効果」であると否認した。

2月初め、フェデリカEU上級代表は、ベニヤミン・イスラエル首相と会合し、EU通達の緊張改善とイスラエル親善関係を求める旨を伝えた。さらにフェデリカ代表は、EUの生産地明記通達が、偏見なく、二国間に何の隔たりもなく直接交渉ができる最終的な和平合意がなされるよう努力することを明らかにした。

フェデリカ代表は、また、EUはどのようなイスラエル・ボイコットに対しても反対し、それゆえ、英国政府やフランス最高裁判所、カナダ議会が先月イスラエル・ボイコットに反対声明を出したように、声を挙げていくことを確言した。

EUのイスラエル関係回復のイニシャチブ、そして、キャメロン英国首相や他の欧州各指導者がBDS運動(イスラエルの会社や商品をボイコットしようとする運動)に反対の声明を発表している声明に、トマス・サンデルECI創始者は賛同した。

「同時に、世界にある政治・宗教の過激組織は、イスラエルを悪者扱いにし、新しいボイコット運動を呼び掛けている。 イスラエルとパレスチナの共存を推進するのではなく、分立させようとしている。」とサンデルは述べた。3月初旬に行われた57諸国で構成されるイスラム協力機構(OIC)の特別会議では、対イスラエル経済戦争を強化することで方針を固めている。

ECIは2003年欧州に台頭する反ユダヤ主義に対して、クリスチャンの指導的立場を取るためにブリュッセルで確立した。今日、ECIは欧州とイスラエルの良好関係を育み、イスラエルへのボイコット運動、イスラエルの孤立化、イスラエルを嫌う動きを守るために世界レベルでクリスチャンのネットワークを確立し、共に働いている。ECI年次政策会議は、2016年4月21日、ブリュッセルで開催される予定である。


2016年2月13日土曜日

2016年2月 月刊報告


新年に新しいWEBサイト、新しい優先順位

2016年の新たなスタート時、そしてホロコースト記念日の週に、ECIのサイトを新たに立ち上げた。どうぞ訪問くださり、ご感想を聞かせてください。www.ec4i.org

ペリーヌとWeb制作に携わったフランスの会社に感謝する。年々仕事の範囲が広がる中で、新しいシーズンに備えるためにも整理統合の年となるように感じる。

・ECIは、ルドルフ・ゲイギー氏を新会長に迎え彼の指導の下に内部構造の刷新を図っている。この改革は組織内部とチームワークも含まれている。

・2016年はブリュッセル本部の仕事を強めることによって、ECIの存在と世界的な影響力を強化する。

・ECIは国々に対する働きの強化を願っている。12月には、EUがユダヤ人入植地域でラベルの貼り付けを明示してきたが、それに対して、EU加盟国に速やかに対応してきたような活動をさらに進める意向である。

・国と国が手を取り合うならば、より多くの人々を草の根運動に参加することができる。ホームページが有効に用いられると同時に、ソーシャルメディアを用いても働きかけていきたい。

ECIのこのような働きを維持するには経済的な基盤が必要である。イスラエルとユダヤ人に対する働きを多くの人々に伝えるためにも、寛大なるご献金をお願したい。


EU高官、パレスチナ人のヘイトスピーチは和平の障害と認識

【ブリュッセル】 EU高官がパレスチナ人のヘイトスピーチが中東での和平の妨げになっているとの認識を初めて示し、極めて重要なこの問題について、ECIと協力して働くことを求めた。
これは先月ブリュッセルで行われた、EU高官とヘイトスピーチに関するイスラエル人専門家との会議の驚くべき結論だった。慎重さを問題の性質上、現時点では解決を見出すために協力を求めるという真摯な申し出があったということの他は、詳しいことを明らかにすることは控えたい。

これはヨーロッパの各組織の高官たちと建設的に関わりを持ち、我々の共通の目的である中東における公正と持続する平和に焦点を絞ることによって、いかに実際的な結果に到達できるかのよい例証だ。

我々がこの平和に到達するためどのように最善を尽くすかということは、しばしば我々の見方とと異なるかもしれない(EUのユダヤ人入植地生産品へのラベリング明示のように)。しかし心を開き、建設的なアイデアを提示し続けることにより、イスラエルとユダヤ民族の利益のために最大限に仕えることがができる。

2016年1月19日火曜日

2016年1月 月刊報告


期待含みで終えた2015年
2016年はどんな年になるか。

昨年、ヨム・キプールが国連機関の祭日と認められたことによって、期待含みの一年で終えることができた。国連での承認は、我々の努力がいかに無駄でなかったかを証明している。2年半にわたる絶え間ない運動はついに国際社会にイスラエルの場所を増強させる具体的な結果となった。これこそが、ECIが進める文化外交フォーラムの主要な目的である。

先月、ECIの活動が共に働く時にいかに影響力を持つかを述べてきた。昨年12月、ユダヤ人入植地域でEUがラベルの貼り付けを明示してきたが、それに対して、我々は協力者を募り、EUの20カ国以上の政府にEUガイドラインがいかに不適切であるかの書簡を2日間以内に送った。

しかしながら、昨年は、2つの主要な目標が達成されたにすぎない。2016年には多くの者たちと手をつなぎ、さらに目標達成のために働きを進めていきたい。共に手を取り合えば、力が発揮されるのだ。

ヨム・キプールが国連の祭日に認められる

【ニューヨーク】 2015年12月18日金曜日、国連でヨム・キプルが祭日として認められ、ECIは充実した一年で終えることができた。祭日の承認はクリスマス休暇の1週間前、ECIがニューヨークで働きを進めていた最後の日であった。

この決定の経緯を振り返ると、2013年8月、ECIがイスラエル政府に最初に発案してから、2年と半年の活動で実を結んだといえる。その数週間後、エルキン副次官外相がエリアソン国連事務次長に第68回国連総会のハイレベル・セッションでユダヤの祭日案を提案した。

2014年5月12日には、当時のロン国連イスラエル常任大使が、ECIが立ち上げた文化外交フォーラムで、192カ国のすべての国連加盟国に公開書簡を送り、承認願いを出したことを発表し、勢いを得た。32カ国の加盟国がその書簡に応答し調印し、最終的には65カ国がイスラエルを支援する意を示した。さらに、祭日が承認されるにあたり、サマンサ国連米大使は、変動的な祭日、アメリカの祝日である大統領の誕生日で重要な役割を担った。その他にも6つの他宗教の祭日が変動休日として承認された。

ECI、ティラナとニューヨークで行われたハヌカーの祭に出席

ECIはユダヤの祭を認識し、促進し、学ぶ働きを進めているが、その感謝の意として、アルバニアの首都ティラナ、ニューヨーク、ブリュッセルで開催されたハヌカーの祭のレセプションに招待された。

【ティラナ】 すでに昨年、ブヤル・ニシャニ・アルバニア大統領主催のハヌカーの祭りで行われたECIと文化外交フォーラムの代表としてグレゴリー国連ディレクターが出席している。今年は、ジュディーECIスタッフとともに、イスラム教が多数を占めるアルバニアの国で、ハヌカーの祭りがいかに公の祭日として認識されつつあるかを語る機会を得た。祭りのレセプションの後には、ブヤル大統領と会合し、普遍的メッセージがあるユダヤの祭日、ハヌカー祭に敬意を払い、祝う意味合いを語った。

【ニューヨーク】 そのわずか3日後には、ロナルド世界ユダヤ協会会長、新任のダニー・ダノン国連イスラエル常任委員主催のニューヨークで開催されたハヌカー祭に、グレゴリーECI国連ディレクターとECI創設者トマス・サンデルが出席した。レセプションには、ルーベン・リブリン・イスラエル大統領のスピーチがあり、国連外交官や、エリアソン国連副事務局長も出席した。

ECI、新任のイスラエル国連大使と顔合わせ

【ニューヨーク】 新年のニューヨーク訪問最終日は、新任のダニー・ダノン国連イスラエル大使との顔合わせを含んだ。ダノン大使は昨年10月に前任のロン氏からポストを引き継いだ。ダノン大使は国連では新顔だが、ECIにとってはそうではない。ダノン大使は2009年にはすでにクネセット(イスラエルの国会)の新メンバーで、ECI創設者トマス・サンデルとはストックホルムで私的な晩餐で会い、友好関係を保ってきた。同氏は2010年4月のサンレモ決議第90周年式典で、イスラエル政府の公式代表だった。

新しく就任したダノン大使は、すでにECIの文化外交フォーラムとECIの国連イスラエル・ミッションで協力関係にあり、その働きの継続と拡大に熱心であったため、ECIの活動と文化外交フォーラムについての説明は必要なかった。

ECIは新しいイスラエル国連大使を歓迎すると共に、ECIの国連イスラエル・ミッションで、ダビデ・ロエット副常任代表を含むスタッフ、そして新任の国連大使と共に、イスラエルために働けることを期待している。

ECI、ブリュッセルの年次シンポジウムで、ヨーロッパ文化と価値観に貢献するユダヤ人に注目

【ブリュッセル】 ブリュセルでの新たな安全保障上、2015年年次政策会議は、2016年4月21日延期に延期せざるを得なかった(下のお知らせを参照)。勢いを失わないためにもECIは、12月2日から3日にかけて、欧州議会でのシンポジウムを組織した。シンポジウム開催の1週間前、ブリュッセルが厳重な封鎖状態だったにもかかわらず、予定通り開催することができた。

シンポジウムでは、ドイツ政府からの講演者と同様に、欧州議会と欧州委員会からの講演者も、いかにユダヤ人コミュニティーが時と共にヨーロッパ文化と価値観に貢献してきたかを説明した。

「16世紀中頃、世界のユダヤ人口の80%がポーランドに住んでいた。」とヨーロッパ議会のリチャード・ヘンリー・ポーランド副大統領は述べた。どのようにポーランドは同国のユダヤ人コミュニティーの継続的な存在によって形成されたかを続けて説明し、ある筋によれば、ヘブライ語で「安全な住まい」という意味があるポーランドという国名にもそれが表れている。

フェリックス・クライン独大使は、ホロコーストという悲惨な出来事にもかかわらず、どうしてユダヤ人が再びドイツに戻って来ているかについて言及した。ヨーロッパでのユダヤ人の重要な役割は、母国のためにノーベル賞を受賞したヨーロッパ在住のユダヤ人の数の多さに比例して、明らかに表されている。彼らの貢献なしに、ヨーロッパは現在のヨーロッパであっただろうか。

「ヨーロッパのユダヤ人について語る時に、我々はヨーロッパのユダヤ人の生活のこのポジティブな面を思い出すことは重要なことだ。」と語った。

ヨーロッパにおけるユダヤ人の存在の第三の例は、スペインの事例に現れている。それは1492年に全スペインのユダヤ人口を強制退去させたことだ。スペインのラウル・フエンテス欧州委員会委員(写真)は、ユダヤ人が排除された時にスペインは自分のアイデンティティーの多くを失ったことを認めた。彼はスペイン国王の「ずっとあなたがたに会いたいと想っていました。」という言葉を引用した。スペインは最近、スペイン系の先祖をもつことを証明できるユダヤ人に対して市民権を発行することを認めた。

史上初、反ユダヤ問題EU特使、ECIのシンポに初出席


【ブリュッセル】 12月1日、EUはカタリーナ・バン・シュナーバンを史上初の反ユダヤ問題に対するEU特使として任命した。その二日後の12月3日には、欧州議会で行われたECIシンポジウムでEU反ユダヤ問題特使として公に姿を現した。

このシンポジウムでカタリーナ氏は反ユダヤ主義に対する初のEU特使として自分の役割を説明し、ECIと協力して働くことに期待すると述べた。

ヨーロッパにおける反ユダヤ主義の台頭を考えることをさておき、ヨーロッパの文化と価値観に対するユダヤ人たちの積極的な貢献について語った。「困難に負けない忍耐強さはそのような価値観の一つです。」と語った。何度も差別に直面し、困難な環境のもとで生活せざるを得なかったにもかかわらず、その忍耐強さを通してユダヤ人の方々はヨーロッパ文化に貢献し続けてきました。」

トマス・サンデルは、ECIがユダヤ人のヨーロッパ文化に対する積極的な貢献に注目する理油を説明してシンポジウムをまとめた。

「我々は、単に寛容さを主張することでヨーロッパの反ユダヤ主義と戦うことは決してできない。」

反ユダヤ主義はユダヤ文化に対する根深い軽蔑に基づいている。ユダヤ人とその文化を尊敬することによって初めて、我々はユダヤ人嫌悪に対する解決方法を見出すことができると期待する。ユダヤ人の方々と彼らの文化は単に許容されるのではなく、祝われるべきものである。」


イベントのお知らせ

2016年4月21日 欧州議会で年次カンファランス 場所:ブリュッセル
2016年4月22-24日 年次祈りのサミット  場所:ブリュッセル