2017年1月12日木曜日

2017年1月 月刊報告


来るべき中東和平のパリ国際会議はエビアン会議と同じ瞬間となるか。

数年にわたりECIはさまざまな会議で、あまり知られていない1938年7月に行われたエビアン会議(フランス)について語ってきた。その会議で、国際社会はナチス・ドイツから逃れることを希望したユダヤ人難民の受け入れに消極的だった。キリスト教社会が助けの手を伸べなかった悲しい史実を知る。

諸外国がユダヤ人を助けることに興味を示さないことが、ヒットラーがユダヤ人を抹殺するという計画を前進させることになった。後は歴史が物語る。

1月15日日曜日、フランス主導の中東和平国際会議が開催されるが、エビアンでの出来事のようになるのだろうか。70カ国が東エルサレム(ここには旧市街もある)、西岸地区にあるユダヤ人入植地はすべて違法であるとする、いわゆる二国間共存のパラメーターの合意のためにパリ会議に臨むのである。この時、クリスチャンらは何をすべきか。

ECIは2003年、諸国が祖国からユダヤ人を根絶し、国際社会でそれらを分離して悪化させようとしているときに、イスラエルの支援のためにクリスチャンが発言する機関として設立された。祈り、教育、支援を通じて、私たちは、社会のあらゆる領域、欧州のいたる地域と同様、国際都市にある権力の回廊に擁護の声を響き渡らせている。

2017年も我々と共にイスラエルのために立ちあがってくださることを感謝する。反イスラエルの動きは再びヒートアップしている。皆様の助けと祈り、活動と経済的支援が、再び来ようとしているエビアンでの出来事から守ることになる。ユダヤ人は決して見放されてはいないことを知るであろう。

詳細はここから。

国連、団結してイスラエルを非難

【ニューヨーク】 忙しいクリスマスの週、ニューヨークの国連安全保障理事会で、オバマ米大統領は安保理決議2334号、ヨルダン川西岸と東エルサレムでイスラエルが進める入植地建設を違法であるとする決議案に対して拒否権を行使しなかった。

それゆえに、ユダヤ国家に対してさらなるボイコットが悪化し、国際的な反イスラエルの動きを強化する論議となっている。

オバマ米大統領の8年間の任期中、米国が国連決議に拒否権を発動しなかったのはこれが初めてのことだ。決議が採択されたのは、クリスマスとハヌカの1日前、トランプ米大統領の就任前1カ月もない出来事だった。

ECIは数カ月間そのような動きを警告してきたが、1日前にエジプトがイスラエル非難の採択を撤回した時に解決したと思われた。

1月15日、パリで行われる中東和平の国際会議で、安保理決議2334号の基盤が確立される。それはイスラエル国家とパレスチナ国家の二国間共存のパラメーターとなる青写真が出来上がることを意味し、ヨルダン川西岸と東エルサレムでのイスラエル入植建設は違法とし、エルサレムの旧市街は新しいイスラム国家パレスチナの首都と宣言するものである。

ジョン・ケリー米国務長官による最後の演説では、現在のイスラエル政府に対する和平プロセスのすべての足りなさを非難し、「イスラエルは民主国家でもなければ、ユダヤ人国家にもなれない。」とした。彼の発言は明らかに国際法違反であり、パレスチナ委任統治とユダヤ人国家を謳った国連分割案に反する。

これは1975年、「シオニズムは人種主義および人種差別の一形態である」とした決議をほのめかす。その数週間後、国際社会は、外交の溝に向かって大きく後退した。そして、これが今日の反シオニストを攻撃する格好の材料となり、この地域での和平樹立の可能性を低くさせている。

1975年当時、キリスト教社会はイスラエルが国連に非難されている時、何も発言しなかった。しかし、今、パリ中東和平会議を前にして黙ってはいない。ECIは、国連安保理15カ国に宛てた書簡をご覧いただきたい。 ECIは、パリの中東和平会議の日に合同集会に参加し、ヨーロッパ各地で祈祷会を開催する。 ここで詳しい情報を読むことができる。

ECI、イスラエル支持で欧州議会を満員に

【ブリュッセル】 国際連合で国際社会がイスラエルに対して攻撃的になってきている一方、ECIは、欧州議会で今までになかったほどのイスラエル国家に対する支持を取りつけた。

12月の第一週、ECIは、ヨーロッパ・クリスチャン・ポリティカル・ムーブメントと共に、EUとイスラエルの協力についてのカンファランスを共催、ユダヤ人国家を支持することを表明した。欧州議会内で行われた親イスラエルカンファランスの中でも最大級規模の一つで、ECIの活動家たちはイスラエルを支持することを表すために集まった。

ECIのディレクター、トマス・サンデールは、故エリ・ヴィーゼルの言葉、「反ユダヤ主義からユダヤ人を守るのはユダヤ人しかいないのか、他はどこにいるのか」と2004年に尋ねた言葉を聴衆に思い起こさせた。「12年経ち、我々はこの質問に、「見てください、我々はここにいる。」と答えたい。」とサンデールは語った。

イスラエル国会クネセットのヒリック・バル副議長はカンファランスの行われているホールを見回して、「我々イスラエルはヨーロッパに一人の友人もいないと言うが、見渡すと熱心なイスラエルの友人たちで会場は溢れている。皆さんのご支援を感謝します。」と語った。

欧州議会でのカンファランスに新たなるイスラエルの友人たちを動員するため尽力した、我々のブリュッセルでのコーディネーター、ルース・アイザックには大変感謝している。

次回の定例カンファランスは2017年3月30日(木)にブリュッセルで開催される。詳細はおってお送りする。すでに決まっている1月23日(月)にECIが共同運営するBDS(イスラエル産製品の不買、投資の撤収、経済制裁)運動に反対する新しいカンファランスに参加が可能。詳細はこちらをご覧ください。

写真:12月のカンファランスでの演者たち。欧州議会議員たちとイスラエルの国会クネセットの副議長(右から三番目)。

アフリカ代表団、1975年の国連決議案について謝罪

【ブリュッセル】 前例を見ない動きの中、安保理決議3379号廃止の25周年記念の時、アフリカからの政府代表団は、ECI首脳に会い、「シオニズムは人種主義および人種差別の一形態である」とした1975年の決議の際、彼らの国が主導的役割を果たしたことに遺憾の意を表明するために、はるばるブリュッセルにやってた。

そしてどのようにしたら彼らの政府がそのダメージを修復できるかの助言を求めた。この訪問は、国際社会が全体としてはイスラエルに敵対するようになる一方で、同時に法的にも歴史的にもイスラエルがユダヤ人の国家であることを認識してイスラエルに寄り添うことを求める国々が個別には多くあることを例証するものだ。

最近、新たに就任した英国のテレサ・メイ首相は、アメリカのケリー国務長官の反イスラエルの一方的な発言を非難したばかりか(安保理決議2334号がまだ可決されていない投票中の時)、オーストラリアのマルコム・ターンブル首相は、もしオーストラリアが国連安保理の一員であるなら、この安保理決議には反対すると断言した。これらは、イスラエルを支持することが正しいとする、強力かつ合法的な論拠を持っている限り、イスラエルの側に立つことを望む国々があることのほんの一例にすぎない。

これこそECIの働きのゴールの一つでもある。心を開き、ユダヤ人が先祖代々の祖国に対する権利を持つことを支持することを願うこれらの政府や決定機構に力を与え助けることだ。言うまでもないが、この働きはこれまでになく重要になってきている。皆さんの祈りと活動、そして経済的ご支援により、この働きが可能になっていることに感謝の意を表したい。


2017年会議のご案内

1月15日 パリ中東和平会議 ECI個別のイスラエル支持の集会を組織
1月23日 ブリュッセル欧州議会 イスラエル産品ボイコットに対する会議
3月30日 欧州議会 ECI年次政策会議
3月31日~4月2日 於:ブリュッセル ECI欧州祈りのサミット

3月の詳細は後ほど。